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桜の舞う頃に  作者: 銀命
一年 一学期
20/79

三日目

合宿三日目



流石にもう目を覚ました時に場所を覚えていないという事はなかった。何で人ん家にいるのかはちょっと時間が必要だったけど。

まぁ思い出せたのだ、良しとしようじゃないか。


昨日と同様に着替えて食堂へ向かう。

昨日と違ったのは行く途中に部長さんと合流した点だ。

やった、今日は負けなかった。そんな風に内心ちょっと喜んでいると部長さんは見るからに不機嫌そうだった。そんなに僕に負けたのが悔しいのか。同時だったのに。


だがまぁ食堂に着くまでに機嫌が直ったのか普通のテンションだった。機嫌治るの早すぎだろ。訳わからない。

んで、今日は何すんのかな〜などとちょっとばかし期待していると昨日同様話し始めた。


「今日はちょっと散策に行くぞ。昨日お前ら外出たやつほとんどいなかったからな、もっと健康に過ごせ、若者よ。」


部長さんとは二歳しか違わない。なぜそこまで言われなければならない。まぁ別にいいけど。あまり遠くまでは歩きたくないな。


「安心しろ。そんな遠くまで行くわけじゃない。ピクニックだよ、ピクニック。」


合宿中にピクニックに行くって何なんだろう。ってか今更だけど合宿ってこんな自由でいいのか。正式には合宿じゃなくてお泊り会的な催しだけど。

これから歩くのならそれなりに食べといた方が良いかなと思い、今朝は昨日より気持ち多めに食べた。あくまで気持ちだけだ。朝からそんないっぱい食べたくない。

朝食が終わると、部長さんが三十分後に集合と言ってきた。初日は遅れた部長さんだが、同じ家の中なのだからさすがに今度は遅れないだろう。



僕の考えは甘かった。なぜ、同じ家の中で、自ら指定した時間に遅れるのだろう。今日は十五分遅れてきた。むしろ前回よりひどくなっている。なぜだ。

執事さんのお手伝いをしていた副部長さんですら時間の五分前に来ていたというのに。


「そんじゃ、しゅっぱーつ!」


遅れてきたくせに一番テンションが高い。ここまで来るといっそ清々しい。

というかほんとにどこに行くのだろう。

そんな僕の心の声でも聞こえたのだろうか、


「さっきも言ったけど、そんな遠くないって。せいぜい歩いて十分ぐらいだって。」


答えが返ってきた。テレパシーか!突っ込みたくなるほどぴったりのタイミングだった。

十分ほどだったら大して体力のない僕でも問題ないな。まだ歩ける。


そう思ったのは最初だけだった。

部長さんの歩くペースが速いのだ。僕の倍以上はある。

結局僕が付いたのは三十分後だった。むぅ、解せぬ。

部長さんは先に言ってしまったが、執事さんが一緒についてきてくれたお陰で迷うことはなかった。

一本道で迷いようはなかったのだが、それでも迷うのが僕なのである。一種の能力と言っても過言ではないレベルで迷うのだ。

そのせいでいつも余計に疲れるのだ。

体力が無いプラス方向音痴。なんと嫌な組み合わせだ。


そのあとは普通にピクニックのようだった。

風景を見ながら食事を食べて。まぁ、メンバーがメンバーだし、会話は弾まなかったが。



それで、帰ってきたらまぁ予想はできたが、今日の様子を書けとのことだ。

予想はしていたのでいつもに比べ大分苦労はなかったが、上には上がいる。

というか僕以外のメンバー全員素晴らしかった。

伊藤君は風景を細かく、江藤さんは道端に咲く草花などを書いていた。

正直僕にはそんな余裕は無かったから、そんな発想はなかった。


そうして一日が終わった。

最近カズの江藤さんの描写が少ないのは疲れているからです。

あと、部長さんが元気なのではなくカズが体力が無さすぎるだけです。

今回は頑張って一話に収めました。

次回は最終日ですね。

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