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小さな足跡の記録  作者: こう
はじまりの日
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検査入院〜出産決定

検査を続けても、子供の成長は思うように進まなかった。

医師からは「検査入院を勧めます」と告げられた。

子供のためにも、何かあった時にすぐ対応できるように病院にいる方がいいのだろう――そんな程度の気持ちで、僕たちは入院を決断した。


入院当日、手続きを済ませ病室に荷物を置くと、僕はちょっとした買い物に一階のコンビニへ向かった。

昼時で混み合う店内を抜け、やっと飲み物を手に入れエレベーターに乗る。

すると、偶然にも主治医の先生が乗り込んできたのだ。


「あ!先生、こんにちは」

「ああ、奥さんはどうですか? いつ切るか決めましたか」


は? え?

「切る? いつ?」

頭の中は一瞬で混乱した。検査入院のはずだったのに――。


病室に戻ると、妻も同じく驚いた顔をしている。

「検査入院だよね? 切るの?」

「ええ……」

どうやら、僕の方が先に知らされてしまったらしい。


すぐに回診があり、先生から説明があった。

「お腹にいても大きくなる兆しがないので、出してあげた方が成長も早いと思います」


僕は思わず、「順番が違うよ……」と心の中でつぶやいた。

けれど、子供のためだ。受け入れるしかない。


こうして、僕たちは次の段階に進むことを決めた。

未知なる世界に踏み出す不安と、子供への深い愛情が入り混じる瞬間だった。

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