1歳児 爆誕!
むぅ、どうしたんだろう?背中が痛い。眩しいよぅ。
パッと目が覚めた。眩しくて目をぱちぱちとしてしまう。さっきまであった、とろりとした眠気はなくなっている。お日様が見える。外で寝てるのかな?何でだろう?なんか頭が上手く回らない。寝ぼけてるのかな?
ー起きたか?幸子いや、サチ・スメラギー
「だりぇ?」
あれ口が上手く回らない。起き上がるのも大変だ。えっ!?手が小さい!?
空をみてからもう一度手を見てみる。小さい手。変わらない。足も短い。え!この服って、赤ちゃんのロンパース?
ー創造神だ。上手くアラタカラ世界へ降りれたようだな。天界で話した通りに不便がないように能力を付与したが、見た目が幼くなってしまった。許せよ。其方の役割は世界を良い方向に導くことだ。気負わず健やかに過ごせ。見守っておるからのー
「えっ!かみしゃま!?」
だんだん思い出してきた。
確か、日本の某県で娘に看取られて病気で死んで、あの子には最後に迷惑かけてしまって申し訳ない。成人していたことが救いである。自分に保険金もかけてたからね。
それから、天使様が迎えにきてくれて『天界』と呼ばれる所まで行った。
そこで、最高神の創造神様に出会ってーー
天界にて。
『よく来た。皇 幸子。私は最高神の創造神だ。其方は今回の生で天界に仕える使徒になることが決まった。
其方の魂は、穢れを落とし見事に輝いておる。次の生でもまた磨きがかかるだろう。心豊かに過ごしなさい。
次は地球の世界では無くアラタカラの世界へ行ってもらう。そこで天使として世界を良い方向に導きなさい。世界が平和なら好きに過ごしても良い。ふむ、次の生では、サチ・スメラギとして過ごしなさい。愛着もあるだろう。それと、不便無いように能力も授けるからの。私からのプレゼントだ。それではゆきなさい』
と、大きい創造神様に怒涛の勢いで言われて、スポーンと世界の穴に落とされたんだ。
で、また、創造神様は好きに言って、こちらの言葉を聞いてくれなかった。
まあ、神様なんてそんなものかな?
それより、今の私の状態よ。何の能力をくれたのか?
「にょうりょく……」
目の前に透ける板みたいなのが現れた!びっくりしすぎて心臓止まるかと思った!中年のおばちゃんだからね。心は。さて、なんて書いてあるのかな?
名前 サチ・スメラギ
年齢 1歳
種族 天使
職業 創造神の使徒
神力 ∞
能力 創造、想像(何でも出来る)
はて、短い文章だが、目がイカれたかな?また、快晴の空を見上げてから手元を見る。うん、変わってないね。カメカメハー!みたいなことが出来るのかな?なんか、両手が光ってきた!えっ!これ、危なくない?両手を正面に突き出してみる。
ピカーちゅどーん!!!
は、ハー!が出た!ハー!が出て自然破壊をしてしまった!
あ、私がいる場所はどこかの森のぽっかりと空いた広場に座っている。さっきまで寝てたみたいだけど。
今の森は、最大級のハー!が出たから木が私の正面だけ消滅してしまった。能力は私が考えただけで使えるみたいだ。今度、ポカしそうになったら空に打ち上げないといけないなぁ。
これでも幸子時代は働きながら子育てしてたから、お金がかからない無料小説をスマホで読んでいた。今、その知識が役立つかもしれない!
とりあえずは森で寝る趣味はないから、人のいる場所を探さないと。
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