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別世界の公女でした  作者: 紫蝶
1/1

別世界でもありのままで生きてやる!

初めて投稿です。

気ままに呼んでもらえたら嬉しいです。



ここは私の居場所ではない、そう思ったとこはある?

小さい頃から自分の生きてる世界に違和感を感じてた。

あ!厨二系ではないよ?多分。

ふとした時に、なんでここにいるんだろう、私はなんのために生きてるのかな?なんて考えて過ごしてた。

まぁ、口に出してはいないけど!さすがにイタいでしょ?




そんな私の話聞いてくれる?え?聞きたくない?

自分から聞いてきた癖に……話すけどね!




ーーバシッ



「痛いな。叩かないでよ。これでも公女なんだからね?」



んじゃ、どこから話そうな〜。

あんたと出会った時からにするか。




















「お前の目付きが気に入らない!」



中2の爽やかな風が心地いい杪夏。空が澄んでていいなぁと和やかな気持ちでいたら、担任からの叱咤。

まただ。これでn回目。

生まれてきてからずっと言われてきた。


別に睨んではないんだよ?

ただ目付きが鋭いだけなんだよ、多分?

自分では感じないんだけどね。

何も考えずにボーッとしてる時に、なんで怒ってるの?とか、なんで睨んでくるの?とか。まぁ、目付きに限ったことじゃないけどさ。


身長も男子より高い。それも相まって、態度が悪く思われることしかない!!!理不尽だと思わない?


「はぁ。まじでなんなの。」

帰り道、担任に言われたそのセリフを思い出しながら考える。


私はそれなりにそつなく物事をこなせる方だと自負している。

運動も勉強もそこそこ。悪く言えばと突出してる才能はない。

素行が悪くて目の敵にされてる訳じゃないんだが、やたらと敵対心を向けられる。もう小さい頃からだから、諦めたけどね。


「普通になりたいな。」

怖いとも、態度が悪いとも言われない普通の女の子になりたい。あわよくば少女漫画とかのヒロインとか、少年漫画に出てくる最強キャラでもいいなー。って無理か(笑)



「あは。てかもうそれ普通じゃなくない?」



そんな妄想しながら住宅街を歩く。







ドンッ!!!!






ーー何かにぶつかった。




「うべぇっぷ。ごめんなさい!前見てなくて。大丈夫ですか?」




謝りながら前を向くと、そこには何も無い。

あれ?確かにぶつかった衝撃があったのに。



小さい頃からよく躓いたり転んだりするけど、さすがになんも無い道で転んだか??


「やべぇ。中2にして老人か?なんも無いとこで転ぶとかダサ……。今日は散々だな。」




ため息を吐きながら立ち上がり、辺りを見渡す。




「え?」




振り返ると()()()がいた。


禍々しい気配を纏い、人の姿をした闇のようなものが佇んでいた。



(え、なにあれ。あんなのあったっけ?ヤバくない?これダメなやつだよ!!)



「…………タ……ト。」


闇から何か聞こえてくる。




(逃げなきゃ、これ危ないやつだって。うわぁ全然足が動かない。さっき居なかったじゃん何でいるんだよぉ。)




「う……あぁ……。」




逃げなきゃ死ぬ、その思いでいっぱいになった。


恐怖で体がすくみ、涙で霞む視界に闇が広がる。



「……ミつケタぁぁ。」



一切光を感じない。目を開けてるのかも閉じているのかも分からない。死んだ、そう思った瞬間私は意識を失った。







慌しく歩き回る足音で目が覚める。


死んでなかったという安堵と不安が襲いかかる。

じんわりと汗が滲んできたのがわかった。


(これって誘拐?なんで私が??)



辺りを見渡すと、灰色のカーテンで囲まれたベッドに寝かされていたのが分かった。


「ここは、病院なのかな?」


着ていたはずの制服が質素なワンピースに着替えさせられている。



カーテンの外から話し声や足音がする。

とりあえずここが何処か聞いてみるかと、声を掛けてみた。




「あのー。すみません。誰かいますか?」



ドタドタと足音が近づいてきて、シャッとカーテンが開けられた。




「あー!やっと起きたー?おはよー。」



小学生位の男の子がニコニコしながら話しかけてくる。


「お腹すいてるでしょー。もうすぐお昼の時間だから早く食堂行かなきゃ取られちゃうよー。」



「いや、あの。ここって何処ですか?なんで私ここに?」


「はやくはやくー!行こー?」



男の子に引っ張られベッドを降りる。

カーテンの外を見てみると似たようなベッドがズラリと並んだ部屋だった。


(病院じゃない?というかなんで、全部が “灰色” なの?)



壁紙もベッドもワンピースも全てが灰色で揃えられている。


全てが異質だ。



不安に飲み込まれそうになるのを深呼吸して抑える。

ここで心が折れたら終わりな気がしたからだ。



その際もずっと手を引っ張ってくる男の子に意識を向ける。

赤茶のクルクルした髪にトパーズのような瞳の可愛らしい子だった。



(外国の子?じゃあここは日本じゃないのかな?)



「ねぇ、君。お名前はなんていうの?」


「僕ー?僕はねー、65!!」


「え?65?」


「うん!お姉ちゃんは76だよー。ここではねー。本当の名前言っちゃダメなんだよー。だから、65なんだー。」


「そっかー。」



「着いたよー。ここが食堂だよー。」




読んでくださりありがとうございます。


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