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第54話 ジャッジ・ザ・オーナー

 ジャッジ・ザ・オーナー。


 このデニアの街の格闘賭博娯楽施設『バトルアリーナ』の支配人。

 オーナーである。経営者である。


 そしてジャッジ、審判団の長でもある。


 歳は30に満たないが、その経営手腕と審判能力の高さは確かなものがあった。

 剣闘士同士が戦う格闘賭博施設として売り上げが頭打ちになっていたバトルアリーナに一般客の挑戦制度を取り入れたのは彼のアイデアだ。

 

 始めは一介の審判の一人であったが、気がつけば支配人の地位に納まっていた。


 最近の彼の趣味は異界から飛ばされてくるアイテムの収集。


 本日は審判の制服の上に黒皮のテカテカしたライダージャケットを羽織っている。


 たくさんついた鋲とベルトがジャラジャラしてお気に入りだ。


 エルフ特有の金髪は、整髪ジェルで固めてギンッギンのリーゼントに。


 ブーメランのように飛び出しそうなサングラスも忘れない。


「オーケー、俺、プレシャス」


 鏡の前でポーズをキメてご満悦。至福のひと時だった。


 ……その報告が届くまでは。


「オーナー、緊急事態ですリングマスターが破られました!!」


 ノックも無しに入ってきた若手の審判に、オーナーは顔をしかめる。


「そいつはバッドだ。まぁ、オーケー、オーケー。だが別に珍しいことじゃないだろう?

 ここは流れ街のデニアさ。

 腕っ節の強いやつは次から次へやってきて、そこらにごろごろしているさ。

 VIPルームにご招待してお声をおかけしろ、新しいリングマスターにスカウトするんだ……で、誰がやられたんだ?」


「奏刃のアルタです……」


「アイツか……坐骨神経痛がまだ良くなってなかったか」


「いえ、それが、彼だけではなくてですね! 侍エイジ、パニッシュメント、ソードマンロコリコ、キャンプマスター、釣り師フィッシャー……すみません、残りは割愛しますが24名が撃破されました」


「……ジーザスッ、そいつを早く言え!!」

 

 50ある一般人が挑戦可能なリングのうち約半数が撃破されたことになる。


「オーナー、緊急事態です!」

 救護係の看護士が駆け込んでくる。


「今25番目も討たれました、救護室が満杯になっています」


「Oh!」

 

 最後にやってきたのは賭博統括のファイター投票券払い出し係だ。


「払い出し用の現金がまもなく底をつきます!」


「ファァァァァック!!」


 思わず椅子を蹴り上げた。


「そんなになるまで、一体何で放置していたんだッ!!」


「それが、殆どの試合が一瞬で勝負が付くので、状況をまるで止められず

……リングマスターへの挑戦券も既に買われたあとでしたので、挑戦を断れませんでした」


「面白そうじゃないですか」


 まるで他人ごとのように、何も無い空間から声がした。


 オーナーが蹴り飛ばした椅子がひとりでに宙に浮く。


「私も興味があります」


 宙に浮いた椅子を持つ手が現れ、つづいて腕、体、全身が姿を現した。


 透明人間。

 

 透明化していた人物が実体を見せたのだ。


 ローブを着たエルフの男がそこに立っていた。

 その耳はどのエルフよりも、ひときわ長い。


「ハーミット……来てるんならそういってくれ、心臓に悪い」


「いや、だって、恥ずかしいじゃないですか……」


「とにかく、アリーナに降りる! お前も来てくれ!」

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