冒険者ギルドで魔物の買い取り
今から冒険者ギルドに行く。
カイザーとエレナが倒した魔物と私が倒したゴルダン4匹の買い取りをしてもらうためだ。
大きい冒険者ギルドに入ると冒険者が3組ほどいた。他はまだ仕事だろう。
カウンターに行って素材の買い取りをラズにお願いしてもらう。それと、素材を分けて金銭を獲物ごとに欲しいとも言ってもらう。カイザーとエレナが倒した分は2人のお金だからね。
解体場に案内される。まず、カイザーの獲物を出す。次はエレナの獲物。最後にゴルダンを出したいのだけれど、解体場に入らない。
「かいたいじょうにはいりましぇん」
「えっ!本当ですか?」
「にかいにょいえほどありゅ、ごる!だんが4匹ありましゅ」
「2階建ての家ほどあるゴルダンが4匹あるそうです」
「はあ、それじゃあ裏に出してください」
「ごりゅだんたべりぇましゅか?」
「は、はい、食べれます。珍しい肉ですよ。まったりもったりしています」
「にくはひきとりましゅ」
「はあ、そうですか。残念ですね」
建物の裏に案内された。ゴルダンを4匹、離れた頭も出す。
「これは!凄いですよ!身体の毛皮がまるまる取れます!」
「かいたいはいつできましゅか?」
「明日の朝になりますね。それで他にはありますか?」
「にゃいでしゅ」
「では、戻りましょうか。待合室への帰り道は分かりますか?」
「わかる。私達が連れて行く」
「お願いします。私は解体責任者にゴルダンの事を伝えなければいけないですから」
受付の人と別れて戻る。
待合室に着いたら人が増えていた。椅子に腰掛ける。トモモの果汁ジュースを人数分出す。各々、飲む。
「冒険者ギルドに入ったのは初めてだな。エレナは?」
「私も初めてですね。もしかしてラズも?」
「初めてです。唯一の経験者がサチ様とは意外でしたね」
「むふー。にかいめでしゅ」
「なんかなー。いばられてもなー。可愛いだけだよな」
「むふー。かわいいでしゅ」
「自覚しているのも何かなー」
「にゃんでしゅか!?かいじゃーは!?」
「んー、別にー?」
「ふむむ!」
「4番の方はいらっしゃいますかー!」
「私達です。行きましょう」
カウンターまで飛んでいく。受付さんの顔が引き攣った。
「魔物ごとにお金を分けてほしいとの事でしたので、内訳がこちらになります。お確かめください」
「これは、かいじゃーでしゅ。こっちはえりぇにゃでしゅ。もらってくだしゃい」
「いいのか?サチ様?」
「いいんでしゅ」
「サチ様、ありがとう!」
「あとのお預かりの魔物は明日の朝になります。また、おいでください」
「ありがとうごじゃいました」
私達は冒険者ギルドを出た。いい時間だ。帰ろう。
「きょうかいにかえりましゅ」
「そうですね。帰りましょうか」
カイザーとエレナが前後に着く。
私を見て驚く人達を見渡す。これが、この街の日常か。いや、私がいるから非日常かも。明日もまたここに来る。
村の人を食べたゴルダンの肉は食べたくなかったが、その子供達だ。どんな肉かな?期待が高まる。まったりもったりって、どんな味?
私達は教会に帰った。
帰ってから5の鐘まで昼寝して、起きたら夕食を食べて、部屋に戻っておうちを出してから中に入って、お風呂に入る。
今日は一日外にいたから、あわあわにしてもらう。これで汚れも撃退!
いつもより丹念に洗われて、湯船に入る。カイザーがイタズラするからカイザーから遠い場所に浮く。ゆらゆら、ゆらゆら。
ぼふっ!がぼがぼ。
「カイザー!!!」
カイザーに羽根を押さえつけられて溺れた。ラズが助けてくれなかったら、ヤバかったかもしれない。
「いや、こう、ふらふらとふわふわとな目の端にチラチラされるとこう、手が疼いてだな?」
カイザーが言い訳してるけど許してやらない。苦し……くはなかったけど、驚いたんだぞ!ぷんだ!ぷん!エレナの相手だって認めてやらないからな!
私とラズはカイザーと離れて入浴した。当分は許さないからな!
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