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凄いな…。


 今日はいよいよリリカル公爵家へと行く日だ。

ギル曰く、あの人達は1か月前から何処かに出掛けているらしい。リリカル公爵家へと向かったのではないだろうか。あちらで僕を待ち構えているんだろう。

そんな事ばかりやっているからギルに侯爵家を掌握されるんだよって、馬鹿だなぁって思う。


僕は認識阻害をかけて定期的にギルへの好感度調査と称して本邸へ忍び込んでいるんだけど、使用人のギルへの忠誠心が高い。

今ではほぼ全ての使用人からギルは信頼され慕われている。

僕はギルへ好意的な使用人には飴玉をこっそりあげてるんだけど今では殆どの使用人に飴玉をあげている。

ちなみに飴玉は使用人に大変喜ばれていて妖精の贈り物だって噂になっているらしい。えへ。


…でも飴玉作りが大変…。数が多いからね…。


ギルと比べて、あの人達は自分の利益や快楽を享受して、使用人への扱いが雑だったため次第に使用人の心が離れたのだろう。


まぁ…、当たり前だよね。好みの女性や好みの男性に自分の側に侍るように言ってるのを見た時は目と耳を疑ったね。思わず足元に空気の障害物を出して転倒させたりしちゃったよ。


今の内に逃げてぇ!!ってね…。


そんなあの人達だから居ないほうが屋敷が正常に回るらしく喜ばれている。


ギルがもう二度と屋敷に入れないように何か画策しているらしいよ。僕の弟はやるね!!



 そんな事を考えている間にロバート様とリリカル公爵家へと転移する時間になった。

いつもの様に団長さんが先触れとして転移。戻ってきた団長さんの顔が忌々しく歪んでいる。

「やはり居たか?」

ロバート様が問うと、

「はい。待ち構えております。アル様、お覚悟はよろしいですか?」

「うん。むしろ何されるかわくわくしてるよ。」

「では、行くぞ。皆覚悟するように。」

ロバート様の一声で皆の背筋が伸びる。


さぁ、転移だ。



 そこは公爵家のシガレットルームのようだ。いきなりそこへ客人を迎えるのは相応しくない。

ゴテゴテギラギラした内装に目がチカチカする。

タバコを吸い、椅子にふんぞり返ってるが、僕だけならまだしも、サンガリア公爵家当主のロバート様がいるのにこの振る舞い?!


凄いな…、リリカル公爵…。


そこにはリリカル公爵当主と家令さん、護衛が1、2…、8人に、あの人達とあの人達の護衛が数名。他、使用人がいた。

「どういう事ですかな?賢者をお連れする時には最少人数でお迎えする事との約束でしたが?それに次期殿の姿が見えないが、事前の約束では当主、次期当主、家令に護衛1人のみが同席するようにと話していたはずだが?」

ロバート様が嫌悪に滲ませた顔で問うが、

「あぁ、これが最少人数だぞ。得体の知れない者を迎えなければならぬのだから我らの安全の為にもこれが最少人数だ。次期当主には得体の知れない者が得体の知れない魔法で来るのだから万が一を考え待機させておる。」

リリカル公爵が嘲笑して話を続ける。

「そこの得体の知れない奴が賢者だという証拠もない。我が妹を散々傷付けておきながら大きな顔をして姿を現すとはなかなか面の皮が厚い。

そもそも本当に賢者なのか?ただ瘴気の浄化が出来るだけの人を不幸にする得体の知れない子供ではないか?」


その通り。僕は瘴気の浄化が出来るただの子供だから言い返せないなぁ…。でもそもそも瘴気の浄化が出来る人を賢者っていうんじゃないのかなぁ?


「えぇ…、そこの者が生まれてこなければ私はなんの珠傷のない幸せな侯爵婦人としていられたでしょうがその者のせいで大きな傷を負いました。

忌々しい。その顔を再び見なければならないなんて…。」

「あぁ、本当に忌々しい。お前の顔など見たくもなかったが、お前が賢者だと嘯き皆に迷惑をかけるからこうして私達が出迎えなくてはならない事態となったんだ。迷惑にも程がある!」

吐き捨てるようにあの人達が続く。

「そもそも、先代侯爵当主である父上からお前を殺すなと言われてなければさっさと殺しておったわ。殺すな言われ更に父上の側近のジルがお前の側仕えとなったから殺せなかっただけのこと。

さっさと死ねば良かったのに!」


…今のセリフ前に僕が家を追放された時に言われたセリフだ。前の記憶が蘇る。追放されてから僕が死ぬまでの記憶が。

僕の顔が強張ったのが分かったのか、リリカル公爵が冷笑を浮かべ饒舌に話を進める。

「お前の立場は分かったか?お前は人を不幸にした望まれない子供だ。お前の存在自体が罪なのだ。

そんなお前が自分を賢者と言いはり周りを巻き込んで…。とんだ茶番だな!大人に構ってほしかったのか?!下らない事をしおって!

サンガリア公爵よ、お前もさっさとこの子供から手を引け!賢者などと騙され良いように使われおってからに!

この子供の再教育は我らが責任を持って行うゆえそなたは屋敷に帰り、今回の責任を取り蟄居でもしておれ!」


凄いな…。こうして僕を孤立させ自分の都合の良く使うつもりかな?



えぇ…、どうしよう…。このまま帰ってもいいけどギルもジルも何か企んでくれているから時間を稼いた方が良いのかなぁ?












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