表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
exeーエグゼー  作者: mizuZ
1/3

プロローグ:プレイヤーミッケ

所々荒いところあるかも知れません


午前8時頃、ある和歌山市のマンションの一室で男がゲームをしていた

男の横を見ると今までプレイし終わったゲームが積まれてある、その数は大体20本も積まれてある

そんな中男天堂瑠偉(てんどうるい)はアクションゲームをやっていた、やっているゲームは高難易度で知られるゲーム『顔文字のアクション』である

このゲームはとにかく初見殺しで有名なゲームであり、またギミックを全て把握していても良く死ぬ所謂『鬼畜ゲー』と言う物である

瑠偉は金曜日の夜から土曜日の朝までぶっ通しでやっている状態である

朝からやっている為瑠偉の目の下にはクマが出来ている、だがそれでも理央はプレイをやめない

しかしやはりと言うか、朝までぶっ通しでプレイしていた為か集中力が既に無い状態である

瑠偉はそれでも頑張っていたが、遂に土管から出てくる敵に当たってしまった

画面には『GAME OVER』の文字が出ている


「だァァァァァァァァァァァァァァ!!!!くそぉぉぉぉ!!!!!」


瑠偉は『GAME OVER』の画面を見て大声を上げてしまう


「はぁぁ……マジかよぉ」


ため息をつきながらも、画面をまじまじと見る真剣にやっていたからこそ瑠偉にとって『GAME OVER』は辛いのだ

瑠偉はGAME OVERのせいでやる気が一切ない状態であるそして瑠偉は一旦寝る事にした、プレイを止めると途端に眠気が襲ってきた為カーペットで倒れるように眠った









プルルルル


「うっ……うん……はっ!!」


時間は午後13時頃、瑠偉は机に置いてある自身のスマホの着信音で目が覚めた、目が覚めたばっかだからなのか少し体が重いが机のスマホを取り電話に出る


「もしもし……」


『瑠偉!、すまんがこっちにこれるか!?』


電話の相手は瑠偉の父親天堂花田(てんどうはなだ)である、瑠偉の父親であり瑠偉との中は良好である

そんな花田だが、基本的には落ち着いた人物であり、どんな事があろうとも基本的に驚きはしないのだ

そんな人物が電話越しにも分かる程に焦った声で自分に電話を掛けたのだ


「父さんどうしたんだ?取り敢えず落ち着けって」


瑠偉がそう言うと花田は少し落ち着いた声で瑠偉に静かに言った


『実はな、さっき理央が死んだんだ!』


「えっ?」


瑠偉は父親の言葉に一瞬困惑した理央こと天堂理央(てんどうりお)は瑠偉の兄である、瑠偉とは4歳離れておりゲーム会社でゲームプログラマーをしている

そんな兄だが何と死んだと花田が言う、瑠偉は余りにも急な事に驚きを隠せない

何故瑠偉が驚きを隠せない理由は兄が急に死んだ事もあるがそれとは別にもう一つ理由がある

瑠偉は理央に3日前にお互い有給をとっている時に理央と会ったのだ、その時の理央はいつも変わり無かった、そして近くのファーストフード店『ナカノバーガー』で大好物のチーズバーガーを3個も食べていた、だからこそ今回の理央の死は瑠偉にとっては衝撃だったのだ


『今から行けるか!無理だったら俺が迎えに行く!』


「ごめん父さん、迎えに来て欲しい!」


瑠偉は父にそう言うと父は「家の前で待っとけ」と一言残して電話をきった、瑠偉はその間兄の葬式に行く為の服をバッグの中に入れ、外に出る準備をし、外に出る。

外に出てそのまま1時間半以上待っていると父が乗っている車が瑠偉の家の前に来た

瑠偉はそのまま父の車に乗り瑠偉の実家のある京都市まで行った











京都市に着き実家へと車へ向かう、その時瑠偉が花田に向かって疑問を投げ掛ける


「なぁ父さん、兄さんってなんで死んだんだ?」


瑠偉の質問に花田少し重い表情で言った


「…………刺殺だと言われている」


「言われている?」


瑠偉は花田の言葉に引っかかった


「アイツの死体は自室にあったんだ、その時の死体は正に恐ろしいの一言さ…………顔の真ん中ら辺が…………」


花田は言い切ろうとしたが言葉に詰まる、瑠偉は花田に聞き出そうとしたが「見たら分かる」と花田は言おうとしない、そうこうしている内に実家に着いた、実家には大量の警察がいた、外には母の天堂蘭(てんどうらん)警察と話している、父は蘭の元に行った、家の玄関ら辺では刑事らしき人間が部下の人間と話していた

瑠偉は事件現場に行こうとするも警察に止められ兄の死体を見れなかった



ー数日後ー



警察の検視などが終わり、会社に連絡をし実家で夜を何日か過ごした後理央の葬式が行われる、瑠偉は喪服姿で式場の中に入って行った、兄の死体が置いてある場所に向かい兄の死体が入った棺桶を見る、すると兄が全身見えない様になっていた


「………見せられない理由もあるんだろうか?」


瑠偉は心の中で考えながらも結局答えは出なかった

やがてお通夜が始まり、そのまま葬式が行われた、葬式には兄の友人達や仕事先の仕事仲間などが集まりみんなが涙を流す

多くの人が泣いているのを見るとやはり兄は多くの人に好かれる様な人だったんだなと感じる

やがて葬式が終わり全員が家などに帰った頃、瑠偉は兄の棺桶の前にいた


「………あんなに元気だったのになぁ」


思えば兄はどんな時でも必死に頑張っていた気がする、あの人は根っからのお人好しなのだ、だから両親の為にも頑張っていたし、他人にも優しく接していた


「はぁ、兄さんもう一度貴方とゲームがしたいよ」


ため息を吐きながら感傷に浸っていると後ろからもう1人の人物がやってきた


「久しぶりだな瑠偉」


「あっ!蓮さん!お久しぶりです!」


後ろからやってきたのは理央の中学生時代からの親友曽仁井蓮(そにいれん)だった

蓮は兄の棺桶を見るなら少し重い表情をする


「……これからどうすれば良いんだ」ボソッ


蓮は小さい声で何かを呟く、しかし瑠偉は聞こえていなかった、時計を見ると午後22時ぐらいであり、瑠偉は時計を見ると兄の棺桶と蓮に向かって一回お辞儀をした、その後はそのまま式場を出て行った

一方1人式場に残っている蓮は重い表情をしたままであった


「どうすれば良い………どうすれば良いんだ………どうやって奴を倒せば………………」


蓮はその後も悔しそうな声で呟き続けた









翌日、兄の死体を火葬場へと運ぶ霊柩車が来た

自分と父母、そして蓮と親友達は各々の車に乗り火葬場へと向かう

火葬場へと向かうと兄の死体が見えた、しかしやはり顔だけは厳重に見えない様になっていた

時間が過ぎ、火葬が行われやがて兄は骨だけとなる、そうして遺骨を整理し帰る時間となる

そうして帰る時蓮が瑠偉の横に来る


「すまない瑠偉、少し話しても良いか?」


「あっ別に大丈夫ですよ」


瑠偉がそう言うと蓮は瑠偉の隣に座り話始める


「本当にさ、唐突だよな」


「アイツさぁ、結構家族の事大切に思ってるんだよ、瑠偉が入社出来た時もLINEでわざわざ自慢してきやがってさ」


蓮はそう言うと「まぁ、取り敢えず前置きは此処までにしてと」と本題を話し始める


「なぁ瑠偉、お前兄の死の真相を調べたく無いか?」


その言葉に少し驚く、蓮は一体何を言っているのだろうかと言う考えと共に「兄の死の真相を調べたく無いか?」と言う口ぶりが気になった


「あの、蓮さんそれってどう言う?」


瑠偉がそう聞こうとすると空から赤い槍の様なものが降ってきて蓮の顔面に刺さった

赤い槍は蓮の顔を見事に貫いていた


「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」


瑠偉はあまりの出来事に大声を上げてしまった、その声を聞いた父や母、そして兄の友人達は瑠偉の元に駆けつける


「瑠偉!何があったんだ!?」


父は一足先に瑠偉の元に駆けつけると頭に槍が刺さった蓮の姿を見て驚きの表情を浮かべながらも警察に通報をし、瑠偉の元に駆け寄った


「瑠偉!大丈夫か!何があったんだ!」


父は瑠偉に聞こうとするが瑠偉は放心状態になっており、とてもじゃないが離せない状態となっていた

その後、警察が到着し、瑠偉は事情聴取を受け、事情聴取が終わった後父に乗せられ家に帰ることになった


「……………一体何だったんだ?」


瑠偉は父の車の中で1人呟く、あの槍は一体何だったのか、蓮は何を言おうとしていたのか、頭の中で疑問が尽きない

取り敢えず一旦冷静になろうとバッグの中から飴を出そうとするとバッグの中から一つのゲームソフトが出てきた


「なんなんだ?これ」


ゲームソフトには『exe』と言うタイトルが付いてあった

そうしてゲームのソフトを見る瑠偉を背後から眺める存在が居た、見た目はムカデの様な姿であるが、全体的に赤黒い色をしており瑠偉をまじまじと見ている


『プレイヤーミッケ』


ムカデの様な生き物は瑠偉を見ながらそう呟いた

感想・評価お願いします

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ