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やっぱりね。


 暫くするとパタパタと音が聞こえてくる。

あの仔達が帰ってきたのかな?

扉がバンッと開き、わらぁ〜っと仔達が入ってくる。どうだったのかな?

「アル〜!聞いて〜!良いって!!ライデンも一緒に来てくれるって!!」

やっぱり…。ライデンはこの仔達に弱いからね。

「ハクエンも一緒に来てくれるって!」

えぇ?!ハクエンも?!

ライデンとハクエンが一緒なら大丈夫だろうけど…。

庭に出るとライデンとハクエンがスタンバイしてた。

「2人ともありがとう。準備万端だね。

でも何かあったら仔達を連れてすぐに逃げてね。」

「あぁ。任せろ。以前アルが作ってくれた空間拡張の籠を持ってきた。これに結界を張ってくれれば安心だ。」

よし、任せろ!



 僕達の準備が出来たので改めて皆でお城へ転移。

転移するとロバート様から話があったのだろう。衛兵さんがすぐに陛下の所へ案内してくれた。

僕の後ろからわらぁ〜っと付いてくる仔達に動揺もしない。


…すごい……。

僕ならきっと動揺するか2度見しちゃうと思う。

今の僕、東方の国の伝説にあった百鬼夜行みたいなもんだからね…。鬼じゃなくて可愛い聖獣だけどね。


僕が動揺を押さえて歩いた先に陛下達が居た。

「遅くなり申し訳ございませんでした。

聖獣達も今回同行する事になりまして、こちらの準備も整いました。

陛下達はいかがでしょうか?」

「こちらは君が行ってくれるのであれば大変ありがたい。しかし、無理だけはしないように約束してくれ。無事に帰ってくると。」

「どのような状況になっているか分かりませんので約束は出来ませんが、出来るだけの事はして参ります。我儘を聞いて下さりありがとうございます。」


いきなり城に転移してきて他国の貴族を勝手に連れ込んだんだもん。防犯上の問題もあるし、国際的な問題にもなりかねないのに一言も仰らない。


「いや…、こちらこそありがとう。まだ子供の君に全て負わせてしまいこちらこそ申し訳ない。

チャコル伯爵も…。我らの動きが遅かったせいで難儀をかけた。あんな奴に頼らねばならぬ程追い詰めてしまったな…。」

陛下は自嘲しながら話す。

今後の事は陛下が他の国の王様達とまた話し合うだろう。どうすれば緊急事態を把握し僕を派遣出来るのかを…。


そして今回の事でもう1つ。他国に陛下が騎士団等を派遣するのは戦争行為と取られる恐れもあるので今回は国からの武力支援は貰えない。

ロバート様とチャコル伯爵が昔からの知り合いだった体を取り、支援と言う形でサンガリア公爵騎士団をお借りする事が出来た。

僕達が先にシロガネとライデンに乗せてもらってチャコル伯爵領まで行き、そこで僕がサンガリア公爵家へ転移、騎士団を連れて再びチャコル領へ転移する事になった。



出発前に僕はチャコル伯爵を連れてリリカル公爵邸へと転移する。チャコル伯爵のお連れの方達が心配して待ってるだろうからね。


再び地下牢。

僕達は地下牢を出て公爵邸内を歩く。人影の少ない邸内を暫く歩いているとジェラルド様と行きあった。

「やぁ、良かった。無事だったようだね。もう、囚われの身ごっこは止めたのかい?」

僕はチャコル伯爵にジェラルド様を紹介し、これからチャコル伯爵領へ行く事を話す。すると、

「チャコル伯爵。我が父が失礼な事を致しました事、大変申し訳ございません。」

ジェラルド様が顔を歪ませチャコル伯爵に頭を下げる。こうやって今までもこの方は頭を下げてきたのだろう。父親の尻ぬぐいで…。

「いや…、君と公爵は違う人間だろう?君が謝る事はない。それに君だろう?私と賢者様が会えるようにしてくれたのは…。不思議だったんだ。ずっと慇懃に断られてたのに突然使者が来て、賢者様の元へと案内された。その使者には公爵ではない他の方の指示だと言われたよ。それが君だったんじゃないのかね?」


へぇ~…、ジェラルド様は監禁されながらも動いてたんだなぁ…。


ジェラルド様は辛そうに顔を歪ませて、

「それでも…、父が最低の事をした事には代わりはありませんから…。」


クズな親を持つと子供は大変だよね…。

ギルを思い出し切なくなる。あの子もこうやって僕の知らない所で頭を下げてたのかもしれない…。

僕のクズの生物学的父母に殺意が芽生える…。


「そうだ!ジェラルド様。今から僕達チャコル領へ行くんですがジェラルド様もご一緒にいかがですか?どうせここにいても監禁されてて碌に動けないんでしょう?

チャコル伯爵、いかがですか?ジェラルド様は次期当主として瘴気の森を管理する方です。今まできっと碌に管理方法等を学ばせて貰えなかったと思うので勉強がてら、今回の件を見学させてあげてもよろしいですか?」


チャコル伯爵は次期当主を危険な所へ連れて行く事に難色を示したが最終的には経験だからと了解して下さった。

「ではジェラルド様、行きましょう。念の為信頼できる側近を1人連れて行きましょう。

さっ!急いで下さいね。」

ジェラルド様は、あ然としていたがすぐに動き出した。


連れてくるのはネイトかなぁ…?


チャコル伯爵の側近さん1人だけ残ってもらい、他の方々には自力で帰ってもらう様に伝えた。


諸々準備が終わった頃ネイトを連れたジェラルド様がやって来た。



  やっぱりね!!



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