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〜第0話〜 始まり

はぁ、この作品こそ頑張らないと!


ある日のこと...


「ふぁー、学校嫌いだなぁ〜」


そう呟き、両腕を頭の後ろに当ててそこにコンビニのレジ袋を持ったまま歩く。

ちなみにレジ袋の中身はサクガリソーダと言うソーダ味のアイスで美味しく安いのだがとても溶けやすいという一長一短なアイスである。


そんなアイスをどこで食べようか座って食べようか迷いながら歩いていると目の前に数少ない友人がいる。


「よう、ここで会うのか」


彼は岩宮いわみや 雷光らいこう、いつもテンションを上げており、陽キャのふりした陰キャである。

正直に言うと自分の容姿は前髪で目を全て隠し口だけしか見えずにほとんど物事を口にしないと言う陰キャの中の陰キャなので何も言えないのだが...


しかしそれにしても暑い、いくらなんでもこれは暑い。そう思って持っていたレジ袋からアイスを取り出して袋を開けかじりつく。

かじりついた拍子にものすごい頭痛が襲う。


「あはは...幾ら何でも一気に食べすぎだよ」


そう言われつつ残り半分の量になったサクガリソーダを見ながら2人で談笑を交える。


すると今度は前に数少ない友達...と言うより最後の友達の姿が見える。


あいつの名前は火曜かよう わたる、悪口やちょっかいをよく出して来るがなんか憎めないやつである。


「おーい渉!」


そう僕が呼びかけるとこちらを振り向き、こちらに歩いて来る。


こちらも渉に向かって歩く、しかしここで嫌な予感がしてと止まる。

するとあちらから...


こちらに早歩きで近づいて来る。


そして火曜が手があと少しで届くと言うところで火曜が拳も前に振り、僕の顔スレスレで止める。


いつもこのいたずらは火曜がよくやる事なので慣れたのだが、初見の人やいきなりやられたら驚きはするだろう。


それにビクると火曜に悪口を言われるのでそうならないようにするのが最近の常識になって来た気がする。


そして3人で集まり、今から話をしようとそう思った時に砂嵐が起こる。


この辺りには公園や広場ましてや砂場すらもないはずなのに...そう思いながら僕たち3人は目を瞑る。



ブツっ!!


「...はっ!!ここは?」


気がつくと周りにいた火曜と岩宮はおらず周りを見渡すもどこを見ても真っ黒い空間が広がっている。


目を瞑っているのでは?と思い自分の両手を見てみるとちゃんと見えたので目は瞑ってはいない。

そんな考察をしていると男性とも女性とも取れるような声で誰かが語りかけて来る。


『地球からようこそ水下みずした ひょうさん』


その声を感じ取った瞬間に警戒度をマックスにしたままゆっくりと振り返る。


しかしそこには誰もおらず、左足を軸にまたゆっくりと自分の周りを見渡しても何もいない。


『貴方はこれから異世界に行きます...スキルを選んで』


その瞬間に目の前に半透明のプレートが出てきてそこにいくつかの文字が書かれている。


「説明が足りない、もう少しお願いできるか?」


そう問いかけるも無反応、そのため先ほど言われた"異世界に行くからスキルを選べ"と言う言葉を信じざる負えなかった。


取り敢えず"異世界"とやらが今まで本で読んだことがあるあの"異世界"と仮定しておく。


そのスキルとやらが書かれたプレートを見ていると、いくつかの条件があることがわかった。


まず、スキルは9個まで、これは正直多いと思った。


次にスキルは常時パッシブ型と条件アクティブ型があり、どちらかと言うと条件アクティブ型の方が強いとされているらしい。


それ以外にも、魔法系スキル、技系スキル、生産系スキル、がありとても種類は豊富である。


「ふむむ...取り敢えず、《家事》と《料理》と《水魔法》は確実だな...」


実の所、僕は男のくせに料理や家事をするのが好きなのだ。


今までバカにされるかもと思って行っていなかったのだが...こんなものがあるなら選ぶしかないでしょうと思ってこれにした。


しかしながら僕は体力と運動のセンスがない、となると後方支援一択である。


そんな感じにテーマを決め一様作って見た結果がこちらだ、



《家事》

家事をする際補正がかかる。


《料理》

料理をする際補正がかかる。


《水魔法》

水魔法を使えるようになる。


《毒操作術》

毒を自由自在に操作できる。


《回復魔法》

回復魔法を使えるようになる。


《短剣術》

短剣を扱う際補正がかかる。


《軽業》

身体を思うがままに動かせる


《弓術》

弓を扱う際に補正がかかる。


《魔力操作術》

魔力を扱う際に補正がかかる。



正直、ほとんどのスキルを常時パッシブ型にしてしまったがこれでいいと思う。


そう自分に言い聞かせ、決定ボタンを押す。


次に聞こえてきた音は赤ん坊の泣き声だった。



右側と左側に1人づつ、赤ん坊がおり僕はその2人に挟まれるように寝ているようだ。


「「オギャァァァァァァァァァァァ!!!」」


___うるさいなぁ...


そう思いながらよく前を見てみると誰か女の人が僕の方を見て心配そうな顔をしながら慌てている。


すると女の人の奥から誰かお爺さんが出てきて僕を持ち上げる。


_____なっ、なんて力...いや、これは僕が小さく、いや、僕も赤ん坊になっているのか!


そう考え、なぜこの女の人はここまで心配しているのかを考える。


今は赤ん坊...泣き声、親、心配...ん?あっ、


簡単なことだ、子供が生まれるとほぼ確実に泣く、なのに僕は泣かない。


それだと心配するのは当たり前である。


しかし...泣くのか、いや、赤ん坊の時は声帯が成長していないはずだから、叫ぶだけで...


「オギァァァァァァァ!」


横の2人とは声は小さいが産声っぽいものを上げられたと思う。

その様子に安心したのかニッコリとした表情を浮かべ先ほどまで僕とその他2人が眠っていたであろうベットに戻す。


ここで意識が途切れる。




気がつくとあの時から5年だった様だ。


どうやら僕は、先祖代々バルチヌス家に使える使用人の一家、グリルノール家の三姉妹の次女らしく、僕の今の名前は"アーフェライド・グリルノール"と言う名前らしい。


ちなみに髪の毛は緑色、目の色も翡翠色と全体的に緑色の少女だ。


そんなことを考えながら自分の部屋でくつろいでいると、


「やっ!アーフェ!」


一番上の姉、"ミーシェロイド・グリルノール"通称ミーシェが部屋に入ってくる。


ミーシェはまるで火曜のように元気一杯の悪戯っ子、髪の毛の色は赤色、目の色は赤とこれまた全体的に赤色の少女である。


「なんか、オールドンファー・バルチヌス様?って言う人がきてるから来いってさ、サージュも来てるよ!」


サージュというのは僕の妹の"サージュキューロ・グリルノール"と言う名前で、髪の毛と目の色が黄色の黄色っぽい少女である。


「って、オールドンファー様はバルチヌス家の一番偉いお爺さんだよ?早く行かないと!」


そう言って僕は自分の部屋での扉をあけて談話室へ走る。


「はぁー、もう、おっちょこちょいだなぁ〜」


そうミーシェが呟いて後ろからついてくる。




廊下を走り、談話室の前の扉まで来る。


コンコン、と二回ノックする。


その後に、「あ、アーフェライド・グリルノールです!」と言う。


すると、コン、と一回のノックが返される。


これはここの世界では常識の《入って良いですよ》の合図であり、逆に《入ったらダメ》な場合は三回のノックが返される。


そう頭の中で復習をして扉を開ける。


「す、すみません...遅れました」


そう下を向きながらボソボソと答える。


「はぁー、今度からはないようにね?」


そう僕のお母さんが叱る。


そして、もうここにいたサージュの隣に立ってオールドンファー様の方を向く。


その後、20秒ほど後にガチャッ!っといきなり乱暴に扉を開け姉のミーシェが入ってくる。


「こらっ!マナーをしっかりと守れって何度言ったの!?」


「ご、ごめんって〜、ね?」


怒っているお母さんに向かって適当な謝り方をしてより怒られる方思ったら。


「ゴホンッ!」


オールドンファー様が咳払いをして、部屋が静まり返る。


静まり返った頃を見計らってオールドンファー様が話し始める。


「私が考えるに...そこのミーシェロイド、アーフェライド、サージュキューロ、そこの3人はメイドとしての素質があるかどうかが分かっておらんのだろう?」


「えぇ、まぁ...」


そうお母さんが少し焦るような表情を見せた後、そう自信なさげに答える。


「なので一回、私の家で雇って素質があるかどうかを調べる」


その言葉を発した瞬間にお母さんは慌て始める。


「で、ですが、この3人はアーフェ以外はオールドンファー様に粗相をしでかす可能生もあり...」


そうアワアワとして答えるといきなりオールドンファー様が木で出来た机を思いっきり叩き、


「わしが決めたことだぞ!!!」


と、まるで地面が揺れたかのような大声で威圧する。


もちろんお母さんはこれに言い返す力は無いので一歩下がって、


「失礼いたしました」


そう謝って部屋を出て行った。



そこから少しの間沈黙が流れるが、それをオールドンファー様が優しい声で、僕たち3人に


「私の家で働いてはくれぬか?」


そう問いかけて来たので僕は少し戸惑ったのだが、姉のミーシェが "分かりました!3人で行きます!" とそう返事をして、私達3人は5歳にして、我が国アルミダムルのナンバー3の家に使えることになったのだった。





その次の日、僕の家に馬車がきてその馬車に3人で乗り込み王都周辺へ向かい始めるのだった。



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