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桜の舞う頃に  作者: 銀命
二年 一学期
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とある休日の過ごし方  その六

この後は何をするのかと身構えてたらあっさり解散となった。どうやら宮野先輩自身に予定があるらしい。僕のためにわざわざ忙しい中来てくれたと思うと嬉しいばかりだ。

みんなで帰って行き一人二人と別れていって、今は江藤さんと二人きりだ。ひゃっほう。

二年生になって以来割とよくあるシチュエーションではあるが未だに緊張する。ようやく普通に喋れるようになったくらいだろうか。少なくとも僕はそう思ってる。これで平常心も持てたら文句無しだろう。


それにしても誕生日プレゼントか。家族以外から貰えるなんて三年前には想像もつかなかったな。いや、今の今までか。

そんなことして貰えるなんてなぁ…それもこれも江藤さんのお陰な気がする。江藤さんが居なかったら日々がこんなに楽しかったことも無いだろうし、文芸部に入ることも無かっただろう。多分帰宅部だ。

今のネットワークも殆ど江藤さん繋がりだし。江藤さん関連を除いたら後は全て大原関連になるけど、それはあくまで大原のコミュニティであって僕のコミュニティでは無い。本当江藤さん様様だ。

つまり今の僕がいるのは江藤さんのお陰ってことなんだろうな。

あぁ、あんな事されたばかりだかからかな。無駄に感傷的になってる気がする。涙がこみ上げてきそうだ。

だからだろうか。

気がついた時には声に出ていた。





「好きです。」


ずっと言わなかった言葉。

いや、言えなかった言葉。

距離ができてしまうのでは無いかとか色々気にしてずっと言えなかった。筈なのに。

一度口から出た言葉はもう止まらなかった。


「入学式で出会った時からずっと好きでした。昔も、今も、これからも。」


今の環境、状況、そして幸せ。全て江藤さんに与えられた言えば過言かもしれない。だけど僕はそう思う。

初めはただの一目惚れだった。内面など露も知らなかった。けれども今は違う。一年半見て、話して、感じて内面を知っている。その上で惚れ続けている。惚れ直し続けている。江藤さんとなら一生を共にしても良いとまで思える程に。ただの中学生の戯言かもしれない。思い上がりかもしれない。でも、だから何だ。今、僕が好きな気持ちは戯言じゃない。思い上がりなんかじゃない。噓偽りなく神に誓って江藤さんが好きだ。


そこでようやく我に帰った。

えっと、どうしよう。今から否定するのは違う気がする。とりあえず江藤さんの反応はどうだろう。

えっと…戸惑ってるというか困惑というか。

一年半ずっと見てきたから間違えは無い。多分。そりゃそうか。そうだよね。

うわぁやっちゃったー。何というか、これが気まずいって事なんだろうな。


「えっと、あの、その…」


ああ、これは。


「少し、考えさせて下さい。」


これはもう、駄目かも知れない。

ようやく来てしまった…というかこんなタイミングで告白するとは。本来もうちょっと後に来る予定だったんですよ?

一体来週はどうなることでしょうか。


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