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桜の舞う頃に  作者: 銀命
一年 一学期
17/79

二日目

二日目



僕は気がついたら知らない場所で寝ていた。そう思ったが、別に誘拐されたわけではない。よく考えればここは部長さんの家の別荘であることがすぐに思い出された。昨夜はこのふかふかのベッドのおかげであっさり眠りにつけたのだ。そのせいで何か忘れているような気がするのだが、なんだっけ。

まあいいや。そのうち思い出すだろう。お腹が空いたし食堂へ行こう。



食堂にはもう全員揃っていた。昨日遅刻してきた部長さんですらいるのは謎だ。

全員が席についたとき、つまりは僕が席についたときなのだが、部長さんが話しだした。


「今日は、まずくじを引いて貰うぞ。」


その声と同時に昨日の運転手さんが箱を持ってくる。どうやら執事も兼用しているようだ。

箱には上に穴が空いていて、そこから棒が何本か出ている。丁寧に箱にははてなマークが描かれていて、マジックショーにでも使えそうだ。というより、マジックショーに出てくるあの箱をイメージして描かれているのだろう。


部員達は誰も何も言わない。部長さんが可笑しなことを言うのはいつもの事で、いちいち反応しない方が良いというのが共通認識だ。部長さんがちょっと可哀想になるが、過度に反応すると調子に乗るので、あくまで最低限のみの反応だ。

刺さっていた棒は白く、その先端に色が着いているといった感じだ。割り箸でない辺りが地味にお金持ち感が溢れている気がする。というか普通に割り箸で良いじゃんと思うのは僕が庶民感覚だからだろうか。

僕の棒の先端は褐色だった。


「全員引いたな。さて、棒の先には色が着いていると思う。これからしばらく一日同じ色の人とペアで行動するように。以上。」


あれ?部員は全員で五人だから一人余るのでは?そう思ったが、心配要らなかった。いつの間にか執事さんも棒を持っていたからだ。まあ彼は箱を持っていたから引くのは何も難しいことではないだろうが、箱は何処へ行ったのだろう。謎だ。

話が逸れたが、ペアは以下の通りになった。


部長さんと伊藤君

副部長さんと執事さん

そして僕と江藤さん!


神は我を見捨てなかった。クラスも同じにしてくれればより嬉しかったが、そこは来年に期待しよう。



という訳で現在江藤さんと二人で僕の部屋にいる。とは言っても江藤さんはひたすら本を読んでいるだけだから、僕は江藤さんの観察しかすることがない。ある事にはあるが、する気がない。しかし、ずっとこのままというのも微妙だな…だが、この状態になった江藤さんはなかなか動かない。こういう時は・・・


「庭に行かない?」

「えっと…あの…うん。」


直球を食らうと逆に返答に困って結局従うのだ。僕の江藤さん情報に抜かりは無いのだ。

僕がドアから出るとトコトコとついてきて、仔犬みたいで可愛い。庭まで一分もかからないのが残念だ。


庭に出ると、僕らはベンチに座った。ってかなんでベンチとかあんだよ。ベンチって個人宅に置く物なのか。

…まずい、庭に出たのは良いが、することが無い。とりあえずこれまた何故か目の前にあるお花畑を見る。本当なんでこんな手入れが行き届いてるんだろ。

そんな事を考えている内にいつの間にか寝ていた。


思ったよりも長くなって自分でも驚きです。

一日一話と決めてたのに。

ペアを江藤さん以外と組ませれば収まったでしょうけど、今度は短くなりそうだし...

次回で二日目プラス三日目をちょっと入れたいところです。

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