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それ、そう使うんだ
侑也の周りには、さまざまなおもちゃが置いてある。
最近は周りのものにどんどん興味を示しだし、握りやすかった「ブドウの鈴」以外にも、色々な物を持って遊んでいる。
タンバリンも、その一つだ。
高い音なら聞こえやすかろうと渡したタンバリンが気に入ったようで、持ち上げては振り回し、音を楽しんでいる。
今日も元気に鳴らしているな、と、ほほ笑ましく音を聞いていた。
ふと、音が聞こえていないことに気づいた僕は、
「飽きて、他のおもちゃに持ち替えたかな?」
と、侑也のサークルを覗く。
すると――
タンバリンに頭を通し、首輪のようにしていた。
少し誇らしげな顔で、
「僕はこれを、こう使います!」
と言っているように見えた。
「侑ちゃん、それは首輪じゃないよ」
笑いながら外してやると、少し不機嫌そうにしていた。
気に入っていたのかもしれない。
それからも侑也は、
「パパもママも分かってないなぁ。こうするのが良いんじゃない?」
とでも言いたげな顔で、タンバリンを被っては声を出して遊んでいる姿を、よく見せてくれる。
自由に遊ぶ姿に笑顔を咲かせながら、今日も一日が過ぎていった。




