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魔法少女になれたなら  作者: M・A・J・O
第一章 少女たちの願い(前編)

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第76話 突然の来訪者

「こんにちは〜!」

「あ、え、うん? いらっしゃい?」

「なんですか? そんなに眼丸くして〜」


 子供なら「お腹空いたー!」とか言ってお菓子を強請るであろう頃合い。

 そんなおやつ時に現れた一人の天使。

 せーちゃんはそんな天使にどうしていいかわからず、フリーズした。


「せーちゃん……?」

「そういうふうに呼ばないで! ……あー、もう、あがって?」

「お邪魔しまーす!」


 何故こんな天使がいきなり訪ねて来たのか謎ではあるが、訳もなく追い返すのはさすがに気が引ける。

 せーちゃんはそう思い、家にあげることにした。


 何やらスキップをして廊下を駆けている天使――緋依を見ながら、せーちゃんも後に続く。


「わー! 広いですねー!」

「そうかしら……? まあ、そうかもしれないわね」


 緋依は、リビングを見回しながら感嘆の声を零す。

 正直、その反応は悪い気がしない。

 せーちゃんは少しいい気になりながら、緋依の反応を再び見ようとして。


「え!? あれ、緋依さん!?」


 少し目を離した隙に、緋依の姿が忽然と消えた。

 どこに行ったのだろうとキョロキョロ辺りを見回す。


 すると、寝室で寝ていた母がこちらに来ていた。

 母は少し身体が弱いため、昼間や夕方は休んでいることが多いのだ。


「お、お母様……どうしたの?」


 せーちゃんがぎこちなく問うと、母はキョトンと首を傾げて言った。


「どう……って、お友達が遊びに来ているのでしょう? お茶とお菓子を用意しなきゃ」

「あー、そういう……って! え!? なんで緋依さんが来てるの知ってるの!?」

「え? だってさっき、星良の部屋に入っていくのを見たわよ?」


 ――…………

 ドドドドド――ッ!

 ――バァンッ!


「何勝手に人の部屋に入ってるのよ!?」


 せーちゃんは急いで自分の部屋に向かい、ドアを大袈裟に開ける。


 これが短距離走なら、自己最高タイムをたたき出したかもしれない。

 ……ということはどうでもよくて。


「あはは……ちょっとはしゃいじゃいました♡」


 テヘペロと付け加え、緋依はむくりと起き上がる。


 今までゴロゴロ寝転がっていたのか。

 なんという図々しさ……と、せーちゃんは怒りを通り越して感心していた。


「はぁ……で、そろそろなんでうちに来たのか、説明してもらえない?」


 せーちゃんは呆れながらも、真剣に訊く。

 いくらせーちゃんの家と緋依の家が近いからって、今まで緋依が訪ねてきたことなんてなかった。


 だから何か伝えたいのか、何かが起こる前触れなのか。

 何はともあれ、単純に理由が知りたい。


 せーちゃんの問いに、緋依は困ったように顔を顰める。


「そうですね〜……」


 そして、実は――と切り出す。


「単純に、遊びたかっただけですよ」

「……はい?」


 放たれた言葉に、せーちゃんは呆然とする。


「え、それだけ……?」

「まあ、それだけではないですが……一番の理由はそれですね」


 てへへ……と、照れくさそうに緋依は笑う。

 せーちゃんはそれにどう反応すれば良いかわからず、再びフリーズした。


 自分と、遊びたい……?

 そんなこと、せーちゃんは今まで言われたことがなかった。


「ふへへ……」

「……せーちゃん?」


 せーちゃんは気がつくと、不気味に笑っていた。

 だが、心配そうに問う緋依の姿には気付くことができなかった。


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