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夢見少年物語  作者: イノタックス
8章 高校2年、始まり

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39話 高校2年!

4月に入り、1週間が過ぎた。

今日は始業式。僕は、高校2年生になった。


「おはよう、連宮君」

「おはよ、三上さん!」


駅の前で三上さんに会って、一緒に学校に行くことに。

ああ、なんて楽しい。


「連宮君、ご機嫌だね」

「か、顔に出てた?」

「うん、すっごく出てた。何かあったの?」


うーん……そう聞かれると、なんとも答えにくい。

色々あったから、こんなに晴れやかな気持ちでいられるのだ。


「去年初めて何人も友達ができて、部活にも楽しく参加できて……去年の入学式の気持ちが嘘ってくらい、楽しいから!」

「なるほどね。よし、今年も部活、頑張ろうね!」

「うん!」


学校に近づくと、ちらほらと生徒が見えてくる。

よし、今年度も全力で楽しもう!



生徒用玄関を入ってすぐ目に入ってきた、4つのホワイトボード。

──もしかして!

靴を脱いで上履きを履き、三上さんとホワイトボードに駆け寄る。


「やっぱり! クラス分けの紙だ!」

「おお、ホントだ。こっちの2つが2年のだね、どれどれ……」


1組から順に見ていく。

1組にはない。2組にもない。3組には──


「お、あった!」

「あった! ……え、三上さんも!?」

「連宮君も3組だね。また1年間よろしくね!」

「うん! ……あ、根原君!」


生徒用玄関から入ってきた根原君を見つけ、声をかける。

上履きを履いて、ホワイトボードの前に来てくれた。


「おはよう、連宮君、三上さん。さっきの会話、少し聞こえたんだけど……もしかして知らなかったかな」

「え、なにが?」

「クラス分けのこと。2年に上がる時は文系と理系で分かれるからクラス分けがあるけど、3年に上がる時はないんだよ」

「え、そうなの!?」


まったく知らなかった。どこからそんな情報を──って思ったけど、よく思い返してみたら、シラバスか何かで見た覚えが。厚いからほとんど読んでないし、憶えてなくても仕方ないと思う。


「じゃあ改めて。──2年間よろしくね、連宮君」

「うん、よろしく! あ、でも……根原君は理系だから、別のクラスかぁ」

「そうだね。お、あったあった。2年9組だ、高波さんの名前もあるね」


仲の良い人の名前を見つけたからか、根原君、少し嬉しそう。

よし、それじゃあ……


「早速教室に──……あ」


ホワイトボードから離れて教室へ行こうとしたところで、視界の隅に月夜野君を発見。

──見覚えのある女の子と歩いている。確かお正月に、月夜野君と一緒に歩いてた人。


「連宮君、どうかした?」

「あ、う、ううん。なんでもないよ。よし、教室に行こっか」


なんでこんなにガッカリしてるんだろ、僕。


◆◆◆


「担任の水面です、よろしくお願いしますね」


担任の先生、優しそうな女性。厳しそうじゃなくて、割とホッとしている自分がいる。

先生に怒られた経験なんてないけど、少しは不安になるのだ、俺だって。


「1つ席が空いているので分かると思いますが、このクラスに転入生が入ることになりました。どうぞ、入ってきてくださーい」


先生の言葉で、教室右前方のドアが開き、生徒が入ってくる。

少しスカートが長め(校則通り)でショートカットの、女子生徒。

俺の4つ前の席で、高波さんが『ほぉ~』とため息を漏らしていた。


──確かに、可愛い。

俺がそう思うくらいだから、かなり可愛いのだろう。

化粧はしていないっぽいけど、目はパッチリとしていて、後ろの席から分かるくらいにまつげが長い。

校則通りの長めのスカートが、清楚な雰囲気を引き立てている。


「では、自己紹介お願いしますね」

「……はい!」


よく通る声で、はっきりと返事をする転入生。

そこで俺は一つ、気付いてしまった。



月夜野美月(つきよのみつき)です、よろしくお願いします!」



この女子生徒が、『嘘を吐いている』ということに。

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