希望はまだ残っている
院内外泊2日目
この日も侑也は早起き。
今日も元気な声で起こしてくる。 病室のカーテンを開け陽の光が差し込むと、ちょっと眩しそうな顔をしながらも笑顔でこちらを向いてくる。
朝の検温で問題ない事を確認し、今日1日何もなければお家に帰れることを伝えると、侑也も解っているのか「喜びの舞」をベッド上で披露していた。
注入も、自宅で過ごすことを想定して行われていた。お腹も膨れた影響か、終日ご機嫌で過ごす事ができた。
吸引の時に少し分泌物が多かったのは気になったが、熱もなく本人もご機嫌に過ごしているという事で、とうとう退院許可がおりる。
2日後の6月15日に決まった。看護師さん指導のもと、吸引の手技も再確認したし、鼻から入っていた管は、胃瘻の穴から入れたので侑也の顔もスッキリしている。
もう一度、再出発の時が来た!決意を新たに、侑也を迎える準備はできている。
こうして、1月半に及ぶ入院生活は終了となる。 けいれんに関しては、おそらくという診断だが、薬が追加されてからはおきていない。
このまま順調に過ごしてくれる事を願うばかりだが、心の内は晴れなかった。
保留にしている「気管切開」の話があるからだ。
何事もなければ、しなくてもすむはずだ…。
希望は、まだ残っている。 そう信じながら、迎えの車を走らせた。




