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転生したらステータス画面がバグってた件  作者: とかげさん
第1章:バグだらけの旅立ち
4/10

第4話「スキル欄が急にバグる」

森の夜は思ったより静かだった。焚き火のパチパチという音だけが、暗闇に小さく響く。


「こんな環境で寝るの、人生初だな……」


転生したてで戸惑うばかりの一日だったが、どうにか生きていた。食べ物が不要なのは幸いだが、精神的な疲労はどうにもならない。


「ちょっとステータス確認しとくか。何か増えてたりしないかな……」


俺は念じてステータスウィンドウを開いた。すると、確かに何かが変わっていた。


【スキル】

《未登録》《未登録》《未登録》《暴走モード》←New!


「うわ、なんか増えてる! いつの間に!?」


何の予兆もなかった。しかも“暴走モード”なんて、名前からして嫌な予感しかしない。試しにウィンドウ上でスキル名に触れようとすると——


「……っ!? 画面がバグってる!?」


画面が一瞬ザザッとノイズを走らせ、スキルウィンドウがぶれる。赤文字で【暴走モード:発動準備中】と表示され、端に【強制終了】の表示が点滅していた。


「強制終了って……俺の命ごと終了したりしないよな!?」


慌ててキャンセル操作を試みる。幸い、キャンセルが受け付けられたようで、画面は元に戻る。ドクドクと心臓の音がうるさい。


「……いやいや、シャレになってないぞこれ」


冷や汗を拭いながらも、どうしてこんなスキルが勝手に追加されたのかが気になる。


「もしかして、あの魔物倒したから……? ワンパンで倒せる異常さに、世界の方がバグって反応してんのか……?」


自分で考えてもさっぱりわからない。が、確実に言えるのは、俺のステータスはただの“チート”じゃないということだ。


「これは……使いこなせれば最強だけど、一歩間違えたら即死ってやつだな」


とりあえず今夜はスキルには触れないと誓い、寝袋に体を滑り込ませる。空には満天の星。


「バグってても……少しは楽しめるのかもな、この世界」


不安とワクワクが入り混じる気持ちを抱きながら、俺はゆっくりと目を閉じた。


——第5話へ続く。

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