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竜の女王  作者: M.D
幕間3
91/688

01

「やっと前期試験終わったね。」

「東大附属高校は2期制で期末試験しかないから嬉しいけど、僕は実技の成績が良くないから筆記試験でいい成績をとらないといけなくて試験勉強が大変だった。」

「樹君はよく頑張ってたと思うよ。お疲れ様。」

「美姫さんが手伝ってくれなかったからどうなっていたことか。そのお礼を込めて、約束どおり今日のお昼はおごるけど、どこにする?」

「そうね、、、この前みたいにハンバーガー屋さんだと百合子さんに会うような気もするから、今日はファミレスにしましょう。」

「了解。」


 いつものように美姫さんと学校近くの駅前に向かう。


「こうやって歩いていても汗ばむくらいの季節になってきたね。」

「同意。もうそろそろ夏が来る気配がする。」


(樹は美姫が薄着をするのを期待しておるようじゃのう。)

(今の会話のどこを聞いたらそういう結論になるんですか?)

(ワレ程度になると、樹が心の奥底で思っていることが手に取るように分かるのじゃ。)

(エレナ様は凄いですね。)

(美姫さん、エレナ様の話を真に受けちゃダメだ。)

(樹は黙っておるのじゃ。)


 そんな話をしながら駅前まで来た僕たちは、適当に店を選んで入った。


「いらっしゃいませ。何名様ですか?」

「2名です。」

「こちらにどうぞ。」


 ロボットに案内されて、店の奥へと進む。


「えっ!?どうして?」

「あら?美姫さんと樹じゃない。奇遇ね。」


 百合子さんが旧生徒会役員と一緒にいた。


「どうして百合子さんがここにいるんですか?」

「どうしてって、今日は伸び伸びになっていた旧生徒会の慰労会をしようと集まったのよ。樹と会えるなんて、やっぱり私たちは赤い糸でつながっているのね。」

「つながってなんかいません。」

「お昼まだなんでしょう?折角だから樹も私たちと一緒に食べましょうよ。私たちも今注文したばかりだから。」

「私を無視しないで下さい。」

「そうだぞ、美姫さんたちのデートの邪魔しちゃ悪いだろ。」

「デートなんていつでもできるんだから、別にいいじゃないの。ちょうど6人掛けの席だし、さぁ座って。」

「高科、お前なぁ、、、」


(樹君、どうする?)

(美姫さんは百合子さんから逃げられると思う?)

(樹君は百合子さんに未来の旦那様って言われているんだから、ビシっと言えば何とかなると思うわよ。)

(僕が言っても百合子さんには聞いてもらえないと思うけど。)

(うーん、しょうがないね、百合子さんとご一緒しましょう。)

(それしかないよね、、、)


 ロボットに百合子さん達と一緒することを伝える。


「じゃぁ、樹は私の隣、美姫さんは樹の向かいに座って。」

「どうして百合子さんが席を指定するんですか?」

「6人掛けの席だし、そこしか美姫さんの席が空いてないと思うけど。で、樹は何を食べるの?」

「そうではなくて、どうして樹君が百合子さんの隣なのか、という話なんですが、はぁ、もういいです。」


 百合子さんの言うとおりの席に座って、美姫さんを見ると僕を睨んでいた。


(そんなに睨まないで。)

(樹君がもっとしっかりしていれば。)

(もとはと言えば、ファミレスに行こうって言った美姫さんが悪いと思うけど。)

(はぁ、何故こうなるのかしら。。。)


「僕はハンバーグランチにするけど、美姫さんはどうする?」

「私も樹君と同じのでいいよ。」

「了解。」


 情報端末を操作して、ハンバーグランチを2つ注文した。


「私にはどれにするのか聞いてくれないのね。」

「百合子さん、さっき注文したばかりって言ってませんでした?」

「じゃぁ、どれにしたのか聞いてくれる?」

「どれにしたんですか?」

「樹とおなじハンバーグランチよ。やっぱり私達気が合うのね。」


(こいつウゼェ。)

 

 美姫さんは暗黒面に落ちてしまったようだ。


「あの、百合子さん、聞いてもいいですか?」

「紫、何かしら?」

「前から気になっていたんですが、百合子さんと樹君ってどういう関係なんですか?樹君のことを呼び捨てにしているし、樹君に対する態度が私達と違うみたいだし。」

「あれ?私、紫たちには言ってなかったっけ。樹は私の未来の旦那様なの。」


「な、なんだってー!」

「源蔵、驚きすぎよ。」

「だってそうだろ。何人もの男子から告白されていたのに、『普通の人には興味がわかない』って断っていたじゃないか。」

「そういえば源蔵にも告白されたことがあったわね。」

「えっ!?そうなんですか?」

「そんなことをここで言わなくてもいいだろう!」

「いいじゃない、別に減るものでもないし。」

「俺の精神が削られて減るんだよ。」

「そうか、島崎さんは百合子さんのことが好きだったですね。知ってましたけど。」

「涼宮、やっぱりお前、性格悪いな。」

「そんなことないですよ。」

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