○人物
ネタバレ注意
○人物
・岸 守 : 主人公。♂
15歳の頃、不治の病にかかり、治療法が見つかるまでの25年間をコールドスリープによって眠って過ごし、生還した『奇跡の人』。
一年のリハビリを経て、16歳となった現在は、父と同年代になった兄や自分と同年代の美しく育った姪の存在に戸惑い、自宅敷地内にある離れに別居している。
現在は高校二年生ではあるものの、学習内容が違ってついていけずにサボりがち。という設定で自由な時間を確保している。
実際は、《賢人会》により開発された試作ナノマシンを投与された被検体。
コールドスリープを可能としたのも《賢人会》の息のかかった病院で、非合法無許可でのナノマシンの被検体になったことから、《賢人会》そのものにはよい感情がない。
しかし、被検体の報酬として多額の現金が支給されることもあり、リハビリ後の定期診断は欠かしていない。
《賢人会》の戦闘員でもあり、生存能力の高さから着いた呼び名が特異個体『不死身のクロ』。
短時間であれば、変身ライダーや魔法少女とも互角以上に渡り合えるのは、御剣流刀術師範代の実力によるもの。師範は兄の刀夜。
兄の娘で姪の御剣 刀華に、叔父以上の感情をもって慈しんでいる。
と、いうか、外見も性格も立ち居振舞いも、好みにどストライク過ぎて理性がヤバい。
理性がヤバいから離れで暮らしているのに毎朝起こしに来てくれるし、にいさま呼びもヤバい。なんかいい匂いするし。ガリガリ理性を切り崩してくる。困る。姪っ子とは法律上結婚できないのに。
岸は母方の旧姓。
・御剣 刀華 : 魔法少女。♀
御剣流刀術師範、御剣 刀夜の娘にして、免許皆伝の実力を持つ剣術家でもある。
14歳の頃、幼馴染み二人と共に魔力を見いだされて水の魔法少女となる。武器は両刃剣。魔法少女名は、『マジカル☆トウカ』。
身に付けた技術と魔法少女としての武器が合致せず、全力を発揮できていない。
長く艶やかな黒髪に、切れ長の眼、細く引き締まった体で、勇ましくも可憐な姿は、年頃の少女たちに『お姉さま』と呼ばれているほど。
コールドスリープから目覚めた叔父にあたる守のことを、家族として守らなければと日々世話を焼く。
……その、近すぎる距離感や何気ない仕草や心遣いが、守の心を千々に乱していることに気づいていない。そして、自分の心にも。
・名繰 ほのか : 魔法少女。♀
父や兄の薦めで始めた空手にはまる、元気一杯の空手少女。
14歳の頃、幼馴染み二人と共に魔力を見いだされて炎の魔法少女となる。武器は両手のニャックル(肉球)と足の脚甲に炎を纏わせる格闘。魔法少女名は、『マジカル☆ホノカ』。
動きやすいショートヘアに、小柄な体型で、好き嫌いなくよく食べるけれど、全体的に小ぶりなのがちょっとしたお悩み。
基本的に善人で、武力行使してこない戦闘員は、工事現場の作業員さん的なイメージで戦いづらいと感じる。
戦闘員の特殊個体、通称『不死身のクロ』と戦う刀華が楽しそうで、観客に回ってよく声援を送っている。
・朝倉 優樹 : 魔法少女。♂
14歳の頃、幼馴染み二人と共に魔力を見いだされて花の魔法少女となる。武器は先端が咲いた花の杖。魔法少女名は、『マジカル☆ユウキ』。
肩にかかる長めの髪と、狭い肩幅、垂れた眼で小柄で細身な少女らしい体型がお悩みの、少女にしか見えない少年。ちゃんとついている。
体は三人の中で一番小さいのに、変身後の胸が一番大きいのが結構なお悩み。
そのためバランスが悪く、よくこけるが、謎の光や謎の陰により、短いスカートの中身は見られたことがない。
大きなおともだちの野太い声援にビクッとする姿が小動物的で、癒し系マスコット枠と認識されている。扱いは現実でもほぼ少女。
実際は、花びら状の魔力を展開した防御が得意。しかし運動は苦手。
戦闘員が工事現場で作業しているのを見ると、お疲れさまです。と声をかけたりしている。
・月島 映児 : 変身ライダー。♂
元一般人だが、事故に因り死に瀕した際《賢人会》によって命を救われた。
その後、《変身ライダー》として改造され《オーブ》を集めることを生業としている。
しかしながら、採取した《オーブ》は《賢人会》以外にも売却しており、他勢力は競争相手と捉え敵対している。特に、国家権力の《戦隊》と《賢人会》以外の勢力の《怪人》が相手の場合、容赦なくボコボコにしている。また、《賢人会》の《怪人》であっても、実際に敵対した場合はその限りではない。
ただ、可愛らしい少女が多い《魔法少女》が相手の場合、逃げの一手に徹する場合も。
無口で、ロングコートとタバコが似合うハードボイルドな印象の三十路男性。
愛煙者でありながらも、禁煙の場所が増えて寂しい。
・小日向 双 : 変身ライダー。♂
資産家の放蕩息子で、金髪に染めたチャラ男。
突然発覚した死病の治療のために《賢人会》を頼り、同意の上で《変身ライダー》へと改造された。
月島の相棒を自称するが、意欲に対して技術が追い付いておらず、戦闘はパワー任せになりがち。
魔法少女を始め、可愛い娘を見かけるととりあえず口説く悪癖があり、守とは明確に敵対している。とはいえ、《賢人会》とは敵対していないので、戦闘員や所属する怪人とは表立って敵対していない。というか、守が戦闘員と気づいていない。
・赤井 学 (レッド) : 戦隊。♂
警察の特殊部隊である《戦隊》のリーダー。普段は刑事。
暴徒鎮圧や災害救助を目的とした特殊部隊の《戦隊》は、捜査権や逮捕権は有するものの、階級的には高くないために理想と現実の狭間で喘いでいる。
最大の仕事は《オーブ》の回収だが、察知・発見がまず遅い。許可申請とその返事がまた遅い。それどころか、書類整理の閑職で外回りでないために、事前の発見が難しい。単体では《怪人》に対抗できないのに、職場がバラバラの5人が揃うのがまた遅い。なんなら、一人の時《変身ライダー》や戦闘員10人くらいにしょっちゅうボコボコにされている。
そして、《オーブ》を回収できない場合が多い。
そのため、上司から叱責と同僚後輩から嫌みの毎日。いつもストレス性の胃痛と戦っている。
・ブルー : 戦隊。♂
キャリア組の警部補だが、理不尽に上司に目をつけられて出世コースから外された。
刑事の赤井という、下の階級と同格扱いされることで、鬱な悦に浸るようになった皮肉屋。
戦隊内では、個人情報保護のために色で呼び合う規定。
・イエロー : 戦隊。♂
最年長にして階級は最下級の巡査。交番勤務。
普段はいつもにっこりえびす顔。
戦闘時は般若の形相。スーツ付属のヘルメットで見えないが。
学生相撲の経験者で、《戦隊》内で一番体格が良い。
カレーは飲み物の人。
・グリーン : 戦隊。♂
最年少にして階級は最上位の警部補。
交番勤務を勤めあげ配属された先が赤井の相棒の資料整理。
インテリというわけではないが、パソコン業務とか得意なので、むしろ喜んで引きこもっている。現場に出たがらない。
なぜこんなやつが《戦隊》に選ばれるのかと、自分が一番思っている。
・ホワイト : 戦隊。♀
男女差別と言われないためだけに、本人の意向を無視して無理やり《戦隊》に採用されたノンキャリア組。階級は巡査長。
現場主義で個人戦闘能力が最も高いが、ホワイトは女性と知られているので《変身ライダー》や《賢人会》の《怪人》に手を抜かれていることでいつもイライラしている。
交際したばかりの彼氏を友人に寝取られ手酷くフラれた経験から、他人を信用せず《戦隊》内でも浮いているオフホワイトの自称処女。
・獅子王 太子 : 怪人。♂
2mの巨体とバランスのいい筋肉、鬣のような長い髪と繋がった顎髭が特徴的な美丈夫。豪放磊落が形になったような存在。
その真の姿は《賢人会》に所属する古参にして最長稼働時間の《怪人》。
普段は日雇い労働者として工事現場などで力仕事に従事している。派遣会社に就職しているわけでもなく、住所不定で身元不明のくせに、こなす仕事量がハンパないので給料はいいらしい。工場などの細かい仕事とパソコン業務は苦手。
その給料のほとんどを児童養護施設などに寄付していて、子どもたちから人気者。
ライオンさんなどと呼ばれると喜ぶが、虎さんと呼ばれると機嫌が悪くなる。
パワーとスピードを生かした野性的な戦法が得意だったが、武術を学んだことでフェイントや最小動作での最速攻撃も可能となった。ジャブならぬネコパンチとか。
現在において、『最強の怪人』と呼ばれている。