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1歳児天使の異世界生活!  作者: 春爛漫
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妖精の里 13 休みの過ごし方

 シャーロの家の隣に車を止めて、おうちをシャーロの家の庭に出す。みんなでママさんに挨拶してからおうちに入る。


「あー、ずっと立ってたから疲れたが、今日はそれだけだな。昨日より楽だ」


「そうね。昨日よりまったり営業だったわね」


「シャーロ、明日から商隊と一緒にいなくちゃいけないの!寂しいわ」


「しゃーりょはじぶんのしごとをしてくだしゃい。いままでありがとうごじゃいました」


「ああー!寂しいわ!寂しいのよ!」


 シャーロに抱きしめられた。シャーロの背中をぽんぽんとする。脇腹くらいにしか届かないけど。一応背中のつもりなんだ。


「やだ!くすぐったいわ!サチは可愛いわね!」


 可愛い事したか?してないぞ。シャーロを慰めただけだ。


 みんなをお風呂場の前のソファに誘導する。お店を手伝った特別ボーナスだ。

 みんなの前に金貨5枚ずつ置いていく。金銭感覚が狂うといけないからちょっと控えめな金額だ。それでもみんなの顔が輝いた。


「みんにゃおかにぇをもりゃってくだしゃい。きょうにょきゅうりょうでしゅ」


「やったあ!サチ様好きよ!」


 いきなり告白された。照れるじゃないか。


「おお!ありがとな!よし!これで買い物が出来る!」


「シャーロこんな大金を見たの初めてだわ!」


「サチ様、ありがとうございます」


 みんな喜んでお金を手にしている。良きかな良きかな。


 シャーロが部屋に飛んで行った。家族に自慢するのかもしれない。かわいい。給料を貰ったと家族に報告する娘。うん、かわいい。


「サチ様、まだ妖精の里にいるよな?」


「もうたびにもどっても、いいかもしりぇにゃいと、おもっていましゅ」


「明日!明日は自由行動にしてくれないか!?このとおり!」


 カイザーが頭を下げてきた。別にいいのに。


「いいでしゅよ。あしたはじゆうこうどうでしゅ」


「ありがとう!サチ様!」


「やったぁ!お休みね!」


「ラズはサチ様と共にいますからね」


 なんかラズに念をおされた。なんでだろう。勝手な行動はしてないはずなのに。好きな行動はしてるけど。



 お風呂に入ってみんな綺麗になったら今日の夕食は日本の宿屋の食事風だ。ちょっとずつおかずがあるけど、全部食べるとお腹いっぱいになるあの食事だ。


 みんな初めて見る食事に目がキラキラしている。サチも勿論、食べる。刺身に肉も食べれる贅沢な食事。今日の頑張りにはピッタリだろう。

 シャーロも帰って来た。家からおうちに帰ってくるとは謎だが。ご機嫌さんだった。家で褒められたのだろう。


 みんなでお祈りしていただく。インパクトは少ないが、数で勝負する食事。みんな初めて食べる味に一喜一憂だ。口に合う合わないがあるからね。


 最後にはお腹いっぱい。満足したところで食器を片付ける。また、再利用できそうだしね。




 カイザーからお願いがあった。私が知っている酒を金貨1枚で売って欲しいというものだ。


 勿論OK!サチサイトの出番である。金貨1枚。100万円もあれば良いお酒も買えちゃう。まずは値段の高い日本酒から選ばせてもらう。


 日本でも超有名な魔◯。飲み比べ3本セットを用意する。飲んだ事無いんだよね。カイザーよ当たり外れがあるだろうが飲んでくれ。

 それから10万円もするお酒、純米大吟醸 光◯。これは満足するでしょう!味は分からんが。カイザーにこれは今までで1番高いお酒だと念をおしておく。顔が輝いていた。大切に飲むだろう。


 あとは手頃な価格のいろんな酒、人気な酒を選んでどんどん机に置いていく。日本酒、洋酒関係無しだ。


 どんどん出てくる酒に驚きの表情のカイザー。綺麗な瓶詰めだしね。


 カイザーが嬉しそうに一本ずつ眺めてはマジックバッグに入れるせいでダイニングの机の上が酒でいっぱいだ。一応、おススメの飲み方と、酒を飲む専用のグラスやお猪口を用意しておく。サチサイト便利。



 教育に良く無いと思われたのか、ラズに抱っこされて部屋に帰った。ラズ、心配症。私は酒を試飲出来る幼児なんだぜ!キラン!


 布団にはいったら眠気がくる。身体も幼児なんだぜー!みんなお疲れ様!いい夢みてね!







 翌朝、自然に目が覚めた。素晴らしい朝だ。朝からむりくり起きなくてもいいなんて、なんて贅沢な時間の使い方だ。多分、お昼だろうけど。


 部屋から出てリビングとダイニングを覗いて見たけどラズしかいなかった。エレナもカイザーもお出かけだ。


「サチ様、おはようございます。よく眠れましたか?」


「りゃず、おはようごじゃいまちゅ。よくねむりぇまちた」


「ふふっ。サチ様、顔を洗ってきた方がいいですよ」


「いってきまちゅ」


 洗面所に行って顔を洗って歯を磨く。おまるにしーしてから、ダイニングに行く。


 ラズが食事の用意をしてくれていた。これは妖精の里のごはんだ。


「りゃず、わじゃわじゃかってきてくりぇたんでしゅか?」


「たまにはいいと思いましてね。どうぞ、お召し上がりください」


 お祈りしてからいただく。朝からお腹に優しい食事だ。自然のおいしさ。ラズも正面で食べている。休日っていいなー。


 食事が終わったらラズに引っ付いてダラダラする。よし!リビングに魔道具化させた大画面テレビを置こう!

 それとこちらの世界の言葉に翻訳したBlu-ray Discの映画!


 何見ようかなー♪ やっぱりジ◯リでしょ!初心者には。私、も◯のけ姫が好き!これならちょっと世界観が似てるから分かりやすいだろう。


 いきなり光った大画面テレビと耳から聞こえる音にラズはびっくりしたようだ。


「さ、サチ様!これは、一体何ですか!?」


「みてりぇばわかりましゅ。もにょがたりでしゅ」


「物語ですか!?」


 進んでいく映像に釘づけのラズ。心に響いたようだ。

 私も隣で久しぶりの映画を見る。こんなに迫力があったかな?あ、大画面だからか!楽しいな。


 飲み物も準備する。あとはポップコーンだよね!


 画面を見ているラズの口にポップコーンを放り込む。驚いたみたいだけど食べてくれる。


 ラズの目がキラキラしてる。初めてテレビを見る子供みたいだ。


 私も物語にのめり込んでいく。ア◯タカー!って叫びたくなる。も◯のけ達が魔物に似ているから臨場感たっぷりだ。話すけど。めっちゃ大型動物、話すけど。


 いい場面でエレナが帰って来て驚いている。ソファに誘って一緒に見る。エレナも目が離せないみたいだ。お茶を用意する。


 こう見ると声優さんと音響係の人凄いよね。勿論作画も凄いけど。



 映画が終わりエンドロールが流れる。ラズとエレナは余韻に浸っているようだ。画像が止まる。

 私はディスクを出しに行こうとしたが、ラズにガシッと掴まれて飛べなかった。


「サチ様!今のはなんですか!?凄かったです!」


「そうよ!サチ様!私が居ない時に新しいことするなんてズルいわ!」


 問い詰められてるの?詰られてるの?私、忙しいです。


 その後、また同じ映画を見た。2度目はちょっと飽きるんです。



いいね、ありがとうございます!

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