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ジルの抱っこはよく眠れるのです

 

「バトじい〜 おはよう〜!今日は何するの?」


 今日は最近、雨が降らないので、畑や薬草園周辺に水撒きする予定らしい。

バトじいは、土と水の魔法属性持ち。庭師向きだね。でも、侯爵家に勤める前は、実家周辺の魔獣退治もやってたから、剣も使えるし、魔法でも戦えるんだって。凄いね。


「植物への水やりは、優しくするのがコツです。

強い大量の雨は、土に染み込んでいかず、表面を流れるだけです。

しとしと…位が理想の水やりの加減です。

目ていて下され。」

バトじいは、しとしとと雨を降らせた。

「ふわぁ!凄い!僕もやってみていい?

ちょっと待っててね!」

僕は急いで屋敷へ入り、自室へ。

初級魔法の本を見て…ふむふむ…。

頭に入れて、いざ!バトじいの所へ!!

バトじいの教え方は、感覚的だ。

こんな感じ…と、言われるが、どんな感じなんだか分からないんだ…。

なので、魔法の発現方法は自分で調べて、後は見て覚えるようにしている。

僕は野菜を傷つけてしまわないように、何もない所でまずは、練習。

結構難しい…。強めに、大きな粒で落ちてきてしまう。細かい水って、繊細な魔力操作が必要みたい。

1時間位、試行錯誤をしていると、バトじいが笑って、そろそろやってみますかって。

やったぁ!許可が出たぞ!


 最近バトじいは、魔法を使った畑仕事のアレコレを教えてくれる。

土魔法での畑の耕し方や、水魔法での水やり、収穫後の野菜洗い。

これは、びっくりした。

空中に出した大きい水球の中を、野菜がぐるぐる回ってるんだもの。そうやって、土や虫を取るんだって。

ちなみに、水球に自分が入って水洗いすると、気持ちいいらしい。

豪快ぃ。


 昨日回収したカーは今、畑と薬草園の中間辺りに、隠蔽した状態で置いている。

一晩置いてたけど、そこまで貯まってるいなかった。

それかを考えると、森がどんなにヤバいかが、分かる。


 現在僕は、自分でカーを移動出来ないので、自分の歩いていける範囲にカーを出すか、ジルか、バトじいに移動してもらって、設置後歩いて帰り、後日また歩いて行って、カーで戻るかしかない。

ジルもバトじいも装備をもっと充実させる為に、もっと森に設置した方がいい…って言うんだけど、2人とも忙しいから、申し訳ない。

何とか出来ないかなぁ…。


 畑仕事が終わって僕はカーの中へ。

黒い板で、何かないかなぁって探してみると、ありました!!

自動運転!!

地図で指定したポイントまで、勝手に移動してくれるらしい。

でもこれ、また高い!!

購入金額が足りない…。でもこれがあれば便利だよね。

例えば夜、僕がカーで移動して、一晩森で過ごして、朝方戻る事も出来るんじゃない?カーの中のベッドで寝ればいいんだしね。

そうしたら、もっと効率よく、お金が貯められる。

あ〜… 欲しい…。

取り敢えず、また森に1週間位放置でいいんじゃない?隠蔽と結界がついてるし…。


 ルイの作ってくれた朝ごはんを食べた後、ジルに相談してみた。

今日の午後、僕のお昼寝が終わったら森に設置する事になった。

だから、午前中の勉強を、午後に予定してた魔法の勉強に切り替えた。

最近ジルも、僕に生活魔法以外の魔法を教えてくれるようになった。攻撃や守りの魔法を…。

ジルも薬草ご枯れていた事に思う所があったのかもしれない…。


 今日は身体強化について。午後に試してみましょうって。

ますは、全身に魔力を巡らせていく。

その後、強化したい場所へ、魔力を留める。

早く走りたいなら足に、重い物を持ちたいなら腕に、全身の衝撃に備えたいなら全身に思いっきり魔力を込める、等。

でも、これが難しい!。

巡らせるのは出来るけど、留めるってのが…。気を抜くと、ふわっと散ってしまうんだ。

ジルは数をこなすのみ、だってさ。


 さて午後、ジルとバトじいと共に再び森へ。

今日は足に身体強化の勉強も兼ねて、じふんであるきます。

30分位歩くと、疲れてきた。魔力を意識しながら歩くってとても大変。

汗がいっぱい出てきた。

ジルが休憩しましょうって、僕を抱き上げ、歩き出した。

ゴメンね。ジル。

でも正直助かった……。


 ふ、と気付いた。僕寝てたみたい。

あ…ジルの肩によだれが…。

こ…ごめんね…。袖でゴシゴシしていると、ジルが笑って大丈夫ですよって…。本当にごめんね…。


僕はまた空気が重い所に居た。

「ここならば良いでしょう。」

ジルが言うのです、カーを設置した。


 僕は眠った事もあって、体力も少し回復した。

帰りは再び足に身体強化をかけて歩く。

また30分位すると疲れてきた。

ジルが初日で充分だって褒めてくれた。

行きよりも早く歩けていたみたい。

またジルに抱っこしてもらって帰ることにしたよ。

あっ… ジルの肩が僕のよだれで白くなってる…。


 でも、またいつの間にか眠ってしまって、ジルの肩がよだれで濡れてしまった…。反省……。

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