プロローグの雑学
とある高校の部室にて
「入部希望です！！」
元気で透き通った声が部室に響いき、少女は笑顔を振りまいている。
部室には二人、真ん中ある長机を挟んで座っていた。部室そんなに広くはなく普通の教室の半分くらいだ。
「こんな意味の分からない部活に入部するもの好きって存在するんだ」
中にいた青年が珍しいものを見るような目で入ってきた少女を見つめていた。
「あら、良かったじゃない。彼女が入部すればあなたは美少女二人と一緒にスクールライフをエンジョイできるのよ」
「自分のことを美少女って言ってる件について異議を唱えたいね」
「そのことについてはあなたの目が腐っているということで解決するわ。良い眼科を紹介してあげましょうか？整形外科の方が良いかしら」
「さらっと顔面に文句つけんなよ。プロローグから毒舌吐いてくるなおまえは」
「プロローグって何ですか？」
黒髪ロングの少女と顔立ちは良くも悪くもない青年は入部希望者をそっちのけて皮肉を言い合っていると、先ほどから入口に立って、二人のやり取りを眺めていた茶髪ベリーショートの少女はプロローグについて頭に疑問符を浮かべる。
「プロローグとはプロで前に、ローグで談話と言って最初の談話という意味になる。ちなみに終わりの言葉をエピローグ、一人芝居や独り言はモノローグと言う」
青年はプロローグについて自慢げに話し、それを茶髪の少女は「へぇー」と感心した顔をして聞いていた。
すると、黒髪ロングの少女が退屈そうな顔をして
「そもそも、いきなりメタ発言はどうかと思うけど。プロローグについて話したいのだろうけど、そんな雑な入れ方をすれば、作者が雑学の入れどころをなくしたから無理やりねじ込んだのが分かるじゃない。」
「おい、お前の方がアウトだろ」
真顔で辛辣なことを言い放つ黒髪の少女に、青年は焦るように返す。
茶髪の少女は、そんな二人の会話を楽しんでいた。
