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ヤモ君とシロガネのおめかし。


 その後僕は別荘への魔法陣をあれこれ付与して、周りを整えて、水没させた魔獣達をカーに買い取って貰って、とあれこれと忙しく動いた。


その間マリア嬢には一切会わなかった。


スティーブ様曰く、別荘の一角に閉じ込めていて、例え抜け出したとしても周りが魔獣だらけなので絶対逃げ出せない天然の要塞みたいで良いなぁって…、キレ気味の顔で言っていた。

勿論、僕達とは一緒には帰らない。ここでしばらく過ごさせて反省させてから公爵家へと連れ帰り罪人として裁くそうだ。

身内の情は一切断ち、公爵家当主として国に重罪犯罪者と報告し裁くつもりだと。

賢者の殺害を企てた事はこの国だけの問題ではなく国を超えてこの世界の問題なのだと。他国でも瘴気に苦しめられている国々は沢山あり、賢者はその希望なのだと。その希望を潰す事は何よりも許されざる罪なのだと。その他、せっかく再開出来た精霊との交流もなくなる恐れがあったり、新しく出来た聖獣の保護法に反すると。色々上げていくとヤバいくらいの罪状になるらしい…。


僕…、思ったより重要人物だったらしい…。





 ここで良い事が1つ。ヤモ君が正式に僕と一緒にいてくれる事になった。


ヤモ君は不思議だったそうで、

「なんでアルは僕の事をヤモ君って呼んでるの?

いつもヤモリ君って呼んでるよね?」

仔の名前はお父さんやお母さんがつけるから僕はいつも名前のついてない時にはヤモリ君とか熊君って呼んでた。皆のお父さんお母さんが帰って来て皆それぞれに名前が付けられていたんだけどヤモリ君だけまだ正式な名前がなくて心の中でヤモ君って呼んでたんだ。それがこの前バレちゃったんだ。

でもヤモ君は喜んでくれてそしてお父さんお母さんが帰ってきても僕と一緒に居てくれる事になったんだ。一緒に世界を見て回ってくれるんだって!!

それを聞いたシロガネも、

「ずるい!僕だってずっと一緒に居るつもりだったのに!アルは僕を置いていくつもりだったの?」

って。あぁ…可愛い。

そして僕1人じゃないんだ…。寂しくないんだ…。


ジルから離れて独り立ちする事への不安が少し薄れた気がした。



 早速ヤモ君を従魔登録する為に冒険者ギルドへと来た。ヤモ君の首には僕の色である黒のリボンを巻いてある。ヤモ君の瞳の色の緑の宝石エメラルドを添えて。いやぁ…、自分で言うのもなんだけど、僕のセンスが恐ろしい。恐ろしい程ヤモ君が素敵になっている。黒のつややかボディに黒のベルベットのリボンの端にはエメラルドが光る。

上品な中に洗練された輝きがあり、控えめなヤモ君にはピッタリだ。

タグなんて無骨なものをヤモ君に付けるなんてヤモ君が可哀想じゃないか。まだ小さいのにあんなに重いものをつけるなんて…。ギルマスに相談したら宝石を付けていれば貴族関係だと思われて危害を加えられないんじゃないかって言われた。

よしよし、ならば快適さと可愛らしさを重視で行こうじゃないか。

シロガネ〜!シロガネもおめかしする〜?


という事でシロガネも一新。タグはやめてシロガネにも黒のベルベットのリボンを首に巻きシロガネの色のパールをリボンの端に付けた。

パールは大きく虹色に光る僕が厳選した1級品。


勿論2人に危害が加えられないように考え付く全ての保護の魔法陣をリボンに付与したよ。


僕と一緒にいてくれるんだもの。何としても僕が2人を守らなきゃね!!



 そうそう、世界樹から託された世界樹の枝はギルや陛下と相談してホーエンの森に植える事になった。あいつは当主なのに蚊帳の外。全ての相談はギルが行っている。

今の所完全に瘴気が浄化された所はホーエンの森しかないし、僕の生家で既に聖獣達が移住して来ている事もある。

念の為近くに別荘を建てて周辺一帯を悪意のある者は入れない様に結界で囲んだ。


絶対あいつは入れないよ…。ククク…。ざまあ…。


別荘の管理は次期当主のギルに任せたし安心かな?



 この国の瘴気の森の浄化はあと1つ。それが終わったら僕はいつこの国と、ジル達にさよならしても良い事になっている。


 ジル達といれるのもあと少し…。


 


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