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だよね、そうなるよね〜。

 

 今日はギル達とのパーティーだ。この日のために僕とシロガネは努力を重ねた。

折角だから美味しい物を食べてもらいたいからね。

今日皆に出す料理は全て僕達が厳選したもの達だ。


皆喜んでくれるといいなぁ…。


 皆が僕の屋敷へと転移してくる。皆集まったらカーへ転移する予定。



「兄上、お待たせしました。今日はお招きありがとうございます。兄上が何かサプライズを用意して下さっていると聞きました。とても楽しみです。」

ギルが来てくれた。

「アル君、今日はお招き頂きありがとうございます。僕も楽しみにしてました。アル君の事だからきっと僕達をビックリさせてくれるんでしょうね。」

ウィル君もようこそ〜。

「アル君、今日はよろしくお願いします。僕もとても楽しみにしてました。」

ワクワクした顔で僕を見上げるのはアレク君。


期待してくれているのは嬉しいけど、なんか皆の期待値が上がってない?大丈夫かなぁ…。

ドキドキしてきた…。



 僕はこの日の為に色々仕込んだ。


 カーのレベルが上がって新しい機能がついた。

カーの広さや内装を色々変えてもそれをメモリー機能で保存出来るそうだ。これを使えば1人の時に広い部屋で寂しい思いをしなくても済む。そして今回の様に皆で集まりたい時には部屋を広く拡張して皆を迎える事も出来る。


 この機能を使ってジルにカーを整えて貰った。

この前スピール公爵家の家令さんがアミンの森に設置した別荘を整えた時に僕はジルの能力を発揮させてあげられていないんじゃないかって思ったんだ。

ジルは能力がとても高いと思う。あんなに有能なのにどうして僕に付いてくれているのか不思議な位。

だから僕はこのカーをジルにお任せしたんだ。

僕達のパーティーに相応しくしてって。

ジルはキラリと目を光らせてから、

「お任せ下さい。私がアル様の初めてのお友達とのパーティーに相応しく整えさせて頂いきます。」


えへ。初めてのお友達だって。嬉しい。


 

 皆が集まったのでカーへ転移した。

「「「わぁ〜!!凄いっ!」」」

カーの中は拡張してかなり広くなっている。

そこはジルが今日のパーティーの為に華やかに整えてくれている。ギルの色の金と青、サンガリア公爵家の色の朱色、スピール公爵家の色の紺色、シロガネの白、そして僕の色の黒を随所にさり気なく入れてくれていた。

ジルの僕への想いを感じて嬉しくなった。


中央には僕とシロガネが厳選した料理がたくさんのったテーブルがある。ドリンクもデザートもあるし、足りなければポチります。


ジルがお目付け役兼給仕として付いてくれるが、ジルの好きなお蕎麦とさつま揚げのセットも用意したので給仕なんて気にしないで好きに食べて欲しい。


「ねぇねぇ、皆早く食べようよ!すっごい美味しいんだよ!僕とアルが皆に食べさせたいって思ったものなんだ!!2人で選んだんだ!!」

シロガネが自信を持って勧める。

「そうなんだ。これは全てカーの黒い板で出した多分、異国?異世界?の料理なんだ。ジルでさえ知らない料理なんだけど、とっても美味しくてビックリしちゃったんだ。そして皆にも食べてもらいたくて今日集まってもらったんだ。」

「兄上、これはなんですか?」

「それは唐揚げだよ。熱々ジューシーでとても美味しいんだ!」

「アル君、これは?」

「それはガレットだよ。もちもちの生地にババナ包んで焼いて、チョコレートっていうソースをかけた甘いデザートだよ!美味しいんだよ!」

「アル君、これは?」

「それはピザ、こっちはパスタ、それはハンバーグだよ。こっちには果物をあるんだ。凄く甘くて美味しいんだよ!!オススメはシャインマスカット!驚くほど甘いからぜひ食べてみて欲しい!」


僕とシロガネは好きな物を好きなだけポチッたから本当に盛り沢山だ。

他にもラーメンとか出来立て熱々が美味しい物はその時ポチる予定。



 皆喜んで食べてくれた。

「凄い!美味しい!本当に食べた事も聞いたこともない料理ばかりですね!」

やっぱりこれは異世界の料理なのかなぁ…。

あれが美味しい、これも美味しい、いや、こっちの方が美味しい…、等など言い合いながらほとんどのものを食べきった。シロガネお勧めのラーメンもポチッて熱々を皆で食べた。大絶賛だった。


いや〜…、食べた…。皆ソファで動けない…。

屈むと出ちゃうから皆仰向けでソファに転がっている。

ジルが呆れた顔をしている。スミマセン…。

美味しい物の前では自制が効かないもんで…。

うぅぅ…、動けない…。食べ過ぎちゃった…。


昼寝して、腹拵えに魔獣討伐してちょこっとデザート食べて今日はお開きになった。


あ〜…、楽しかったぁ…。


…まだお腹苦しいよ…。




 ハクエンが発ってから1週間経った。そろそろ聖なる山に着いている頃だろう。着いたらハクエンが転移して来る事になっている。

今日はシロガネと一緒に外に出てハクエンを待っている。勿論、ポチッたハンバーガーなるものを片手に。シロガネも、もぐもぐしている。


 前触れもなくパッとハクエンが姿を見せる。良かった。無事聖なる山に辿り着いたんだ。

シロガネが立ち上がり急いでハクエンの元へと駆け寄り、ハクエンの足元に身を寄せ甘える。

「シロガネ、元気にしていたか?心配かけたが無事ライデンと共に聖なる山に辿り着いたぞ。幼き仔達も皆無事であった。」

感動の再会。ハクエンがシロガネに頬スリする様に身を寄せると、少し戸惑っているようだ。

「?どうしたの?」

「…、いや…、どうしたのだ、お前達。シロガネもアルもちょっと見ない内にぽっちゃりしたのではないか?シロガネ、お前お腹がぷよぷよだぞ?アルも顔が丸くなっているぞ?」

「「………。」」



 心当たりがあり過ぎるんですけど…。





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