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桜の舞う頃に  作者: 銀命
一年 一学期
7/79

体育祭

5月


5月には僕が一番と言っても良いほど嫌いな行事がある。体育祭だ。小学校では運動会だったけど。

大抵クラスに一人はいるだろう、運動が好きなクラスの中心人物が。僕は熱血タイプと呼んでいる。

僕は彼らのようなタイプが苦手だ。別に否定はしない。それもまた個性だ。だが個性同士の相性というものがあるように僕は思う。そして僕と彼らは合わないと思うのだ。できるだけ関わりたくない。

だから普段はあまり話すことはない。というか大原以外で話す相手がいない...

コホン。

そんな彼らとも体育祭では関わらければならない。というか関わってくる。

運動が得意な彼らはいいのだが、その練習に参加させられる運動が苦手な人()にとっては地獄でしかない。炎天下の中何時間も練習はできない。


…今述べた理由は8割と言った所で、残りの2割は単純に運動が嫌いだからなんだけどね。ちょっと苦手なだけだ。別にこの前の春休みに近所の女子小学生に50m走で負けたのを引きずってなんかないもん。

ちなみにその女子小学生は大原の妹だ。

大原に唆されて勝負させられた。まさか負けるとは...



はぁ、疲れた。二時間近く連続で練習させられた。せめて間に休憩をはさんで欲しい。

さすがに二時間ぶっ通しは体に悪い。というかこれで誰も倒れていないのがすごいと思う。僕もよく頑張った。


ではこんな時の目の保養、江藤さんは何をしているのかと言うと・・・

木陰で読書中だった。その体勢は体育座りをして背筋はピンと伸びている。そして普通の人には感情の読み取れないであろう無表情。だが1ヵ月近く観察してきた僕には分かる。あの表情は幸せそうだ。本を読むことを至福の喜びとしている彼女らしい。

かと言って練習に参加していない訳ではない。きちんと出なくてはならない練習には参加している。しかも運動神経は素晴らしいのだから誰も文句は言えまい。あの華奢な体の何処にそれだけの力が宿っているのかと訊きたくなるような素晴らしさだ。

例えば50m走。見事なフォームで体全体を使った効率的な走り。

他にも玉入れも素晴らしかった。彼女が投げたボールは必ず入っていた。他の人は気づいていなかったけど。

あぁ、やはり江藤さんは素晴らしいなあ。


「カズ!何ボーっとしてんの!練習再開するよ!」


あ、また来た、熱血タイプ。せっかく江藤さんを観察していたのに。

仕様がないから重い腰をあげる。

というかこれ以上練習したらさすがに倒れるって。言わないけど。




まあとやかく言っても結局当日に僕がやることなんかほとんど無いわけで、日焼け以外には大した被害も無く終わった。

やっぱり五十メートル走では負けたけど。最下位だったけど。

いつものことだから気にしてないもん。

結局体育祭はいつも何もしない私でした。

強いて言うならば、足を引っ張らないよう頑張りました。

カズも同類です。

次回は移動教室です。

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