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弱テン才  作者: 愚者
第一章【青悪魔と蒼白の洞窟編】
6/15

五話 昔話

遠い遠い昔の話

この世界にすむ二種類の種族は険悪な関係であった

一つは人族という体力を自慢とし体を核として生きる種族

一つは魔族という魔力を自慢とし魂を核として生きる種族

お互いがお互いをいがみ合っておりいつ戦争が起きてもおかしくない。そんな状況だった。


ある日ついに人族側が限界を迎え、戦争を仕掛けた。それぞれの民族は人族陣営。魔族陣営につき

すべての種族が殺し会う大戦争。その名も

【人魔世界大戦】が起こってしまった。

何年も何年も続いたこの戦争は終わることを知らず多くの犠牲者を出した


そこにとある堕神が現れた。

堕神は十三の使者を連れ両陣営の戦争に妨害をしそれぞれの標的になった

利害関係が一致した人族と魔族は堕神を結託し討ち滅ぼした。

十三の使者は各地方に封印され、以来人族と魔族のいがみ合いはなくなり。平和が訪れた



と。これが表の昔話



この昔話の背景には巨悪が存在しており

人々を駒のように使い。戦争を起こし愉悦の笑みを浮かべる神が存在していた


名前はカムカミ


カムカミは絶対神であり。人々に多くの【概念】を与えた。

この概念というものが本能や洗脳に近いようなもので対象になにもされてもいないのに忌み嫌うように思い込ませる物であった。


カムカミはこの世界で最も神を堕とせるような力を持つ存在達。つまり十三の使者に概念を憑かせ

人々に【魂の概念】と【肉体の概念】の二つを与えた。人魔世界大戦が起こったのもこれが原因と言うわけである


十三の使者と堕神はこの世界的に起こった大戦争をとりあえずで良いから静めるため敵役として各地方の戦争に妨害に入り。標的を己にすることで【魂の概念】と【肉体の概念】を滅ぼした。


そして世界がまた混乱し敵意を向けられぬよう

カムカミを打ち倒すその準備ができるまで十三の使者。通称【十三連魔】は主である堕神の手によって各地方に封印された。




「そしてこの大昔のお話は多くの人々に忘れ去られたのでした………と…大まかに説明しましたが…」

「…ひどい…思い込みでなにもしてない人を嫌うなんて…」

エメラが悲しい声を訴えた。概念と言うのもカムカミもまだあまりよく分かっては居ないけど酷いことだけは分かる

「…しかし当時はそうするしかなかったのです…」

「当時は…?」

「あ…ネタバラシをしちゃったので言うしかありませんね…」

「そう。お恥ずかしながら私も十三連魔の一人なのです…そして私が封印されていると言うことは…」

「あ…もしかして…」

「そう…ここに来てほしくなかった理由に繋がってきます」

「ここの洞窟の正式な名前は【蒼白の洞窟】…私と私の妹が封印されていた場所です」

「へぇ~…私が暮らしてた洞窟ってそんな名前だったのかぁ…」

「そうなんです…私達は未来でもこの力を生かせるように時空封印と空間封印の二重によって厳重に封印されていた訳ですが…」

「ちょちょ…ちょっと待って!時空封印と空間封印って何…?」

「…あ。そこから説明させていただきますね!」

「時空封印は十三連魔の生命時間を止める封印でこの青い膜の空間内のみ適用されてます。…空間封印は私達事態を外に出さないようにする封印なんです。これは私達が万一外に出たらいけないように。と言うのと概念の影響が外に行き私達が狙われないようにと言う意図があるのです」

「概念の対象は周囲に概念の恐怖を植え付けます。私達が万一外に出よう物なら嫌われて攻撃されてしまう…もちろん…私達は彼らに危害を加えるつもりはないですが。じっと耐えてても無意味ですし逆に抵抗しよう物なら恐怖を加速させてしまいます…」

「…え?でも私達はディアさんのこと怖くないよ?」

確かに…俺らは概念の影響を受けていない

「概念は幼子には効果が薄くて早めに気付ければ概念は移らないそうです…だからお二人にはついてないのでしょう…」

「話を戻します。先ほど言った二つの封印。外から入るのは簡単なのですが中から出るのは少し難しくてですね…」

「僕たちは出れないと…?」

「えぇ…その通りです」

なんと言うことだ…。

「しかし一つ出る方法はあります!」

ディアさんは希望を含む台詞を放つ

「…主が大昔に私達を封印する前に話していたのです…」

「『俺と同じグルーヴを持つ奴ならこの封印は破壊できる。』と。」

グルーヴ…?またよく分からない単語が出てきたな…

「グルーヴ…なにそれ…」

「グルーヴについても説明しますね。グルーヴは全ての生物が持っている絶命の危険や何かを守る時に発動する…最後の力…つまり限界を越えた力です」

火事場の馬鹿力って奴か…俺はなんなんだろう…

「一人一つを持っていて。一度グルーヴを発現させると以降自由に使えます…このように…」

そういうとディアさんの手から青い波動のような物が出た

「そのグルーヴが同じな人ならこの封印を破壊できるんだね!」

「はい!私達にはまだ希望が残されています!」

「ちなみにその主とやらのグルーヴは名前とかついてるんですか?」

「主のグルーヴは【殺意】です!」

殺意…随分と物騒な名前なこと…

「…殺意……か」

「数が深刻に少なくある程度のみ保有しているグルーヴですので…本当に現れるのかは分かりません」

「殺意…少し怖いね…」

「殺意のグルーヴはもっとも強いグルーヴとされていて意思をグルーヴに移すことで肉体や魂がなくなっていても意思だけで存在し続けることが出来るんだとか…」

うーむ…難しい話は嫌いだ…

「私バカだからなんにも分かんないや…」

「大丈夫です。私も未だにグルーヴについては不明瞭なところが多く分かってないことが多いですので…」

うーん…まぁ感覚的ななにかなのだろうな…

「とりあえず…私達は主様と同じグルーヴの人が来るまで出られない訳です。何年後になるのか何十年後になるのか…」

「…んーまぁそれを言っても昨日までの私達もあの天井から出れなかったから変わらないよね…」

なにも変わってないな!ヨシッ!

「…そうでした。洞窟全体に空間封印されているから出れなかったんでしたね」

「…うーん…くよくよしてても仕方ないからせっかくなら私はこれからディアさんに色々教えてほしいな。それこそさっき言ってた魔法とか!」

「そうですね!よーし!私も張り切っちゃいますよ!」

ディアさんもエメラもポジティブでスゴいと常々思う…俺は今とじこめられてることを認識してすごく出たい気持ちが一杯だった。

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