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魔獣と聖獣について。


 アガールの森にカーを設置してから1か月が経った。ちょくちょくカーを見に行ったついでに討伐して換金してたのでだいぶ貯まってきた。

クフフ…。そろそろ聖なる山への別荘を1つ建てようかなぁ…。


 ライデンを誘うとシロガネや他の仔達も一緒に行く事になった。



 出発の朝、僕は大きな籠を用意した。籠には空調管理、快適、空間拡張、結界の魔法陣を付与して仔達とシロガネに入ってもらう。ライデンには籠を咥えてもらい僕は背に乗せてもらい聖なる山の結界の外まで移動することになった。


まずは聖なる山の中心に転移、世界樹にご挨拶。

その後移動する。途中僕が疲れちゃって(ライデンの背中は揺れて気持ち悪くなっちゃったの…。ゴメンね、ライデン。)仔達の入っている籠に避難して皆で遊んだりしてたけど、無事別荘建設予定地に着いた。

いやぁ、今更ながら魔法陣魔法って凄いね!籠の中は全く揺れないし快適!僕ここに住めるかもって思ったもん。僕、凄いの作ったなぁ…。



 建設予定地をまずは整地する。後ろで籠から顔だけ出した仔達が見ている。癒されるぅ…。


その後ログハウスを選択、ポチッと。

目の前にボンっと音をたててログハウスが現れる。

今回は僕が管理するものだからあまり大きくない物にした。中の家具の配置はジルを頼ろう。きっと上手くやってくれるだろうから。

周りに結界を張って認識阻害、転移、その他様々な魔法陣を付与する。

後ろを振り返り、

「終わったよ。もう出て来てもいいよ。ただし結界の外には危ないから行かないでね。」

注意を促すと仔達はそろりそろりとふんふんしながら籠から出て来た。

シロガネが魔獣討伐をやりたいと言い出したがここは長い年月を経た老獪な魔獣が多い。

「この土地は頭の良い魔獣が多いからこの仔達には荷が重いかなぁ…。この仔達にはまだモートンの森かアミンの森の方が良いと思うよ。」

シロガネがガッカリした顔をする。

「今日はライデンの戦い方を見てみたら?きっと勉強になるよ。」

皆がキラキラした目でライデンを見上げる。

「まあ良いが…。ただし結界からは絶対に出てはいけないぞ。約束出来るなら見せてやるぞ。」

「「「する!!」」」

「ならば見せてやるぞ。まず近くに魔獣を引きつけなければ。」

「それなら良いのがあるよ!」

僕は聖獣のおやつを結界の外にポ〜ンと投げる。

「ばっ!!!」

ライデンが何か言う前に何処かに隠れていたのだろう猿型の魔獣が素早くおやつを掴み口に入れる。

びっくり!!気配を全然感じなかった…。こんなに近くに魔獣がいたなんて…。

やっぱりこの付近の魔獣は油断禁物だなぁ…。


…なんて考えていたらいきなり魔獣の体がサラサラと崩れていった。

「っ??」


僕も仔達も皆びっくりして無言…。ライデンが呆れた顔して僕を見る。

「魔獣にあれをあげたらああなるだろうが…。」

「???」

「…?魔獣と聖獣について知らんのか?」


「魔獣とは世界の陰から生まれる。聖獣は世界の陽を糧とする。陽だけの世界は成り立たん。また陰だけの世界も成り立たないのだ。どちらが良い悪いではなくどちらも世界を成り立たせる必要な物だ。瘴気から魔獣が生まれ普通の動物も穢れを身に纏う事で魔獣に堕ちる。我もそなたと出会うのがもう少し遅かったら魔獣へと堕ちていただろう。逆に陽の気は聖獣には欠かせないものだ。聖獣の仔達の成長がゆっくりなのは気が付いているだろう?ここ何十年と陽の気が少ない為に聖獣の仔達がなかななか成長出来んのだ。そこにそなたの持ってきたおやつがある。あれには陽の気が溢れておる。あれを食べておれば仔達の成長は早く、また穢れに強い聖獣となるであろう。

それだけ陽の気を含んだ物を陰の者が食べたのだ。姿形を保てなくなるのは当然の事だ。」


へぇ~…。黒い板からポチッた物がそんなに凄いものだったとは…。


とは言え、ライデンの戦いが見れると楽しみにしていた仔達には微妙な顔をされた。

ま…待ってて!他の美味しいおやつも持ってきてるから!それで誘き出すから!!



 その後無事おびき寄せた魔獣をライデンは格好良く討伐して仔達とシロガネの尊敬を一身に浴びていたのである。


 ぎりぃ………。


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