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桜の舞う頃に  作者: 銀命
一年 一学期
22/79

最終日  帰宅

今回僕が考えた話は家に二人の友人を招いたとき、高価な掛け軸が盗まれたという設定だ。

招いた人、つまりは今回の被害者役は部長さんをモデルにしている。もちろん名前は知らないし、そのままにしたら確実にばれるから変えてはいるけど、僕からしたらどこからどう見ても部長さんにしか見えない。

もちろんこの設定に対する恨みを込めてだ。せめて話の中でぐらい復讐してもいいと思う。僕にはそれだけの権利がある。


さて、食事にかかった時間が四十分、この話を考えるのにかかった時間がこれまた四十分、書く時間にかかった時間が三時間、合計して四時間二十分だ。つまり今は十二時近くだ。これに対してほかの人たちはもう一時間前に書き終えている。

さすがに部長さんも僕を置いて先に帰ったりはしなかったが、早くしろという周りの雰囲気が怖かった。僕は悪くない。あんなテーマを設けた部長さんが悪いんだ!


試しに江藤さんにくじの結果を見せてもらったら「SF、8人」だった。

なんだこれ。書きやすさにだいぶ差があるだろう。

いや、まぁあの場で細工ができなかったであろうことは分かってる。わかってるけど部長さんなら何かしてる気しかしない。

僕の心の中の部長さんに対する恨みリストに加えておく。絶対に許すまじ。


ちなみに今回の合宿もどきのおかげで以前より江藤さんに話しかけやすくなった気がする。気がするだけかもしれないが。希望を持つぐらいいいじゃないか。

とは言っても僕の方は江藤さんに関しては知っていることがほとんどだから逆に話すことが無くなりそうだったんだけど。そこはまぁ、知らぬふりだ。好きな食べ物とか嫌いなもの、得意な教科や日々の過ごし方などいろいろなことを本人の口から聴けた。そして、初めて知ったかのようなリアクションを取っておいた。

実際僕が知らなかった細かい情報まで知れたし。あながち嘘ではない。


ちょっと話が脱線したが、僕が書くのが遅れたせいという体で恒例の読みあいは帰りの車の中で行われた。これがほんと地獄だった。

伊藤君や江藤さんのような車の中でも本を読める人とは違って僕はあまり車のなかでは読みたくなかった。運転手兼執事さんの腕が良いおかげでそんなに揺れないとはいえ車の中で文字を読むと酔うという印象を持ってしまっているのだからあまり気は進まない。


我慢、我慢。江藤さんの作った話を読むためだ。これぐらいは我慢して見せようじゃないか。

実際、思ったよりも酔わなかった。運転手の腕と車の良し悪しはとても重要なのだと学んだ合宿であった。


今回の江藤さんの話は事前にテーマを見せてもらっていたとはいえ、なかなか面白かった。SFの定番であるタイムスリップであるのにどこか謎解き要素もあり、読んでいてなかなか飽きない。まさか最後がああなるとは誰が予想しただろうか。

ちなみに、僕の中で順位をつけるならば上から伊藤君、江藤さん、副部長さん、部長さん、僕だ。もちろん偏見なども含まれているが、伊藤君のはやはり素晴らしいのだ。お金を取れるのではというレベルだ。テーマは僕と同じミステリーであり、思わぬところに伏線を張ってあり、二度読みしても十分楽しめる作品であった。


そんなことをしているうちに、いつの間にか学校についていた。

そうして、僕の一年最初の合宿もどきは終わった。

合宿編はこれにて終了です。

しかし、夏休み編はもう少し続きます。

それにしてもこの話はなかなか展開しませんね。ちょっと焦ってきました。

次回は夢のあふれる遊園地へ行きます。

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