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弱テン才  作者: 愚者
第一章【青悪魔と蒼白の洞窟編】
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十話 初戦闘

それからと言うものディアさんは分裂し一人一人に個別に戦闘術を教えてくれた。俺は魔術の本と共に詠唱の仕組みと詠唱の暗記。暗記と言ってもただ丸暗記するような物でも実はなくて…どちらかと言えば数学の公式に近い何かだ。詠唱事態の単語の一つ一つが数学のように記号と数字に置き換えることが出来るような物で単語と単語と単語と単語でこの魔法が出来る~というわりかし簡単に覚えられるものだった。それかディアさんの教え方が上手いか…いやそれだな多分

だってエメラに教えてるときは教え方を俺とは変えてるしなこの人。俺が数学が強いことに気付いてるだろうこの人の事だ。置き換えと当てはめが得意だと言う特性をしっかり理解して教えてくれてるんだろう。

まぁこの魔法というものは曲者で魔法が出来るまでは簡単なのだ。エメラも出せてたが途中で落ちてたようにこの魔法を発射するために工夫が要るようでそのコツを掴んでる俺は才能があるんだとか…とはいっても俺も魔術を使用してるときに出てくるそこに確かにある透明な何かを使って挟み飛ばしてるだけなんだがな

ディアさん曰くこの魔法を使ったとき出てくるそこにある透明な何か。どうやらこれが魔力らしい。見えないが確かに魔法を飛ばす力を生み出す自分の体の部位のような何か。これが魔力…。

挟み飛ばすのも良いがディアさんはその魔力を手を使うように動かしなげるような動作で飛ばしてたりするんだとか。今はまだなんか楕球のような何かだが鍛えれば手みたいな形になってくれるのだろうか

ディアさんは魔法を使う上で照準を合わせるコツについても教えてくれた。

いわばそこに飛ばそうと強く意識するらしい。感覚論かよ!?と思いたくなる気持ちになったが

とにかく小石をなげる時感じるようなそこに飛ばそうと意識してなげるように強く意識するらしい。

俺らはボールや何かを目標に投げようとしてるとき物理法則とか意識せず感覚で投げてるんだからと説明されまぁ…確かにそりゃそうか…と納得した。

この人は本当に説得力が桁違いに高い。俺が嫌いなこれがこうだから…まぁとにかくこうなんだよ!が一切無い。しっかり1から500まで解説してくれるからスッキリする。そして興味が湧く。

これが教えるべき存在としての姿か…

あとこれは余談で薄々戦闘訓練で勘づいてはいたんだが…ディアさんは火が苦手らしい…


一方エメラと言うと。かかしに木剣を叩きつける事をずっとしてた。本人は楽しいらしくディアさんの分裂体がご飯終わりにかかしを直したり新しく作ったりしていた。

さらにいうとエメラはあのあと木の槍。ナイフ。斧。ハンマー等様々な武器でさらにテストしたらしい…その結果大剣と小剣の両方が向いてるらしい…剣好きだね。

そして俺らはディアさんに言われなくとも二人で情報を供与し稽古するようになった。これはエメラから言ってきた事で俺はエメラに魔法を教えエメラは俺を剣でボコボコにする。エメラは力が強く俺が剣で受け止めてもそれを崩して脇腹や胸部をぶっ叩いてくる。まぁこれくらいの痛みなら気持ちいいから良いんだけどね…あと受け止め方にも色々あるんだと教えてくれたが感覚派過ぎてあまり良く分からなかったから一応分かるキーワードから翻訳して学んだ。


逆に俺もエメラに教えた最初こそ「…????どういうこと?見えない力?透明な?…どゆこと?」

って言ってたけど魔法を実際に何十回…まぁ九十回くらいなんだけど打ってやっと「あ!!これだ!!!」って分かったらしい。また…俺は教えるために何百と魔法を打っていたせいで魔力痛を起こした。この痛みは気持ちいいより不快度が勝った。なんというか筋肉が痛むのではなく心臓の辺りの何かが痛くなる。多分これが魂なんだろうな。逆にエメラはシンプルに筋肉痛を起こしてピクピク痙攣していた。いつもは寝相で俺を絞め殺しにかかるエメラがピクピク動いて抱きついてくるもんだからこれはこれで寝れない。

ディアさんは俺らが動けない日は介護してくれていた。動けない日はお手伝いを一人でさせるわけにも行かないということで昼飯を食べたあとの勉強はするが午前中までは暇なため午前中に一人で自主トレをする。使える魔法の実践と照準を合わせるための練習…それをずっと繰り返す。ディアさんはたまに気付き一緒に稽古してくれたりする…


こんな生活が続き俺は基本的なすべての属性の魔法を使えるようになり。エメラの動きはより一層アクロバティックになった。

「さて…エメラちゃんとルテロちゃんは大分強くなりましたね…特に私はお互いがお互いに教えてたことも良く見てました。お二人とも…よくここまで来ましたね。」

「…そろそろ二人で手合わせをしてみるのはどうでしょうか…?もちろん殺し合いではないですよ。」

「手合わせ!?面白そう!」

「…良いですね!」

二人ともノリノリだった。つまるところ二人ともお互いに自分の実力を相手に見せたかったのだ。


そんなこんなでいつもの訓練場に向かい向かい合うように立ち位置に立った。

「ルールはシンプルです。相手に降参を言わせたら勝ち。もちろん相手を殺さないようにいかにして相手に敗けを認めさせるかの勝負です。逆に相手の行動を封じても相手の武器を落としても勝ちとします。また審判で勝ち負けを決めるときもあります」

「はーい!」

「はい…」


「それじゃあ…用意…」



「スタートです!!!」

ディアさんの試合開始の合図とももに俺は水で槍を作りエメラに飛ばそうとした。

「…絶対負けないよ!!」

そういうとエメラは水槍に向けて大剣をぶん投げた。何処から沸いたかも知らぬその腕力から繰り出される大剣投げは確実に俺の意表を突いて。俺はファイヤーボールを詠唱し魔法を展開しながら右に避けるともうエメラが走って投げた大剣を掴み横方向に回転斬り

「っ…!!!!!」

俺は負けじと咄嗟に出せるように練習していた風の魔法で自分を軽く飛ばしエメラとの距離を取りつつさっき展開していた魔法をエメラにぶっ飛ばす。動揺しているせいで狙いが定まらずその渾身の一球はエメラの無情な斬撃で消し飛んだ

「そんな風魔法練習してたんだ…じゃあ私も隠し球を使っちゃおうかなっ!!!!」

そういうとエメラは大剣を地面を大きく叩きつけた。叩きつけたから抉れた地面がこちらの方まで押し寄せてくる。俺はこれがエメラの隠し球か…俺は水魔法を地面に放ち攻撃を食らった。避けきれない

「グハッ…」

「隙だらけだよ!」

エメラは俺の方に走ってきた。

その瞬間エメラは自分の足元がぬかるみになってることに気付いた。なーんちゃって

踏み込んで斬るからなおさら勢いよく突っ込んだ

「っ…!?」

「…この訓練場の床は石だけどエメラが土を増やしてくれたお陰で色々出来そうだよ」

エメラは抜け出そうとするとどんどん埋まっていく

「…これでゲームセットだ…」

エメラが抜け出そうと無駄な足掻きをしている

「まだ終わってないっ!!!」

そういうとエメラは力強くぬかるみを思い切り叩くと泥が大きく揺れ始め。俺の足元の土の上の石大きく割れ俺を襲った。

なるほど…圧倒的振動を泥に与えて土まで伝達させたのか…!俺は足をすくわれ石と石の間に挟まった

「そっか!剣を持ってちゃ飛べないや!!!おりゃっ!!!」

エメラは瓦礫で埋まった俺の方に高く投げるように剣を投げ飛ばした。瓦礫を飛び越え俺の目の前まで飛んでくる剣を俺はおもいっきり風魔法でぶっ飛ばした

何とかしなきゃ……

俺は思い切り自分の目の前に風魔法を置き無理矢理自分をぶっ飛ばした。

「やったっ!抜け出せた!!!」

ぶっ飛ばされ地面に思い切り身体を打ち付けたあとエメラを見るとエメラはその翼で飛んでいた。

「そっか!これを戦闘に組み込めば!おりゃぁぁぁぁっ!!!」

そう言いながら飛んで腰にさしこんでた小さいもうひとつの剣を持ち俺の方に斬りかかりに来る。速い…避けれない…!


「バァァァァァァンッ!!!」


凄まじい轟音と共に俺の腹を剣でぶっ叩かれる。

「グォェッ……!?!」

とても人とは思えない声をあげ俺は打ち上げられ無様に地面に落ちた。

「そこまでです!お二人とも!」

「はぁ……はぁ……ルテロッテ!!!!」

「………うっぷ…」

俺は起き上がろうとすると同時に急に上に上がるなにかを感じこっちに駆け込むエメラを押し退け。近くの流れる水の中に上に上がった物を流した。

「…ルテロちゃん大丈夫ですか…?」

「ごめん…強く撃ちすぎた…」

「…大丈夫……痛みは友達…痛みは…へへ…」

「……痛みは友達…?」

「なんでもない…」

「とりあえずお二人ともお疲れさまでした。ルテロちゃんはちょっと待っててね…」

そういうとディアさんは俺の身体をゆっくり起こしお腹に手を当てるとお腹辺りが光だし痛みが消えていく

「…多分内蔵に傷がついてしまっていたのでそこら辺を治癒しておきました」

「…さて…もうそろそろですかね……」

「…もうそろそろ…?」

「いえ…独り言です…」

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