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1歳児天使の異世界生活!  作者: 春爛漫
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エレイザー街の冒険者ギルド

 エレイザー街の冒険者ギルドについた。みんな車から降りて、収納に車をしまう。

 ザイデン達も車から降りたらマジックバッグに車を入れているようだ。一瞬で消える車は見ものだね。私もしてるけど。


 ザイデン達の後ろについて行く。冒険者ギルドの受付に来たぞ!


「おはようございます。ご用件をどうぞ」


 私達を見て、ギルドの会員とは思えなかったようだ。ザイデンが対応する。


「魔物、竜の、ギガンデスの解体をお願いしたい」


「竜ですか!?1体分ですか?それとも部位事お待ちですか?」


「まるまる1匹分だ。とても大きくて街の外じゃないと解体が出来ないそうだ」


「貴方がお持ちでは無いのですか?」


「大きすぎるから代わりに持ってもらっている。今から解体をお願い出来るか?」


「ギルド員以外の方の解体料は高くなりますが、よろしいでしょうか?」


 そこでサチは飛んで、特級ギルド証を受付に出した。


「あ、飛んでる!こ、これは!ギルド証を確認しました。少々お待ちください」


 サチはまたラズの腕に収まった。ギルドの中からの視線が痛い、気がする。


 ザイデンが近づいてきた。


「使徒様、ギルド証をありがとうございます!ちょっと得が出来そうです」


「しょりぇはよかったでしゅ」


 なんとなく言いたい事がわかったザイデンだ。


 受付にいた女性職員が体格のいい女性を連れて来た。190cmぐらい身長があるんじゃなかろうか。胸もデカい。横にも広いが。


「ギルド長のカナーテだ。大きい竜を持っているのは本当ですか?」


「本当です」


「ギルドの解体場に出せないと」


「おおきくてぎりゅどがつぶりぇましゅ」


「何だい、あの子は?」


「竜の持ち主です。(コソッ。創造神様の使徒様です)」


「な!!(コソッ。本当かい!?)」


「本当です。神に誓って」


「ふぅーー。そうですか。それなら竜の話も本当だな。解体料はそっち持ちです。今から人の収集をするから椅子に座って待っていてください」


 サチはギルド証を返してもらって、リー家族と椅子に座った。ギルド長の女性が大声で話し出した。


「今から!魔物の解体を街の外で行う!解体する魔物の護衛と!解体師を守れ!希望者は受付に来るように!報酬は1人、銀貨2枚だ!希望者20人募集だ!」


 ギルドに居た冒険者達が受付に詰めかける。門の外で魔物の護衛をするだけで、銀貨2枚貰えるとは割りのいい仕事だ。そこそこの実力で燻っている者達が依頼を受ける。


「定員20人だ!終わりだ!終わり!解散!依頼を受けた者は外に出な!」


 椅子に座っているサチ達の所に受付の女の人が来た。


「失礼します。解体の人が集まりました。一緒に移動をお願いします」


 椅子から立ってリー家族と一緒に冒険者ギルドから出る。


 そこには冒険者と荷馬車に乗って、道具を持った人達がいた。

 車を出して乗り込み、出発を待つ。リー家もだ。


 ギルド長が腰の剣帯に剣を刺して出て来た。こっちを変な顔で見ている。先頭に立って声を掛けて歩き出した。


「行くよ!ついてきな!」


 みんなでゾロゾロとついて行く。車ものろのろと走り出した。運転は安全のライデンだ。サチはストローマグで麦茶を飲んだ。


 身分証を提示して門の外に出る。そのままギルド長について行くと、道の通行の邪魔にならない場所に広場があった。ギガンデスを出したら確実に邪魔になるが。出す角度を考えないといけない。


 サチ達とリー家族は車を停めて外に出た。冒険者達と馬車が邪魔だ。こういう時はカイザーだ。


「かいじゃー、ひとがじゃまでしゅ。みんにゃにみちによりゅように、いってきてくだしゃい」


「へーへー、分かりましたよ」


 不本意そうに走っていった。ギルド長に話をしている。冒険者達と馬車が動き始めた。


 隅に寄ったところでサチは飛んで空から出す場所を見る。う〜ん、ギリギリ。でも、大丈夫そうかな?


 思い切って出す。


 ずんと重さで人々は地面が沈んだ感じがした。竜の顔付近にいた者は叫んだ。ギルド長も目を丸くして口を開けて驚いている。

 ザイデンも驚いたが、まじまじと見て素晴らしい個体だと思った。これが金を運んでくるのなら黄金にも見える。


 リー家の人々は触ってみたりしている。度胸があっていい事だ。門の外なので、ひとかたまりで動いているが。顔を見に行ったらムエルナが叫んでいた。怖い顔だろう。デカいし。血も出てるし。


 ザイデンはギルド長の所へ向かった。


「これは明日、解体した物を引き取れるかな?」


「あ、ああ。多分今日で終わるだろう。てか、終わらせるだろうな。血も凄いし魔物が寄って来てしまう。置き場所がなぁ。どうしようかな?」


「それでは明細書と共に解体した物はこの鞄の中に入れておいてください。鞄を紛失したら代金を請求しますよ。国宝級ですから。それと、解体費は幾らくらいかかりそうですか?」


「おいおい、怖い物を渡すな。ありがたいが。責任を持って預かるよ。解体費はなぁ。解体師を丸1日分と冒険者の人件費、これだけ大きい個体だからなぁ。金貨3枚くらいだろう。多分」


「分かりました。明日の朝、伺います。後はよろしくお願いします」


「はいよ、よろしくされた」


 ザイデンが帰って来た。リー家族も満足したようだ。女性達の顔色が悪いが。


「帰りましょうか。私は店に顔を出しますが、皆さんは家でゆっくりしていてください」


「じゃいでんしゃんにようじが、あったんでしゅけど、かえってきたりゃ、はにゃしをきいてくりぇましゅか?」


 サチは身体が小さいから長い事話せない。会話がぶつ切りになってしまう。今までもそうだが。


「私に用事ですか?では店に寄ったらすぐに帰ります」


「ゆっくりでいいでしゅよ」


「いいえ、今は使徒様が優先です」


 ザイデンが1人でスポーツカーに乗って行った。何か様になってる。カッコいい。


 サチ達もリー家に帰った。



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