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色々ありました。

 

「バトじい〜!おはよう!

あっちの畑の水やり終わったよ!」

「アル坊。おはようございます。

だいぶ魔法がお上手になりましたなぁ。」


 あれから5年経った。

僕は背も伸びて、魔法もかなり上手く使えるようになった。

この5年、僕の環境は大きくかわった。


まず、8歳になり、冒険者ギルドに登録した。

乱暴な男達が集まる所に1人で行かせられない、とジルが付いてこようとしたが、バトじいに止められた。執事然としたジルと一緒だと、貴族の子弟だと思われるもんね…。

その代わり、バトじいが一緒に付き添ってくれて、無事登録出来た。

今は、薬草採取や魔獣討伐の依頼をたまに受けている。(魔獣討伐はジルが嫌がるので弱い魔獣に限り許されている。)

ポーションも卸してたけど、何やら僕の作るポーションは薬効が高く、ギルドでも取り扱いが難しいらしい。効果が一律じゃないと売れないもんね…。

その代わりに、薬師ギルドへ紹介してもらった。今、僕はそちらにポーションを納めている。

薬草のランクが高い為、薬効も高く出るんだって。

この薬草をたくさん卸してくれって言われてる。

カーのLvがLv12に上がった。Lv10になったら、今まで無かった装備が買えるようになった。

室内の空間拡張や、瘴気の濃い所が分かるサーチの他、2階が作れたりと、カスタム出来るようになった。


でも、1番は、弟と仲良くなった事。

どうやらこの別邸は3代前の当主の奥さんが浮気をして、その罰として、幽閉された所だったんだって…。

ひぇぇ…。業が深い…。


そのせいか、この別邸はいつも暗い雰囲気が漂い、噂では呪われているって言われてたんだって。

でも少し前から、別邸の雰囲気が明るくなり、子供の笑い声が聞こえるようになってきたから、気になって探検に来たんだって。遊びに来ていた友達を連れて…。

その時、僕と会い、お互い初めましてをしたんだ。

(僕は、遂に追放の始まりでジル達ともお別れしなきゃいけないと思い、覚悟したんだけど…。)


弟は僕の境遇を聞いて、とても怒ってくれた。

「信じられない!!」「あの人達に抗議する!」って…。

でも止めた。

僕の中でこの家を出るのは決定事項だし、弟も当主教育を始めている。スキルも当主向きだ。

僕はあの人達と会って煩わされたくないからね。


 以降、弟のギルバート、ギルはしょっちゅう本邸を抜け出して、別邸に遊びに来るようになった。

たまにお友達も連れて。


ひょんなことから認識阻害していたはずのハクエンとシロガネの事もバレて、僕、ギル、シロガネ(たまにお友達)で遊ぶようになった。

こうなると、弟の事も可愛くて仕方がなくなってくる。

ギルがしょっちゅう来るから、別邸への転移陣を付与したペンダントをあげた。身に着けておいて、何かあれば別邸へ飛んでもいいし、部屋に置いておいて、別邸を行き来してもいいしね。

僕は今、弟の尊敬を一身に集めている。


ギル、可愛いなぁ。



 森の浄化もかなり進み、他の聖獣が遊びに来たり、出産、育児で森に訪れる子達も多いようだ。

たまに、ハクエンと一緒に遊びに来てくれる。


 僕がいなくなっても、森がこのまま清浄でいる為には、どうしたらいいんだろう。

まだ課題はあるんだ。


 僕は12歳になった。

後少しでここを出ていくから、出来る限りのことをやっていきたいんだ。


みんなが安心して行けていけるように。

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