看護師さんが来た日
退院した次の日から、訪問看護師さんにお願いすることになった。
今はまだ実家での生活なので、地元の訪問看護ステーションから来ていただくことになった。
お願いした内容は、主に侑也の体調管理と入浴の介助だ。
何しろお腹に小さな穴が空いていて、そこには「ペグ」と呼ばれるボタン状の接続部がある。
お湯につけるのはやはり怖い。看護師さんが一緒にいてくれれば、それだけで心強い。
初めて会う人に侑也も緊張するかな、と思っていたが——
そんな心配はどこへやら。
いつも通り、指の研究や管を振り回すのに夢中である。
「誰か来たの?」
その程度の関心しかないようだ。
「はじめまして、侑也くん。これからよろしくね」
看護師さんが目の前にしゃがみ込み、優しく挨拶してくれた。
侑也も笑顔で応える。
全身のチェックのために服を脱がせようとすると、
「ちょっと!なにするんだ!」
とでも言いたげに体をよじる。
「大丈夫、必要なことだよ」となだめながら服を脱がせると、
小さな手がカリカリと、ささやかな抗議をしてきた。
その後は一緒にお風呂にも入り、初日は大きな問題もなく終わった。
「これからよろしくお願いしますね」
そう言って帰っていく看護師さんを見つめる侑也。
少し寂しそうな顔をしていた——かと思いきや、
もう指の研究に戻っていた。




