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小さな足跡の記録  作者: こう
新たな恐怖 原因不明の不安

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奪いたくなかったもの

術後6日目

個室から大部屋へ移動することになった侑也。

動きも大きくなってきて、寝返りまであと一歩。

段々と回復してきているのが見て取れる。


大部屋では、隣のベッドにNICU時代の同窓生が入院していた。

ママ同士のつながりもあるし、付き添い入院中の話し相手になってくれそうだ。


術後7日目

鼻の酸素チューブを取っても良いことになった。

寝返りも成功し、どんどん元気になっている。


先生からも、

「酸素を外して一晩様子を見て、状態が良ければ明日帰ってもいい」

という許可が出た。


エコー検査で精巣の位置を確認すると、右側は体内に戻ってしまっているようだ。

とりあえず左側はなんとか外に出て止まってくれているので大丈夫らしいが、右側は、もう一度出すか、取ってしまうか、どちらにしても将来的に再手術が必要になるとのことだった。


「侑ちゃん、頑張ったのにな……」


そう声をかけるが、我関せずといった顔で、ベッドの上を縦横無尽に遊んでいた。


一晩明け、熱も出ることなく順調に過ごせた侑也は、退院の日を迎えた。

帰る前に吸引の手技を再確認させてもらい、もう何事も起こらないことを祈りながら連れて帰る。


侑也本人はご機嫌だ。

院内でも、車の中でも、ニコニコしながら過ごしている。


この笑顔が、いつまでも続くことを願いながら、9日ぶりに家族全員が揃う我が家へと帰宅した。


家に着いた侑也は、声を出して喜んでいる。

キャーキャー言いながら、久しぶりの我が家を堪能しているようだ。


この声を奪いたくはない。

それは、僕たち親にかかっている。


決意も新たに、家族が揃う喜びをかみしめた。

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