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トイレでのできごと(花子さんってこの字かな?)

書いていて思い出した。当時は本当に怖かった。でもほら、文章にすると怖くないよね?

小学生の時の掃除の時間、今はどう決めているのか知らないが、当時は班ごとに一週間で掃除の場所を交代していた。

その日はトイレ掃除の番だった。

トイレと言えば、花子さん。

こんな話しを書いていて怒られそうだが、私は全くそういう存在は信じていなかった。

何故なら自分は見えていないからである。

ある一定の年齢にくれば分かるが、自分の見えるものしか信じないというのは、ある意味では正しく、ある意味では正しくない。

だがそんなことは小学生に分かるはずもなく、私は見える物しか信じていなかった。

トイレの花子さんもまたしかり。

当時、私の学校は新校舎と旧校舎にわかれており、私は新校舎の方を使っていた。

旧校舎に比べてとても綺麗で、もちろんトイレは比べ物にならないぐらいの綺麗さだった。

だから、何故花子さんだなんだと言うのか当時の同級生が理解できなかった。

女子三人で掃除していたが、二人が何かの拍子にトイレの外へ用事をすませに行き、私は雑巾を洗っていた。

バケツは使用せず、掃除用のような洗面台(表現力がなさすぎる)で洗っていたが、目の前の鏡に、トイレの個室へ入っていく女の子の姿が見えた。


(掃除してんだけどなぁ)


そう思いながら雑巾を絞り片付けようとした時に気が付く。

女の子が入っていったのは、個室じゃなくて、掃除用具を入れている場所だった。

意味が分からなく、雑巾をどうすればいいかも分からない私の元へ、班の女の子二人が戻ってきた。

今起きたことを説明すると、さすが小学生。


「花子さんかな」


という話しになった。その瞬間、掃除用具入れから、バケツが上から落ちるようなガシャンという大きい音が響いた。

もちろん、悲鳴をあげて私たちは逃げる。話していた内容も内容なら、大きな音が突然なるというのも恐怖だった。


皆さんは、ホラーを見る時、


「なんで戻るんだよ!」


と思ったことはあるだろうか?

私もそう思う人間の一人だ。

けれども、あの時は、戻ったのである。今なら、馬鹿止めろ、と思うだろう。


「何が落ちたのか確認しよう」


確認したって意味ないから。。。

そんなことを言う小学生はいない。

謎の使命感にかられたのか、私達3人は、戻って掃除用具入れを開けた。


そこには、きちんと置かれた掃除用具が置かれていた。何か落ちた形跡もなければ、モップが倒れて壁に当たっているという形跡もない。

昔は鉄製(アルミ?なんが銀色のやつ)のバケツを使用していたのだが、それが上から落ちたような音と言ったら、分かるだろうか?そんな音がしたにもかかわらず、掃除用具入れはいたっていつも通りだった。


おばにこの話をすると、


「遊ばれたね」


と笑っていた。

あれだけ驚いて、悲鳴まであげたのに、今考えるとこの一言で終わってしまったのは解せない。

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