スキー教室 そのニ
結局こういうようなイベントの始まりのあいさつは長いもので。
校長先生もよくそんなに喋れるよなと思うほどのあいさつでした。
いや、もうこれあいさつってれべるじゃないだろと心の中で全員が思ったことだろう。
なるほど、予定に三十分は取りすぎだろうと思ったがこれを見越しての事だったのか。
終わったのはきっちり三十分後だった。
そうして始まった僕らのスキー教室は思わぬ方向へと進むこととなる。
だが、僕らはまだそれを知らなかった。
・・・なんてことは小説の中でしか起こらず、現実ではたいていは平穏無事に進むのが普通だろう。
だが、僕は部長さんの命令(思いつき)によって強制参加させられたのだ。平穏に終わるわけがない。
目的地はスキー場と言えばここだろうというように挙げていけばだいたい五番目位に出てくる場所だ。
ちなみに僕の場合は七番目だった。
移動は当然バスで行われる。そしてそのバスは学年ごとだ。
希望者のみの参加ということで一年生は一クラス当たり大体七人ほどで、割と少なめだ。あまりにも希望者が多い場合は三年生が優先されたり、二回に分けて行われたりする。
・・・その場合校長先生のお話はどうなるのだろう。同じ話をするのかな?
少し話が逸れたが、学年ごとの移動となるため本来ならば部長さんに巻き込まれることはなかった。
そう、本来ならば。
三年生は人数が多いため一つにバスに入りきらず、何人かが比較的人数の少ない一年生のバスに乗ることとなったのだ。
そしてその何人かに部長さんが含まれてやってきたのだ。
・・・これは苛めなのでしょうか。先生から僕に対する苛めですか。僕なにかやらかしましたか?そりゃこの間のテストとかでちょっとばかり悪い点数だった記憶がうっすらとあるけれど、いくら何でも酷い...
というか三年生が一番人数が多いって何なんだよ。
それでいいのか受験組。
まぁ別の学年のバスに乗るわけだからある程度社交的な人から選んだんだろうな。
その中でもたまたまちょっとチョイスが悪かっただけで。
僕は先生を信じる。というかまぁ実際そうなのだろうけれど。
そんなわけで僕らのバスにやってきた部長さんは当然のごとく僕の隣に座ってきた。
酷い。僕は江藤さんの隣が良かったのに。わざとだろう。普通に嫌がらせだろう、これは。
そして僕としては雇う必要があるのか少し微妙なバスガイドさんの振りにいちいち全力で答える部長さん。それどころか邪魔になっているんじゃないかというレベルで口を出したりしていた。
本気で部長さんの隣から逃げ出したかった。
そんなバスに揺られること二時間近く。
ようやく目的地が見えてきた。
だんだんバスガイドさんも部長さんのテンションについていけなかったのだろう。最後らへん顔がわずかに引きつっていたのを僕は見逃さなかった。
ついでに到着した時のほっとした顔も。
ここまで来ると逆にバスガイドさんの方に同情したくなってきた。
・・・頑張れ、バスガイドさん。帰りは違うバスだといいですね。
バスを降りながらそっと心の中でささやいておいた。
おかしい...到着までしかたどり着かなかった...
部長さんのせいですね、はい。
しばらくは更新スピードが落ちると思います。
遅くても一週間に一本は必ず更新しますのでこれからもお付き合い下さい。
次回こそ滑るはず...




