ライオンさん、出動!
サークルが届いてからは、侑也と遊ぶ時は僕たちがサークルの中に入る。
逆に侑也から見れば、壁を越えて巨人が侵入してくるように見えるわけだ。(あれ?どこかで見たことある構図)
サークルの中には侑也の好きなおもちゃがいっぱい。鈴のブドウも、使い古した管も、絵本もある。
絵本はまだ自分じゃ読めないが、だいたいご機嫌に過ごしてくれている。
「今日はどれで遊ぼうかな?」
侑也を膝の上に座らせ声をかけながら見回すと、 絵本と一緒に買ってきたライオンさんが目についた。
このライオンさん、黄色くて目立つ上に、ゼンマイ式で動くのだ。
ハイハイ練習用に良いなと思って買ったのだが、あまり使っていなかった。
「よし!今日はライオンさんで遊ぼう」
ライオンさんを取り、ゼンマイを巻く。
走らせてみると、侑也の目が大きく丸くなる。
「見た?あいつ、動いたよ?」 そう言いたげにチラッとこっちを見たあと、大興奮の侑也。
追いかけるかな?
そう思って眺めているが、追いかけまではしない。
ライオンが動くのは目で追いかけているのだが、近づいてきた時に「ベシッ」と叩くだけ。
自分で行かず、来るのを待つスタイル。
なんて効率重視な動きなんだ!
そこまで考えていたのか、ただ僕の膝の上から動きたくなかっただけか、それは解らないが…。
また一つ侑也の大好きが増えたのだった。




