19 繋ぐ信頼
本当に遅くなってごめんなさい。
これからはまじで頑張ります。
ーマリア視点ー
そろそろおやつの時間だと思い、私は紅茶とお茶菓子を持ってお嬢様とカイル様が居る応接間に向かった。
そして私は扉の先に見える景色を見て、言葉を失った。
ナイフを持つ、カイル様が抱き上げるエリーゼ様のドレスは真っ赤に染まっている。
嘘…嘘だよね…?
まさか、カイル様がやったなんて言わないよね…?
そんな…誰か嘘だと言って…?
だってだって、お二人はすごく素敵な夫婦だった。
憧れだった。
そこが、エリーゼ様の居場所だと思った。
そこならエリーゼ様が笑顔でいられると思った。
ーもう、彼女が傷つくようなことがありませんように。
そう誰よりも願っていた
はずなのに、神様はどうしてこんなにも彼女に試練を与え続けるのですか。
愛を教えてもらなかった。でも、慈悲のある素敵な女性だった。
彼女と一緒にいたら、今まで見ていた星空がより美しく見える気がした。
そして、生きることに希望を感じられなくなってしまっていた私を救ってくれた大切な大切な恩人。
(お願い、お願い。まだ生きていてください…)
私はすぐに高度治癒魔法が使える者を呼んだ。
貴方は、今どんな気持ちなの?
そう、カイル様に問いたかった。
どうしてそんなことをしたの?と問いたかった。
私がカイル様に声を掛ける前に、ルーズが口を開いた。
「どうして…どうしてあんな事したの
お嬢様は私たちの生きる希望なの。
やっぱり、よそ者を信じるんじゃなかった。
お嬢様が助からなかったら、許さないから。」
そう、私たちは信じていた。
あなたがエリーゼ様の希望だって。
幸せにしてくれるんだって。これからは彼がエリーゼ様を笑顔にしてくれるんだって…
なのに…
なのに彼は言った。
「僕は、エリーゼを愛したことなんてなかったんだよ?
騙されちゃったね。僕は初めからエリーゼの暗殺者で__」
そう言った。
耐えられなかった。
嘘ばかりのその言葉を私は遮った。
「違う!!そんな訳ない!!
私は見てましたもん!!
お二人は一緒にいる時いつも幸せそうでしたもん。
世界中の誰よりも素敵な夫婦でしたもん。
私の憧れでしたもん…
それに…本当にそこに愛がないなら、どうして貴方様は泣いていらっしゃるのですか……?」
彼は…泣いていた。
私達と同じ、大切な人を失ったような…そんな顔で。
私に本当の事は分からない。
でも、2人はお互いにそれぞれの失ってはならないかけがえのない存在になっていたことを感じた。
お願いです。エリーゼ様、生きてください。
貴方が関わった人みんなあなたの存在がとても大きいのです。
大切な大切な存在なんです。
私達が出会った時のように皆、あなたの笑顔で固く閉じてしまった心を溶かしていただいたんです。
私なんかの願いが通ずるかは分からないけれど私はただひたすら彼女の無事を祈った。
次はマリアちゃん過去編
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