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竜の女王  作者: M.D
補講3
86/688

02

「魔力量の最大値は両親から受け継がれる、と習ったのですが、中級魔法使いになるために一定以上の魔力量が必要とされるのであれば、努力だけでは中級魔法使いにはなれない、ということでしょうか?」

「それは違う。魔力量の最大値は十分条件であって、必要条件ではない。つまり、魔力量の最大値が低くとも一定以上の魔力量があればよいのだから、鍛錬を重ねることで魔力量を増やせばいいんだよ。同じ鍛錬をしたとしても、魔力量の増え幅は最大値が高い魔法使いの方が大きいから、魔力量の最大値が高いことに越したことはないけれど。」

「それでも全魔法使いの3割程度しか中級以上の魔法使いになれないんですか?」

「魔法使い全員が中級以上を目指して努力しているわけでもないしね。私のように国防軍にいたくなくて鍛錬をさぼる者もいるし、魔力量の最大値が低い者の中には厳しい鍛錬を重ねてまで中級魔法使いを目指すことに意義を感じない者もいるから。」

「そうですよね。僕も厳しい鍛錬はしたくないです。」


(これはワレに厳しい訓練をしてほしいというネタ振りかのう?)

(否定。辛いことはしたくないんです。)

(樹の言いたいことは分かったのじゃ。夏休みが待ちどおしいのう。)

(絶対に分かっていない、、、)


「だったら、樹君は研究者の道に進むといいかもしれない。」

「そういう道もあるんですね。」

「そのためには、魔法研究を日本で唯一行っている東大に入らないといけない。もちろん、海外の大学に留学する、という手もある。」

「うわっ。結構厳しいですね。」

「高校と同じで、一般の学生よりは入りやすいけれど難しいことには変わりない。もし、樹君が研究者の道に進みたいんだったら、今からコツコツ勉強しておくことだね。」

「了解です。」


「もう一つ質問していいですか?」

「なんだい?」

「中級魔法使いには才能があればなれるように思うのですが、初級魔法使いを飛ばして中級魔法使いになることは可能なのでしょうか?」

「いい質問だね。美姫さんの言うとおり、中級魔法使いには才能があればなれるように思われるが実際にはそうではない。”大砲系”と”銃剣系”の魔法使いについて説明すると、中級魔法使いになるための条件である悪魔に対する弾幕をはることができるような魔導力を放つと、それに応じた大きな反動が返ってくる。初級魔法使いになるための条件である、身体強化を身に着けていなければ、その反動で腕がもげてしまったりするわけだ。だから、初級魔法使いを飛ばして中級魔法使いになることは制度上できないようになっている。」

「確かに今でも魔法を放った反動で狙いが狂うこともあるので、もっと強力な魔導力の反動に耐えられるかと言われると無理だと思います。」


「次に移ろう。上級魔法使いになるための条件は、”複数人で”悪魔と対峙可能なことだ。上級以上の魔法使いになることができるのは全魔法使いの1割にみたない。」


 電子ボードにそれぞれの階級における割合が円グラフで表示されている。


「複数人というのは具体的に何人程度なのでしょうか?」

「時代によっても変わるけれど、現在では4人以下とされている。昔は8人とか6人だった時代もあるけれど、徐々に魔法の腕輪の性能も上がってきているし、魔法の腕輪への適正も上がってきているから、少ない人数でも悪魔と対峙可能になってきたことが反映されているんだ。」

「上級魔法使いになるための条件を時代とともに変える理由はあるんでしょうか?」

「簡単に言うと、上級魔法使いの人数を制限するためだろうね。魔法使いにも利権とかいろいろあるから、あまり上級魔法使いの人数が増えてほしくないんだよ。」

「生々しい話ですね。」

「まぁね。」


「”複数人で”悪魔と対峙可能、なんてどうやって判断するのでしょうか?」

「美姫さんや樹君は知らないかもしれないが、全世界で1年に1、2体の割合で悪魔や強力な魔人、魔獣が発見されるから、その悪魔や魔人魔獣討伐に上級魔法使いの候補者たちが送り込まれる。そこには上級魔法使い達も随行し、候補者たちの戦いぶりを観察して上級魔法使いに昇格させるかどうか判断されるらしい。

 『らしい』というのは、私も調べた文献から推測しているだけで本当ことは知らないからなんだ。上級魔法使いの中には、弱い悪魔であれば”単独で”対峙可能な魔法使いもいるらしいしね。」

「先生も知らない、ということは、魔法使いの階級によって扱える情報が変わってくる、と理解して良いのでしょうか?」

「さすがは美姫さん、いいところに気が付いたね。 魔法使いの階級によって変わるのは、扱える情報だけじゃなくて、扱える魔法の腕輪や魔法具も変わる。」


「扱える魔法の腕輪も変わる、というのは、”大砲系”、”銃剣系”、”楯系”以外の魔法の腕輪もある、ということでしょうか?」

「少し違うかな。現在においては魔法の腕輪は大別して、”大砲系”、”銃剣系”、”楯系”の3系統しかないけれど、その中でも細かく分かれているし、2系統を混在させた魔法の腕輪なんてのも存在する。秘匿されている魔法の腕輪もあるし、詳しい内容について知りたければ中級魔法使い以上になるか、特別な許可を得る必要がある。」

「そうですか。。。」

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