うきうきっ!出発!!
ハクエンから、最近森に知らない人間が入りこんでくる事が多くなった、と聞いた。
瘴気が浄化された為、その調査のようだ。
念の為、カーを別の所に移動させておくか…。
この国には他にも瘴気が濃い森があるから、いずれそこに移動させよう。
またLvも上がるし、お金も貯まるぞ!
うしし…。
今日もギルが遊びに来た。最近よく遊びに来るけど、勉強大丈夫なの?聞いたら僕と遊ぶ為に前倒しで頑張ってるらしい!
僕の弟、可愛くて天才じゃない?!
そうだ!今度カーを他の森に移動させる時、弟もさそってみようなぁ…。家族旅行だ!!
夜に移動させて、朝戻ってくればいいよね!
夜通しおしゃべりするんだ!
「ねぇ、ギル。今度、夜お出掛けしない?
カーを他の森に移動させたいんだ。」
ギルはキョトンとした顔をした後、花が咲くようにぱぁ〜と笑った。
あぁ… かわいい。
「行く!!兄上と一緒!ずっと居れるの?」
あぁ…、なんてかわいい。
ジルに相談すると、2人だと心配だからジルも付いてきてくれる事になった。
カーの中を色々変えなきゃ!僕とギルは一緒のベッドで良いけど、ジルにはきちんとしたベッドを用意しよう。
「僕は?僕の行く!!」
シロガネも一緒に行く事になった。
3人で寝れる大きなベッドにしよう。
楽しみ〜。
さぁ、カーの中をカスタムしていこう!
まずは、空間拡張をポチッと。
ブワッッ!一瞬目眩が…。目を開けると、あきらかにおかしい…。
カーを降りる。カーの大きさは同じ。カーに入る。おかしい…。本来カーに収まらない位、すごい広くなっている。
まぁ、いいや。次、お茶とかしたいよね。
キッチンをつけよう。保冷庫とー、オーブンも付けよう!ポチッと。
後、ソファとテーブル。今までより、大きくて立派なのにした。座り心地もよし!
トイレとオフロも!ギルと一緒におフロ入れるかなぁ〜…。
後、ジルの部屋を作って、テーブルとベッドを置く。ゆっくり休んでね。
そして!カスタムで、ロフトをポチッ。
階段の先に2階が現れた!ここに大きなベッドを置いて、僕とジルとシロガネと一緒に寝るんだ!
そうだ!!天窓も付けよう!
ギルが風邪を引いたら大変だから、空間管理と空気清浄システムも取り入れて…。
ふわふわタオルにー、ふかふかお布団にー、ふわふわクッションにー…。あぁ…、楽しみだなぁ…。
ギル、喜んでくれるかなぁ…。ワクワク。
あっ!そうだ!クッキーも作っておこう!
いよいよ、今夜出発だ。夜、僕の所に転移してきたギルとシロガネとジルでカーを転移。
「わぁ〜!兄上すごい!!すごい!!」
やったぁ〜!すごい言われたよ!でしょう?僕、ギルの為に頑張ったんだよ!
そしてまだ貯蓄額はある。またまだお兄ちゃんはやれるんだよ、ギル。
自動運転で比較的近い〝モートンの森”へ設定。ここもかなり瘴気が濃いらしいよ。
そして、ギルのお友達(初めて僕の家にきた時に一緒に探検してた子。公爵家の子なんだって。)の家が管理している森らしい。
最近魔獣が多くて困っているって言ってたから、そこにした。
可愛く弟のお友達も助けてあげないとね!お兄ちゃんとして!!
さぁ!出っ発〜!!
3人(?)でソファに座り、ジルがお茶を淹れてくれた。
「アル様がギル様と一緒にお食べになるためお作りした物です。」
と、クッキーを出してくれた。
「兄上が?兄上、クッキー作れるの?」
僕はルイから料理だけでなく、簡単なお菓子も教えてもらったんだ。
ニコニコ笑いながらギルがクッキーを食べる。
美味しいって…。僕、幸せだなぁ。
クッキーを食べながら、ギルの最近の話を聞く。
婚約者を紹介されたと。
あれ?それってあの時、僕が虐めてるって嘘ついた子じゃない?
「なんか、気持ち悪かった子だったんだ。見た目とかじゃなく、目つきや表情が…。見下すっていうか、舐め回すっていうか…。何か分からないけどすごい嫌だった…。」
と…。
僕のその子は止めたほうがいいと思う。僕の弟は見る目あるなぁ…。
その後、僕とギルとシロガネで一緒におフロ入った。大きいおフロにして、良かったぁ!
お互いの髪を洗あいっこしたり、2人シロガネを洗ってあげたり、3人で誰が1番おフロに潜っていられるか競争した!
楽しかった。
おフロから上がって魔法で髪を乾かして、ベッドへ…。
シロガネは、もうベッドの上でウトウトしてる。
僕とギルはもう少しお話を…と思ってたんだけど、気が付いたら寝てしまっていた。
ジルがモートンの森に着いた、と起こしに来てくれた。
ジル!ありがとう!!