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神の手を手に入れた!


  今日はゆっくり休んで聖獣の仔達と遊ぼうと思う。


 朝、バトじいのお手伝いをしていると仔達がわらわらと寄ってきた。

「何してるの?」

「それなあに?」

「美味しいの?」


可愛いなぁ…。こんな可愛い子達にはこれをあげよう!

「野菜だよ。美味しいから食べてみる?シロガネもこれ好きなんだよ。」

もろうこしの皮を剥いて、はい、どうぞ。


結果、大評判でした。美味しい、甘いの大合唱。

そうでしょ、そうでしょ?

綺麗な土と綺麗な空気と綺麗な水で僕とバトじいが丹精込めて作ったからね。自慢の逸品だよ!

皆前足でもろうこしを押さえてガッガッと無心で食べてくれている。


 

 さて…、次は何をしようかなぁ…?


シロガネが皆に狩りを教えたいと…。お兄ちゃんですなぁ。分かるよ。お兄ちゃんとしては色々教えてあげたいよね。


オッケー!シロガネ!僕に任せろ!!



 早速アミンの森へ。この前格好良くクレイス様にご挨拶したから何となく戻って来ましたよ〜とは言いづらい…。何となくね…。

なのでこっそり森へゴー!!


 森の深部の魔獣は強いので中層へ目的地設定。

到着まで、シロガネが皆に魔獣討伐をするにあたり気をつける事を教えている。お兄ちゃんなシロガネはレアだから見ていて面白い。ぼのぼのしちゃうね。



 目的地に着いたので皆恐る恐るカーの外へ出てみる。

「カーの結界の中は安全だよ。結界から出ないように気を付けてね。」

瘴気に仔達が触れないように気を付けて見てあげないとね。

早速シロガネが狩りのお手本を見せてあげている。


 今回の討伐はシロガネに花を持たせようと思っている。僕は別の事で仔達に好かれるんだ。


何故なら僕は見つけてしまったんだ。僕の黒い板に聖獣達のお世話セットなるものを…。


中身は聖獣さん専用シャンプー、リンス、短毛種長毛種用ブラッシングブラシ、保湿剤、聖なるお菓子の他、聖なるおフロってのもあった。

僕は震えたね。震える手で即座にポチッたね。


これで僕は聖獣の仔達にモテモテになるだろう。

クフフ…。



 シロガネの狩りのお勉強会が一段落着いたので皆をおフロに誘った。

「おフロってなぁに?」

「痛くない?」

そっかぁ…、おフロって無いんだね。

おフロを気に入るようならいつか露天風呂を作ってあげたいな…。

「痛くはないよ。温かいお湯に体を浸すとふわぁ〜って疲れが取れるんだよ。入ってみない?」

「僕は大好きだぞ!アルのおフロにはたまに入ってるぞ!気持ち良いんだぞ!」

シロガネも一緒に誘ってくれたので皆でおフロに入る事にした。

 

 「ふわぁ〜…、気持ち良いねぇ~…。」

皆おフロを気に入ったようだ。今の所無言でまったり浸かってます。トカゲやヤモリの仔達は尻尾だけポチャリと湯船に入っている。


このポチッた聖なるおフロっていうのが体に溜まった瘴気を祓い清める事が出来るらしい。

さすが聖なるおフロ!!

聖獣の仔達は瘴気に弱いので定期的に入らせてあげたい。


おフロから上がり風魔法で乾かしてあげたら順番にブラッシングだ。

キャッチコピーが“誰でも神の手。不器用な貴方でも大丈夫!”だった。

さて、本当かなぁ…。



…本当だった。皆気持ち良さそうに目を細めてウトウトしてた。

僕、神の手を手に入れた!


ブラッシングが終わると肉球に保湿剤を塗り塗り。

本当はお母さんとかお父さんとかが毛づくろいしたりするんだけどこの仔達はそれが無いし、肉球もカサカサになってしまっていた。


ふわふわでしっとり気持ち良さそうに眠ってしまった仔達をベッドに連れて行く。

次の仔も。その次の仔も。

トカゲやヤモリや蛇の仔達には専用のオイルで乾燥を防ぐ。


良い夢を見てね。お休み〜。



 シロガネが拗ねている。

「僕、あんなのやってもらった事ないんですけど!ずるいんですけど!アルは僕よりあの仔達の方が可愛いの?!」

はぁ〜…、可愛いなぁ…。

「違うよ。昨日見つけたからポチッてみたやつなんだ。ごめんね、シロガネに1番にやってあげるべきだったね。今からでもやろう。僕丁寧にふわふわにしてあげるよ!」


結果、シロガネも寝落ちしたのでベッドにオヤスミした。



 凄くない?!僕本当に神の手を手に入れた!!




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