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「わからん、全然わからん」
そう燐音は呟いた。
「何回説明していると思ってやがる」
「だって天使とか聞いたことねえもん、そんだけ重要だったら『友達』から聞いてるはずだ!」
「いや、これはこの対策本部と政府の人間くらいしか知らない情報だ、お前の『友達』とかいうやつが知ってる分けないだろ」
それとも......と少し間を開けて謎の上司は言う
「お前の『友達』は政府の人間なのか?」
いやと燐音が言おうとした瞬間、部屋のドアが開かれた。
「~~~さん、大変です!」
少し息を切らしながら部屋に入ってきた女性は言う。
「なんだ!?」
謎の上司が女性を見て驚きながら立ち上がる。
「実はあの.... 」
「待て!!」
謎の上司が怒鳴って言葉を遮る。
女性は燐音の存在に気づき戸惑った。
謎の上司は燐音に振り向き喋り始める。
「燐音くん、私は用事が出来たので行くよ。また今度先程聞いた連絡先で呼び出すので、その時にもう一度話し合おう。天使の事と......」
少し間を開けて強調するように謎の上司は言い放つ。
「君のその異様に傷の回復が速い体についてね」