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無理強い良くない!


 パンパンパンパンパン!!

重い空気を裂くように拍手がおこる。

「流石アル様でございます!流石!このジル!感動しております!!」


えへ…。そうかなぁ……?


「えぇえぇ!大地を魔獣の血で汚さない配慮、大量の魔獣を一網打尽にする魔力、魔法の行使、迅速に効率良く、よく場を抑えられました。素晴らしい!」


えへ。そうだよね。


「まるで先代侯爵様を見ているようです!アル様のお祖父様も今のように一瞬で魔物を屠り、よく我らの度肝を抜いたものです!流石アル様!!お見事でございます!!」


んふふふ。だよね?!そうだよね?!僕、頑張ったよね!!頑張ったんだよ!!


続いて精霊さん達も、

「そうだよ!アル!僕達スッキリしたよ!!

あいつらデカい顔して暴れて僕達の住処をめちゃくちゃにして嫌な奴等なんだよ!しかも話も通じないから殺られ放しだったんだ!殺ろうとしても暴れて手が付けられないし、アルが一瞬で殺ってくれてスッキリしたよ〜!!」


んふぅ…!!そんな褒められ方…、嫌じゃないよ!



そんな僕達を見て聖獣の仔達も、

「……うん…。そうだよね…。そうだよ!アル!凄いよ〜!あっという間だったよ!あれどうやったの〜?」

「うん。アル、ごめんね。僕達びっくりしちゃだけど…。そうだよね、アルは凄いよぉ〜!」


仔達が僕に近づいて来て揉みくちゃにされる。

あぁぁ〜、嬉しい!引かれてなかったぁ…。


すると、騎士さん達や領民も来て僕にお礼を言ってくれた。



 しばらく、興奮のままにわいわいしていたが、ふと…、土精霊さん達がしょんぼりしてるのが目に入った。

「穢れてしまった…。もうここも瘴気に呑まれるぞ…。我らの住処はどんどん無くなっていくなぁ」


ごめんね、君達そっちのけで騒いでしまった…。

「ここの穢れを浄化しよう。大丈夫だよ。その為に僕が来たんだから。」

しょんぼりしている土精霊さん達の側に行きしゃがんで話しかける。

精霊が見えるサンガリア公爵家騎士さんは頷き、見えないチャコル伯爵家騎士さんや領民達は怪訝な顔をする。

「見ててね。でも気が向いたらちょこっと力を貸してね。」


僕はマジックポーチからフィラムの花の種を取り出し大地を耕して穢れた場所に、ばっさぁっ…と撒いた。クウちゃんに頼み雨を降らしてもらいモル君達に頼み浄化の歌を歌う。魔力を薄く伸ばすように辺り一帯に広げる。キレイになりますように。

祈りを込めて歌う。

キラキラと雨が輝き大地も力を取り戻すように輝く。あちこちの種から芽が出てぐんぐん茎が伸び花が咲く。


気が付くと辺り一面フィラムの花畑になっていた。

しょんぼりしていた土精霊さん達が一緒に歌ってくれている。さっきまでのしょんぼり顔ではなくニコニコの笑顔で踊りながら力を貸してくれている。


あんぐり…、呆然としている領民さん達、騎士さん達にフィラムの花の説明をする。


「しばらくこのままにしておいてね。瘴気が無くなり穢れが取れたら刈り取るからね。」



 チャコル領の騎士さん達と領民さん達が“奇跡だ!!”と騒いでいるけど奇跡じゃないよ。精霊さん達の力だよ。



 チャコル伯爵の邸宅に帰り伯爵と団長さんを交えて今回の事を話し合う。

魔獣を討伐する程大地が穢れて行く為、血を流さない様に討伐するように説明する。

「血を流さないようにですか?無理ですよ!どうやって?!」

「今日僕がやったのは粘液性の強い水を生成して窒息させました。その上で骨も残らない位の高火力で燃やしました。ですので騎士団に水魔法、火魔法に特化している騎士はできると思いますよ。風魔法なら空気を遮断して窒息させるとか、水魔法で凍らせて粉々にするとか…。」

「………、正直そんな事考えた事もなかった…。」


だよね…。僕も前まで首をスパッだったもんね。

まぁ、無理ならふあの花で浄化出来るから良いけど…。

とりあえず、チャコル伯爵の騎士団長さんは魔法の得意な騎士さん達に練習させると約束してくれた。


後は瘴気が濃かった森にはカーを置いて、ちょこちょこある瘴気は今日みたいにフィラムの花を植えていこう。



ここでサンガリア公爵家の団長さんが、

「アル君、孤児院の子供達に手伝ってもらってはいけませんか?あの子達とならばアル君1人でやるよりも広範囲で穢れを払えるのではないでしょうか?」

「う〜ん…。でもあの子達を他国にまで連れ出すのは…。あの子達も不安でしょう?」

僕もちょこっと考えたけど子供を危険な土地に連れ回すのはちょっと……、ねぇ…。

「一度帰って話をしてもよろしいでしょうか?」

「無理強いは駄目だよ!権力を使うのも駄目だよ!僕が絶対許さないからね!!」



公爵家の要請とか絶対に断れないやつじゃない…!


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