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小さな足跡の記録  作者: こう
再入院 明らかになる病

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固まる決意

手術後10日ほど経つ頃、侑也の顔にもだいぶ笑顔が戻ってきた。看護師さんが体を拭きに来てくれた時には、くすぐったかったのか大爆笑している。服を着る時には、小さな手でカリカリと看護師さんの腕に逆襲を試みていた。


「侑ちゃん、やり返してるの?さっきの仕返し?」


妻の一言に、病室は笑顔に包まれた。侑也が少しずつ元気を取り戻しているのがわかる。


そして術後15日目、10月25日には造影剤を使った検査が行われた。胃瘻からの注入が始まったことで、胃の中の変化を確認するためだ。吐く頻度は減ってはいるものの、まだ吐くことには変わりがない。先生達も現状を把握したかった。


夕方、先生に呼ばれ別室で撮影された映像を確認する。その結果は――何も変わっていなかった。胃瘻の管の先は胃の中にあり、胃に溜まった液体はそのまま上に上がり、口の中から気管へ流れ込んでいたのだ。


結局、胃瘻は作ったものの使えず、経鼻経管栄養に戻すことになった。


「何のための手術だったんだ…。ただ侑也を苦しめただけなのか」


後悔と絶望が同時に押し寄せる。しかし、侑也は病室で看護師さんと元気に遊んでいた。ハロウィンも近く、お絵かきにも挑戦したらしい。絵と呼べるかどうかは微妙だが、ただの描き殴りの色の線でも、侑也の初めての作品だ。それを見て、僕は改めて心に誓った。


一番頑張っているのはこの子なんだ。この子が生きていくための最善の方法は必ずある。諦めず、先生達と模索していこう。


決意も新たに、笑顔を力に僕達は前を向くことを決めた。


よければ作者活動報告もご覧ください

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