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桜の舞う頃に  作者: 銀命
一年 二学期
29/79

引退

木曜日



休み明け最初の学校だったが、僕にはその日、部長さんに文句を言おうと朝から張り切っていた。もちろん水族館での件についてだ。

ひたすら忘れないようそのことについて考えていたら、今度は授業の内容が頭に入らなかった。僕はもともと物覚えが悪いせいで一旦別のことを考えたらよほどの事でない限りもともと考えていたことを忘れてしまうのだ。だから一度授業に集中してしまえばこの部長さんへの怒りを忘れてしまう可能性が高いのだ。

部室で部長さんを見れば思い出すのではと思う人もいるだろう。だが僕はそんな人に言いたい。甘い!と。そんな考えは砂糖よりも何倍も甘い。僕の記憶力を馬鹿にしちゃぁいけない。最速で3秒あれば物事を完全に忘れることができるのだ。いや、まぁ自慢にならないのは分かってるけどさ。だから授業に集中するわけにはいかなかったのさ。僕は悪くない。

そうして今日一日の授業を犠牲にして覚え続けたその努力が報われようとしていた。

なんか


結果から言おう。僕の努力は二秒で片づけられた。

いつも通りに僕が部室にいると、部長さんがやってきた。思えばその時から難しい顔をしていた気がする。


「部長さん。ひどいですよ。自ら発案しておいて結局来ないなんて。」

「えっ、あぁすまんな。そんなことよりも、大事な話がある。」


そんなことだってよ。酷くない?なんか物凄く適当にあしらわれた気がする。


「一応この部には正式な『引退』という形は無いんだけどな、私はもっと勉強に集中するべきだと言われてな。だからあまりこれまで見たいに毎回はこれなくなるっていうか...もちろん十月と一月の部誌の発行にはきちんと参加するよ、提案者だし。だけど毎回は無理っていうか...」


さっきからちらちらと副部長さんの方を見ているのが気になる。言われたのって副部長さんからなのかな。それは良いとしてなんかしんみりとした雰囲気になってしまった。主に僕と部長さんの間で。そんなものは部長さんには似合わない。あの人はいつも笑っていないと。


「なんだ。別に転校するとかそんなわけじゃないんですね。じゃあ別にいいじゃないですか。会えなくなるわけじゃぁ無いんですし。」


少々無理やりだが強引に明るく持っていく。そもそも本当に会えなくなるわけじゃないのだから別にいいではないか。江藤さんが転校するなんて日には泣くぞ。冗談抜きで。

部長さんも僕の無言の訴えが届いたのか「そうだな」なんて言いながら笑っている。

もともとこの部活は明るいとは言えないが、辛気臭いのは似合わない。これでいいのだ。


それにしてもあの部長さんがこんなことを言うだなんて何があったのだろう。何があろうとも常に笑っていそうなのが部長さんなのに。実際この前の遊園地での時ですらおびえることなくひたすら退屈そうにしていただけだというのに。よくも悪くもマイペースなんだよな。

まぁ雰囲気が良くなったからいっか。




あれ、僕の怒りはどうなった。

引退というわけでは無いのですが、他に良い題名が思い付かず...

切りが良かったので少々短めとなっております。

それにしてもカズが残念すきる。

次回は文化祭です。

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