上司の悪口は、有難きもの!?
独自解釈なんですわ!
1.上司の悪口は、有難きもの
『枕草子』第72段の「ありがたきもの」※を読むと、いつの時代も上司と部下が上手くいくことは、珍しく、互いに悪口を言っていたようです。
※ありがたきもの:めったにないもの。まれなもの。
私も若いころは、上司が嫌いでしたので、お互いにあちこちで悪口を言っていたものです。
また、この上司は、うちの父に対しても「お前の息子を世話してやっているんだ」と言っていたようで、相当、不快に感じておりました。
さて、『枕草子』ですが、第72段には、この様に書いてあります。
現代訳
めったにないもの(まれなもの)。
舅にほめられる婿。
また、
毛のよく抜ける銀の毛抜。(高価なだけで役に立たない)
主人(上司)の陰口を言わない従者(部下)は、めったにいない。
原文
ありがたきもの。舅にほめらるる婿。また、姑に思はるる嫁の君。
毛のよく抜くる銀の毛抜。主そしらぬ従者。
「姑に思われる嫁さん」というのも、よくわかりますね。身近に無いでしょうか(笑)
この第72段ですが、清少納言さまは、この様に占めております。
現代訳
男女の仲は言うまでもなく、女同士でも、契り(約束)などを固く結んで、
親しくお付き合いしている人でも、最後まで仲の良い人は、
めったにいないものですね。
原文
男女をば言はじ、女どちも、契り深くて語らふ人の、末までなかよき人、難し。
まあ、今も昔も、同じようですね。
次回の「をかし」は、太めのおっさんを召し上がれ!
読んで頂き、ありがとうございます。
では、またね。