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桜の舞う頃に  作者: 銀命
二年 一学期
59/79

体育祭(二年)

今年もまたこの時期がやってきた。

体育祭だ。

僕にとっては炎天下の中でひたすら運動させられる地獄の時間。

まぁ熱血タイプにとっては楽しいのだろうけど。

しかし今年は一年の時と違って江藤さんと同じクラスだ。

体育祭自体は楽しめなくてもふだんとは違う江藤さんを間近で見ることができる。嬉しい。



江藤さんと同じクラスになって早一ヶ月。

授業中の江藤さんは情報通りとても真面目だ。とはいっても積極的に発言するわけではなく、当てられたら答えるのみだけど。けれどもそれは解らないからではなく、彼女の性格だろう。事実、当てられた問題は確実に正しく答えている。配られた問題プリントなんかも一番ではないにしろかなり早く終え、とても正確であるらしい。

休み時間は基本的に話しかけられない限りは本を読んでいる。まぁこれは一年のころから見ているから知っていたけど。

委員会は一年に引き続き無所属。なので放課後は文芸部がない日は授業が終わり次第直ぐに帰っている。

だがここに大きな変化が起きた。

いままで部活のある日にしか一緒に帰れなかった僕だが、今ではほぼ毎日一緒に帰っている。授業の終わる時間が同じクラスだからずれることがないからだ。

まぁ僕が付きまとっている様なものだけど。

それでも彼女は拒否しない。とても心が広い。まさに女神のごとく。


このように基本的に常に観察しているわけだけど、体育の時間だけは出来ない。男女別だからだ。

これって酷いくない?ある意味男女差別になると思う。

だから江藤さんの運動関係の情報は入りにくいのだ。既に少しは情報を持っているのだけど、これは大原から聞いたもので信憑性は確かではない。というか大原の奴はどうやって手に入れたのかと聞きたい。

ちなみに今年は江藤さんが僕と同じクラスだからか、情報提供は打ち切られた。

何かお前にこれ以上情報を与えたらまずい気がするとか何とか言われたけどどういう意味だろう。

話がそれた。

そんな情報の入りづらい運動関係の情報を手に入れることが出来るのがこの体育祭という行事だ。

そう考えるとなかなか素晴らしく思えるから不思議だ。物は考えようとはよく言ったものだ。

それでは現在の江藤さんを見てみよう。


いま江藤さんは二百メートルを走っている。

去年は百メートル走だった江藤さんは今年は二百メートル走に出ることにしたらしい。

走る姿勢は真っすぐピンとしていて、動きに無駄がない、ように思う。運動関係は僕は疎いからあまり良く分からないけど。

スピードもかなりあり、他の生徒と比べても結構差がある。あれ結構早い集団だったと思うんだけどな。さすが江藤さん。僕とは大違いだ。

去年も思ったけど、やっぱり江藤さんは運動神経がいいな。

あ、走り終わって周りの子と話しだした。いいな。混じりたい。

距離が遠すぎて何を話しているのかは聞こえないけど、楽しそう。でも視線はときどき木陰に置いてある本の方を向いているのを僕は見逃さなかった。

やっぱり江藤さんはぶれないな。


ちなみに僕はいま木陰で休んでいる。

いまは二百メートル走の練習の時間だから百メートル走に出る僕は今はすることがないのだ。江藤さんの観察以外に。サボっているわけではない。

僕も江藤さんと同じ二百メートル走に出ようと思ったのだけど、クラス全員で止められた。むー、なぜだ。大体予想はつくけど。

あ、二百メートル走の練習が終わったって百メートル走の練習になった。

江藤さんの観察タイムが終わってしまった。無念。そして暑い。



そして体育祭当日

僕が出る競技は百メートル走と玉入れ、江藤さんは二百メートル走と大縄跳びだ。

江藤さんは基本的になんでも出来るのか、大縄跳びでも一度も引っかからなかった。流石だ。

二百メートル走でも練習と同じように完璧なフォームで見事一位を勝ち取っていた。

僕?僕は分かりきっているだろう。

もちろん百メートル走は最下位だった。おかしいな。江藤さんのフォームを真似したつもりなんだけど。何が違うのだろう。

玉入れでは五つ入った。三分間で。僕にしては結構入った方だと思う。

やっぱり江藤さんは素晴らしいと再認識した一日だった。

ちなみにやっぱり日焼けした。来年は日焼け止め塗ろうかな。あいたたたた。

前回投稿が遅れがちと言っておきながらいつも通りの投稿です(笑)

今回は江藤さんの描写を多目にしてみました。

そしてなぜかイベント事は当日よりも準備期間の方が描写が多くなってしまいます...

次こそは!


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