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キュイィイィイィ
と音をたてて白い翼が襲いかかってかくる
避けようとする間もなく白い羽は、燐音の腹に直撃した
黒板を壁もろとも破壊し隣の部屋の壁に叩きつけられる
今まで味わった事のない痛みに襲われた
正体不明の天使は、白い翼を光り輝かせながらこちらに歩いてくる
あと十数歩で天使は、目の前にくるだろう、そして殺されるだろう
この状況の打開策なんかを考えながら周りを見渡していると、きれいな声の天使が話しかけてきた
「すごいねんねー普通なら死んでんねんねよーよく体大丈夫だねんねー」
だが燐音の耳には入らない
先ほどの壁に叩きつけられた時、耳に何かが起こったのだろう
くそっこういう時は、理科室だ理科室なら爆弾かなんか作れるだろ
そう思いながらまだ見ぬ理科室に向けて走り出した
後ろからきれいな声が聞こえた気がしたが構わず走った