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ギルド職員ユンカーの平凡な毎日  作者: アルデンテ
18/29

そしてカノジョはダンジョンに、・・・

そろそろ、主人公にも新しい仕事を

「魔石を使った極小ランタン、異世界では電球って言うらしいけど、その後ろに反射用の薄い金属の鏡を湾曲させたものを付けて木枠の中に納めたら、表側の溝にガラス板をはめて、”ヘッドライト”の出来上がり。」


 「再生魔石用の”硫黄”は最高ランクの物をホリデーから取り寄せてるからジャンジャン使って。」

 地下の薄暗いダンジョン。


 明るかった地下7階層で野営したカノジョらは今日は8階層から9階層の2階層を今日のクリアー目標として、暗闇戦闘の準備中だ。


 小さな、光る木箱の両端の金具に通した布ひもを頭の後ろでみんな巻けば、炭鉱夫スタイルの美少女冒険者チーム。


 「レイミは色んなアイテムを持ってるけど、ホリデー地方ってそんなにダンジョン探索の技術が進んでるの?」


 魔法使いのモナが言う。


 「おかげさまで、今までみたいに『ランプ係』を魔法でしなくて済むからありがたいわ。」


 「貴重な魔力をあんな”照らす”だけの仕事に消耗する情けなさはスミレたちには分からないわよ。」


 ピンクのショートヘア、ちょっぴり低身長のモナは150センチのレイミと同じくらい。

 背丈くらいの魔法杖を持った天才肌の魔法使い。


 「モナ、力ずくで何事も解決しなければできないわれわれ凡人を引き合いに出すとは、キミはそれでも誇り高き、王立魔術学校の62代首席卒業者かね。」


 Bクラス女性冒険者チーム”フルーツパフェ”の創始者にしてAランク剣士、長身に薄紫のロングヘアーの見目麗しいスミレがほほ笑みながらモナに語る。


 「それにしても、このヘッドライト。

 両手が空くからありがたい、しかも貴重なモナの魔力が温存できるし、レイミはあたしたち”フルーツパフェ”が内包するお悩みをフルスペックでどんどん解決してくれる。」


 レイミに感謝を述べるスミレ。


「そういうわけじゃないわ。

 あたしはたまたま、変わった知識の持ち主を知っていたから色々とおすそ分けいただいたのよ。

 なにせ、19歳にもなって冒険者人生、半年ニャ(笑)。」


 くすぐったそうに笑うレイミ。 

 薄暗がりの中でオパールのような瞳はマンマル。



 「あたしみたいな”弓士”は両手が空かなきゃ、文字通り”お手上げ”だから非常にありがたいわ。

 ”弓士”にレイミのような暗視能力があると、まさに無敵だわね。

 ”上”に戻ったら、弓の手ほどきをするわ。

 もし、レイミが望むならね。」


 グレーのショートヘアーの人族”アイリス”。

 カノジョの一族は長く山中で狩りを行っていた。

 一族の各々の家は必ず、優秀な弓士を育てるのが習わしだという。

 やはり身長の低いアイリス。


 特注のアイリスの矢は、矢の中央部にも羽が付いている。

 そして矢じりの羽も中央の羽も右回転のねじれが施され、宙に発したアイリスの矢は回転運動をしながら空気を切り裂いて飛ぶ。

 螺旋回転運動のおかげで空中での失速が極度に少ない。


 ピストルのライフルマークのようなものであり、直進性が抜群に安定する。

 横風に強い。


 モナ、アイリス、レイミが並ぶと子供の集団のようだがレイミが19歳以外は皆が21歳。

 ちなみに胸は、かなりの大差でネコ獣人の勝ち(笑)。


 もう2人、盾役の女性が2人いるが1人は前回のダンジョン探索の際の消耗で今回は大事をとって欠席。

 今回、参加している”タンク”の女性はドワーフのハーフ、”レベッカ”。

 長身で一見、細身に見える(自称 190センチ)。

 普通の人間に間違えられるがドワーフの特性、”筋力”はすさまじい。

 黒い髪をスポーツ刈りのように刈り込んでいる。

 出るところは出る、クビレルところはクビレル!

 妥協のない肉体はオンナ版”アーノルド・シュワルツネッガー”。

 リアル・ターミネーター、である(ガクブル!)。


 武器は大楯。

 防具も大楯。

 でもって、両刃1メートルの腰につるした重量剣を振り回す。


 一対一の戦いなら、普通のオーガには武器が良い分、楽勝だそう。


 でも、3メートルもある、変異種のオーガには勝てないそう。


 そいつがこの階層にはいる。


 8階層、9階層のコロニーの中心、どちらか、あるいは両方にオークキングがいるかもしれない。


 「でもね、あたし一人じゃないじゃない。

 ”神速”のスミレ、”魔人“モナ、”人間アーチャー”のアイリス、に”エミリアのキリングキャット”レイミ。

 すごいメンバーがいるからねー。

 一対一で勝てなくても問題ない。

  ここまであたしは1階層に付き、ゴブリンを3,4体殴り飛ばしただけ。


  今回はタンクが一人だから代わりにすごいレンジャーを引っ張ってきた、ってスミレが大自慢してた。

 実際どんな程度?って思ってたけどいい意味で想定外にぶっ飛んでるよ、レイミ。」


 「普通のヒトより動物に近い、ってだけニャ。

 で、”エミリアのキリングキャット”、って、ひどすぎるニャ。

 ユンカー、すまんニャ。」


 レイミの独り言。

 かわいそうに、尻尾が垂れ下がってる(笑)。



 「見える、聞こえる、匂う、をチームで最初に確認して、音もなく一人で索敵してくる。

 敵の一番肝心の見張りはきっちり最初に始末する。

 相手のいやがる急所から、最も安全な攻撃編成、攻撃方法を提案する。

 こんなに楽だったダンジョン攻略はないねー。

 レイミがサポートしたチームはあんたが抜けた後、悲鳴を上げてみんなレンジャー探しに血眼さ。」

 はいはい、レベッカさん。解説アリ(笑)。


 「レベッカ、知ってるー?。

 レイミのこと”バケツネコ”って呼んでるチームもあるらしいよ(笑)。」

 モナが笑いながらレベッカに話しかける。


 「そ、それはひどいニャ。

 これは大妖精様からお譲りいただいた神話級のマジックボックスなのに。

 5百年前はユンカーのご先祖様の”大ユウシャ様”が使っていたマジックボックスにゃ。

 チカちゃん、様。申し訳ないニャ。」


 「でも、確かに見た目はタダのバケツにゃ。」


 


 


 「あたしはネコ獣人の血が半分入ってるから、このくらいの暗さは”アカリ”はいらないわ。

 むしろ、目を暗さに合わせてるので不用意にあたしに明かりを当てないでニャ。」

 

  周りには蛍光しているヒカリ苔のようなものが岩肌に張り付いてかすかに薄明るいが、その状態で作業はできないレベルの暗さだ。


 レイミはこの暗さが丁度良い、という。

 視覚、聴覚、嗅覚、俊敏性。

 そして由来の分からない知恵と知識。

 ネコ獣人の特化した才能をレイミは花咲かせ、レンジャー兼ポーターとして、王都の冒険者チームがこぞって、スカウト合戦を繰り広げてる。



 このダンジョンの地下8階層から10階層までは岩肌にヒカリ苔、というパターンが続く。


 

カノジョはアイドルになれるか(笑)

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