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桜の舞う頃に  作者: 銀命
一年 二学期
41/79

大晦日

僕の心は一週間たった今でもまだドキドキしていた。

プレゼントあれで良かったかな。

江藤さん喜んでくれたかな。

あぁ、思い出したらまたドキドキしてきた。

捨てられてないかな。流石に捨てられてたら凹むわ。

大丈夫だと思いたいけど...

そんな時、僕の携帯がメールの着信を知らせて来た。


「今日時間ある奴は九条神社に二十二時に集合な。カズは強制だぞ。」


僕に人権は無いのだろうか。なぜ僕限定で強制なのだろう。全員ならまだ分かるのに。

これでほかに誰もいなかったら怒るぞ。江藤さん以外に。


それにしてもまた江藤さんと会えるのか。

いや、まだ来ると決まったわけではないのだけれど。

でもまぁ今日は普通に家にいたはずだから、特に強制というわけでもないけど来るだろう。

文芸部員は集まりは良いのだ。来るまでに時間がかかるけど。

普段から予定が入っていないとも言えるけど。

大事なのは友達の数じゃない。どれだけ親しいかだ。

僕にはまず親しい人すらほとんどいないのだけど。



午後十時

僕は九条神社の前にいた。

場所が場所だけにそこまで人が多いわけではないのだけれど、やはり人混みは苦手だ。

そのうえ文芸部員はなかなか集まらない。だから今日は防寒装備や暇つぶし道具は万全だ。

コートにカイロ、マフラーに帽子、手袋などできるだけ着込んだうえ、本は三冊持ってきた。

ちなみに手袋は嵌めながら細かい作業も出来る上、防寒性も完璧という優れものだ。


そうして本を読みながら待つこと十分

最後に部長さんが来たところで全員そろった。普段より結構早い。

そして、一人も残らず来ている。

暇なのだろうか。僕が言えた立場じゃないけど。

というか部長さんよく来れたな。家とか厳しくないのだろうか。

貴族とかだと家の掟が厳しいイメージなんかがあるけど。現代日本は違うのだろうか。それとも部長さんが特殊なだけか。両方かな。


「よし、じゃあ取りあえず並ぶか。」


部長さんは僕らを見渡してから言った。

既に結構な人が並んでいた。

ふと隣を見ると江藤さんが寒そうにしていた。

普段なら本を読んでいるところが今日は手を擦って息を吹きかけている。

よくある寒そうなポーズだ。


よし。

僕はある決意をした。

大丈夫。一回はできたことだ。もう一度くらい大丈夫。


「えっと...これ、使う?」


僕は自分の手袋を外して江藤さんに差し出した。

江藤さんはわずかに考える様子をし、そしてその手袋を受け取ってくれた。

ふぅ。

僕はそっと一息ついた。

そのとき、後ろから殺気のようなものを感じた。

後ろを見ると、そこには笑顔を張り付けた部長さんがいた。

上手く説明できないのだが、普段の笑顔と今の笑顔はなんか違う気がする。

のわっ。

流石に部長さんの前でやるのはまずかったか。

だけど今日は大丈夫だろう。


「部長さん、これいりますか?いらないなら僕がもらいますけど。」


僕が部長さんに包みを差し出した。

ちょっと遅めのクリスマスプレゼントだ。

時期的にちょっと早めのお年玉の方が良いかもしれないが。

一応他のメンバーの分もあるのだが、それは後でいいだろう。


包みを見た部長さんは動物も顔負けのスピードで僕の手から奪い取った。

ほんと、この人犬みたいだな。

ちなみに部長さんへはハンカチだ。

店で買ったものに名前を刺繍したものだ。

使ってくれるか分からないけど。安物だし。

だが部長さんは気に入ってくれたようだ。事前に好みとか調べておいて正解だったな。この人なら気に入らないと裂きそうだし。


そのとき、ちょうど十二時になった。

新年の始まりだ。

僕らは顔を見合わせた。


「「「「「明けましておめでとうございます。」」」」」

私の場合は大晦日は紅白を見つつ蕎麦を食べてました。

最近の紅白は知らない人が多い...

一昔前の人たちはどこへ行ってしまったのやら。残念です。


切れ目的にここで切りたかったので切りましたが、長さが微妙なのでこの後に後日談的な話を一つ投稿させていただきます。後日でもないのですが...

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