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恐ろしい物を作ってしまった…。


 さすがに広範囲に結界を張ったらカーの残金が心許なくなってしまった…。

このままだと別荘が建てられない…!ので僕は働きます!!美味しい物もポチりたいし、聖獣の仔達の為に別荘を建てて尊敬されたい。

こんな欲に塗れた僕だけどそんな僕を僕は気に入ってる。


 死ぬ前の僕は我慢して、勝手に期待して、裏切られたと思って怒ったり絶望したり…。

死に戻った僕は我慢しない、誰かに期待せずに自分がやりたい事を自分でやる。好きに生きている。

それを許してくれるジルを初め、皆に感謝だ。


 ということで、僕働きます!

ライデンによると、この聖なる山付近は人にとって禁足地のようなものらしい。人里離れているのもあるけど不可侵の森扱いなんだって。だから山から離れればそれはそれは強い魔獣が生息しているらしい。よければ討伐もと頼まれた。


よし来た!チャレンジしてみるぞ!!


 一度僕の屋敷へ帰ると聖獣の仔達が寛いでた。ここも瘴気が浄化され安心だからね。

「もうちょっとここに居てもいい〜?」

口々に強請られるのでオッケーする。

初めて山を出たから興味津々なんだろう。


好きなだけ居ていいよ〜!森を探検しておいで。


 

 もう一度聖なる山へ転移し、カーで結界の外へ自動運転で設定する。どんな魔獣がいるのかなぁ…?


 ウトウト微睡みながら数時間。目的地に着いた。

外に出てみるとそこには鬱蒼とした森が広がっている。きっと原初の森に近いのだろう。そこまで瘴気は濃くない。しかしこちらを窺う視線を感じる…。

今までの魔獣より長く生きているのか知恵があるのか?僕のカーは認識阻害がかかっているので見えないが何か感じているのだろう。手強そうだなぁ…。


 手始めに視線を向けている魔獣にご挨拶。指先に青い圧縮した炎を作り出し打ち込んでみる。

ズダァァァン!!!


当たったかのな?


「シャァァァッ?!」

物凄い殺気が飛んでくる。加えて黒い鎌鼬のような風が飛んでくるが結界に阻まれ霧散する。

「っ!!」

びっくりしたぁ…。カーの結界がなければ完全に殺られてた。やっぱり今までの魔獣より強いんだな。

僕は双剣を構え斬撃を飛ばす。加えて僕の周りに炎を浮かべ同時に放つ。

向こうの攻撃は結界に阻まれこちらには届かない。

逃げられない様に相手の位置を掴んで囲うように炎を放ち、逃げ道を塞ぐ。僕の姿が認識出来ず焦れたのかこちらに向かい姿を見せる。その姿は大きな猿のような容貌、しかし身体は虎のような、尻尾は黄色に燃え盛っていた。口からは叫び声と共に黒い鎌鼬が飛び、尻尾を振ると炎が飛んでくる。

はぁ〜…、やっぱり違うなぁ…。今までの魔獣より手強いや。

取りあえずあの殺傷能力が高そうな鎌鼬が厄介だ。

僕はスライ厶から出来た粘着力の高いゲルを薄く包んだボールを魔獣の顔目掛けて投げた。

「よし!当たった!!」

魔獣の顔周りにゲルがこびり付き剥がれない。鎌鼬が出せなくなり、今がチャンス!…、と思ったら息も出来なくて僕が手を下すまでもなく動かなくなった。

最強だな、あのゲル。

傷を保護する薬に使えるかなぁって思ってスライ厶を確保したのだが思わぬ副産物。使えるかもってボールにしてたら思った以上に使えた。これ使えば大抵の魔獣は倒せるんじゃない?


 スライムボールを片手に次々に魔獣を討伐していく。今の所スライムボールから逃れられた魔獣はいない。

恐ろしい物を作ってしまった!ワハハハ!!



 僕無双ごっこをひとしきりやり、カーで換金すると大層なお金になった。やったね!!

またスライム確保しに行こうっと!



 森の中心地、世界樹に怒られた。森で火を使うなと…。スイマセン…。

だよね…、考えたら分かるよね…。

ホント、スミマセン…。



 お金を貯めるためにもう一度アミンの森へカーを置かせてもらおう。格好良くクレイス様に挨拶した手前、こっそり森の深くへ置いた。またお金が貯まりますように…。



 

 屋敷に帰ると、シロガネと聖獣の仔達が固まって寝てた。

ハクエンによると、この森にも瘴気から逃れてきた聖獣が何体か住み着いているらしい。その聖獣とも会って森で遊んでたんだって。


それにしてもはぁ〜…、癒されるぅぅ…。

この仔達の寝顔…。今日の疲れが飛んでいくよ。


 明日は魔獣討伐はお休みしてゆっくり休もう。




 



 



 


 

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